個別銘柄レポート:JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー

税制改革受け雇用者増・新規出店、住宅ローン残高や中小企業向け融資の増加を目指す

bg_jpmorgan_chase_co_1371749

ニューヨーク | 銀行 | 業績レビュー

BLOOMBERG JPM:US | REUTERS JPM.N/

  • 2017/12期4Q(10-12月)は、総収益が前年同期比4.6%増の254.50億USD、純利益が同37.1%減の42.32億USD。調整後EPSは1.76 USDと市場予想の1.69USDを上回った。
  • 税制改革に絡む特別費用として24億USD計上したことにより大幅な減益となった。
  • 2018/12通期市場予想は、純収益が前期比9.2%増の1,087.54億USD、当期利益が同25.0%増の305.46億USD。同社は減税効果を再投資に充てる方針を示した。

What is the news?

2017/12期4Q(10-12月)は、総収益が前年同期比4.6%増の254.50億USD、純利益が同37.1%減の42.32億USD。調整後EPSは1.76USDと市場予想の1.69USDを上回った。金利の上昇や貸出金・預金の残高の増加により正味受取利息が前年同期比11%増の134億USDと伸びた。一方、非金利収入は同1%減の121億と小幅に減少した。利益面では、税制改革法成立に絡み特別費用を24億USD計上したことで、大幅な減益となった。特別項目を除くベースでは、純利益は同1%減の67億USDである。

セグメント別では、全4事業のうち3事業は増収増益となった。①主力のコンシューマー&コミュニティバンキング事業の純収益は前年同期比9.5%増の120.70億USD、純利益は11.2%増の26.31億USD。②コーポレート&投資銀行事業は、純収益が同11.6%減の74.78億USD、純利益が同32.5%減の23.16億USD。③コマーシャルバンキング事業は、純収益が同19.9%増の23.53億USD、純利益が同39.3%増の9.57億USDとなった。④アセットマネジメント事業は、純収益が同9.3%増の33.74億USD、純利益が11.6%増の6.54億USDとなった。

 

How do we view this?

2018/12通期の市場予想は、純収益が前期比9.2%増の1,087.54億USD、当期利益が同25.0%増の305.46億USDである。新税制下では、同社の2018年の実効税率は32%から19%へ低下する。税引き前利益が2017年と同じなら、純利益は35億USD以上増えることとなる。

また同社は税制改革を踏まえ、向こう5年で200億USDを賃上げや支店網拡大に使うと発表。2.2万人の従業員を対象に時給を平均10%引き上げる。また、4,000人を追加雇用し、既存店の増強や400の新店舗に充当する。支店網はこれまで手薄だった地域を重点的に増強する方針で、支店を置いていなかった複数の州で新たに15-20の地域に進出する。店舗開設や担当者増をテコに、中小企業向け融資を向こう3年間で20%増、住宅ローン残高を向こう5年間で25%増を目指す。

phillip_fig_JPmorgan_Feb18_01
配当予想(USD) 2.45 (予想はBloomberg)
株価(USD) 116.20 2018/1/29

会社概要
米国NYに本社を置く世界有数のグローバル総合金融サービス会社。総資産、収益力、時価総額で世界屈指の規模を誇る。2000年にザ・チェース・マンハッタン・コーポレーションとJ.P.モルガン・アンド・カンパニーが合併、さらに、2004年にバンク・ワン・コーポレーションと合併。また、2008年にはザ・ベアー・スターンズ・カンパニー・インクを買収、ワシントン・ミューチュアルの預金、資産、負債の一部を取得し、現在のJPモルガン・チェース・アンド・カンパニーが誕生。投資銀行、証券取引、資金決済、証券管理、資産運用、プライベート・バンキング、コマーシャル・バンキング、コンシューマー・コミュニティ・バンキングなど多岐にわたる金融サービスを提供。グローバルに展開する法人向け事業は「J.P.モルガン」、米国で展開している中小企業や個人向け事業は「チェース」ブランドを用いている。

企業データ(2018/1/30)
ベータ値1.22
時価総額(百万USD) 403,182
企業価値=EV(百万USD) -
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 1,429

phillip_fig_JPmorgan_Feb18_02
主要株主(2018/1) (%)
1. Vanguard 7.26
2. BlackRock 6.53
3. State Street 4.75
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL: http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提 供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の 見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身 の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項> 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。