個別銘柄レポート:バイオジェン

日本での多発性硬化症薬のラインアップ強化に注目

JP-bio

ナスダック | バイオテクノロジー | 業績レビュー 
BLOOMBERG BIIB:US | REUTERS BIIB.O

  • 2016/12 期1Q(1-3月)は売上高が前年同期比6.7%増の27.3億USD、純利益が同18.0%増の9.7億USDと増収増益になった。
  • 中核多発性硬化症(※1)治療薬「TECFIDERA」の販売が好調となったほか、血友病(※2)治療薬の売上高も順調に伸びた。
  • 2016/12通期の市場予想は売上高が前期比4.6%増の112.6億USD、純利益が同8.0%増の38.3億USDである。 

(※1)多発性硬化症:慢性神経疾患。認知機能、心理社会的機能、身体機能の全てに影響を及ぼし、中枢神経系における炎症やその後の神経細胞の喪失などを特徴とする自己免疫疾患。
(※2)血友病:血液凝固因子欠乏症の1つで、先天性疾患である。特に関節内や筋肉内で内出血が起こりやすい。 

What is the news?

2016/12 期1Qは売上高が前年同期比6.7%増の27.3億USD、純利益が同18.0%増の9.7億USDと増収増益になった。調整後EPSは4.79USDと市場予想の4.46USDを大幅に上回った。多発性硬化症治療薬では売上構成比が高い「Total Interferon」や「AVONEX」が前年同期比2桁の減収となったが、中核薬「TECFIDERA」の売上高が好調で一部の減収分を補った。また、血友病治療薬の2種類製品の販売も好調であった。 
製品別では、多発性硬化症治療薬の売上高は前年同期比1.2%減の27.8億USDと小幅に減収となった。「Total Interferon」や「AVONEX」といった主力の多発性硬化症治療薬がそれぞれ2桁減収と業績を押し下げたものの、中核多発性硬化症治療薬の「TECFIDERA」の売上高が同14.7%増の9.5億USDとなった。また、血友病治療薬の売上高は同88.7%増の1.8億USDと好調だった。「ALPROLIX」は同74.4%増収、「ELOCTATE」が同2倍と血友病治療薬2種類製品の販売はいずれも好調だった。一方、乾癬(※3)治療薬「FUMADERM」の大幅減収がその他治療薬の売上高を押し下げた。 
(※3)乾癬:慢性の皮膚角化疾患である。赤い発疹とその上に白色の皮屑を伴う発疹が出る。

How do we view this? 

同社は多発性硬化症治療薬「TECFIDERAカプセル」を日本で承認申請した。同社は日本で多発性硬化症治療薬として「AVONEX筋注用」、「TYSABRI点滴静注用」を製販しており、経口薬「TECFIDERA」に加えてラインナップを強化する方針。承認に関する今後の動向に注目したい。2016/12通期の市場予想は売上高が前期比4.6%増の112.6億USD、純利益が同8.0%増の38.3億USDである。 

phillip_bio_may06-1

配当予想(USD) 3.10 (予想はBloomberg)
株価(USD) 112.91 2016/4/26

会社概要
1978年設立のバイオ製薬大手。神経学、腫瘍学、免疫学を中心として新薬の開発および製造を手掛ける。製品は多発性硬化症、関節リウマチ、乾癬などの疾患を対象とする。

企業データ(2016/4/26)
ベータ値0.85
時価総額(百万USD) 311,445
企業価値=EV(百万USD) 292,930
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 921


主要株主(2016/4) (%)
1. VANGUARD GROUP 6.42
2. BLACK ROCK CO. 6.08
3. STATE STREET 5.38
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)
 



【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL: http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提 供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の 見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身 の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項> 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • 取引の前に

    金融取引において心理状態は重要な要素であり、どのように取引を理解し反応するかが成功に大きな影響を与えます。ここでは、取引での心理状態についていくつかの要素を紹介し、気を付けるべき一般的な過ちを確認していきます。

  • オートチャーティスト

    アナリストがどのようにチャートを使っているのかを学び、投資家の行動を勉強し市場パターンを理解しましょう。利用可能な様々なチャートの使い方を学習し、チャートが示す価格パターンを確認します。

  • 株取引

    株式なくしては、各国の経済に不可欠な株式市場は成り立たないでしょう。ここでは、株式取引が個人投資家の収入源と大きな資産になる一方、いかに企業の拡大・成長につながるかということを学びます。