米国ウィークリー 2017/5/16号

材料に欠け短期的な調整局面も!

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  • アップル(AAPLアマゾン(AMZNなどの株価は高値更新が続き、ナスダックが引き続き高値圏での堅調な展開の一方、NYダウは5/12時点で小幅に4日続落となった。ただ、NYダウは5/5、5/8に21,000ドル台に乗せるなど3月初旬の最高値に接近後下落したが、小幅な下落に留まった。

    5/9、著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ(BRKが、2017/3末時点でアップル(AAPL株を192億ドル(約2兆1,700億円)保有していることが判明。2016/12末の71億ドル(約8,000億円)から買い増しや株価上昇により約2.7倍増えた。一方5/4、米大手TVがバフェット氏の発言を引用し、バークシャー・ハサウェイ(BRKは保有するIBM株の約1/3を売却したと報じた。アップル(AAPLと同様にIBMの株価も150ドル台と値嵩株で単純平均のNYダウへの影響は大きい。過去1ヵ月で、アップル(AAPLの株価は10.08%上昇し、IBMは11.89%下落した。両社の株価は、短期間に大幅な騰落を示したため、今後は落ち着いた動きになるのではないかと予想している。
  • 高値圏の推移が続いた米国は、短期的にやや調整すると見ている。トランプ大統領のコミーFBI長官の更迭が、投資家マインドを冷やしかねないと見ているためだ。いわゆるロシア・ゲート(ロシア政府のトランプ選挙陣営への関与)捜査にかえって注目が集まり、同大統領の疑惑が強まり、政権運営に支障が出る可能性がある。民主党議員だけでなく、共和党重鎮のジョン・マケイン上院議員などもロシア・ゲートについて独立の捜査機関が必要という意見で一致している。

    また、対話の可能性が浮上している北朝鮮問題だが、5/14に北朝鮮がミサイルを発射したことで、再び緊張が高まる可能性がある。また、良好な動向が確認された2017/12期1Q(1-3月)の決算が一巡した一方、4月の小売売上高やCPIの伸びが市場予想を下回るなど景気指標はやや弱い。6月の利上げはほぼ確実視されているが、一旦、投資家の利益確定の売りが強まる可能性もあろう。また、5/14、世界的に広がった大規模サイバー攻撃(身代金を要求するランサムウェア)で欧州警察機関トップは、被害が少なくとも150ヵ国で20万件に達し、更に拡大する可能性を示唆しており、動向には留意したい。(庵原)


S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(5/12現在)

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■主な企業決算 の予定
●16日(火):ホームデポ、ストラタシス
●17日(水):シスコシステムズ、ターゲット、Lブランズ
●18日(木): ウォルマートアプライド・マテリアルズ、ギャップ、セールスフォース、オートデスク、アリババ、バーバリー
●19日(金):ディア

■主要イベントの予定
●5月16日(火) :
4月の住宅着工件数
4月の鉱工業生産
・独5月のZEW景況感指数
●17日(水) :
・4月のユーロ圏消費者物価指数(改定値)
グールグ年次開発者会議(カリフォルニア、5/19まで)
●18日(木) :
新規失業保険申請件数(5/13終了週)
4月の景気先行指標総合指数
ドラギECB総裁の講演(イスラエル)
●19日(金) :
トランプ大統領の初外遊でサウジ、イスラエル、ローマ歴訪(5/20から)
・セントルイス連銀総裁講演
●22日(月) :
ユーロ圏財務相会合
・EU閣僚理事会

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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