米国ウィークリー 2017/1/31号

トランプ政策への期待と好業績が株価を押し上げ?

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  • 1/25、NYダウは初めて2万ドルの大台に乗せた。トランプ大統領の経済政策への期待と良好な企業業績が株式市場の押し上げ要因となっている。TPPからの永久離脱など、トランプ大統領は連日大統領令に署名し、選挙公約を矢継ぎ早に実行に移している。困難と見られていたメキシコとの国境への壁の建設についても早速署名を行ったことから、早い段階で減税や財政出動も実施されるとの見方が市場で強まった面もあると思われる。

    ただ、壁の建設を巡りペニャニエト大統領との会談は中止となり電話で協議。結局、両国関係強化の対話継続と壁建設に関する費用負担に関して公にしないことで合意した模様。ただその後、トランプ大統領は1/27、テロ懸念のある地域からの入国を制限する大統領令に署名。ドイツのメルケル首相ら主要国首脳が非難や懸念を表明し、大きな混乱が生じている。米国土安全保障省のケリー長官は、グリーンカード(永住権)保有者は制限の対象外との見解を示した。また、トランプ大統領令に対して複数の連邦地裁判事が一部執行を差し止め、民間企業からも批判が出始めている。アルファベット(GOOGL傘下のグーグルは影響の及ぶ海外出張中の社員に即時帰国のメッセージを送り、スターバックス(SBUXは今後5年間で難民1万人を採用する計画を打ち出した。
  • マーケットは政策への期待と懸念が交錯し、短期的な調整もあると見られる。一方で、良好な企業業績が市場をサポートすることになると予想。1/28現在、S&P500構成企業の2016/12期4Q(10-12月期)は、170社が決算発表を行いEPSの増益率が前年同期比5.0%と市場予想の同4.1%を上回っており、65.9%の企業が市場予想のEPSを上回った。シーゲイト・テクノロジー(STXテキサス・インツツメンツ(TXNキャタピラー(CATなどのEPSは市場予想を大きく上回っている。

    年初来のセクター別の市場牽引役は、素材では非鉄金属大手のフリーポート・マクモラン(FCXで資源価格上昇から業績が急回復し株価が年初来24%の上昇。アップル(AAPL向けに製品供給を行っている半導体メーカースカイワークス・ソリューションズ(SWKSも好業績を背景に年初来で23%の上昇。世界景気回復に伴う、資源価格上昇や半導体需要の拡大から関連銘柄などにも注目したい。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率1/27現在)

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■主な企業決算 の予定
●1月31日(火) :ファイザースプリント、エクソンモービル、マスターカードアップル、アフラック、アルコニック、AMD、コーチ、UPS
●2月1日(水):シマンテック、フェイスブック、メットライフ、シーメンス、ロシュ
●2日(木):メルクアマゾンビザ、ロイヤル・ダッチ・シェル、ドイツ銀行

■主要イベントの予定
●1月31日(火):
FOMC21日まで)、21日に声明発表
主要20都市住宅価格指数(11月)
・シカゴ製造業景況指数 (1月)
・メキシコ10-12月GDP(速報値)
欧州 ユーロ圏10-12GDP(速報値)
●2月1日(水):
・ADP雇用統計(1月)
ISM製造業景況指数(1月)
・自動車販売統計(1月)
中国  製造業及び非製造業PMI1月)
●2日(木):
・週間新規失業保険申請件数(1月28日終了週)
・イングランド銀行金融政策会合、四半期物価報告、カーニー中銀総裁記者会見
●3日(金):
雇用統計(1月)
ISM非製造業景況指数(1月)
中国  財新製造業PMI1月)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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