米国ウィークリー 2016/9/21号

迷い、戸惑う市場とFOMC後を見据えた銘柄選択と!

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  • 米国株式市場は9/19現在、9月月初来の騰落率がNYダウ▲1.53%、S&P500種株価指数が▲1.47%となった一方、ナスダック総合指数は+0.42%と上昇。市場が織り込む9月の利上げ確率は20%と極めて低い水準ながら、11月、12月を含めた年内利上げの可能性を含めた先行き不透明感から全般にやや軟調な展開となった。

    金融当局要人による発言からボラティリティが高まった株式市場だが、9/13からのブラックアウト期間(中央銀行のメンバーが金融政策に関する発言を禁止される期間)に入って、主要株価指数は方向感に乏しい狭いレンジでの推移となっている。S&P500種株価指数のセクター別月初来騰落率では24業種分類で、耐久消費財・アパレル▲4.62%、銀行▲3.81%、食品・飲料・タバコ▲3.30%など21業種が下落となった。上昇セクターは、テクノロジー・ハード・機器+4.57%、公益事業+1.74%、半導体・同製造装置+0.86%である。
  • 新製品の“iPhone7”の予約状況が好調と伝えられたアップル(AAPLの株価が大幅高となり、ナスダックは業種別でハイテクセクターが上昇し、ヘルスケアも牽引役となり、引き続き史上最高値圏での推移となっている。株式市場は、9月利上げなしを前提としたポジション調整が進んだと見られるが、10年国債利回りが月初の1.5%台から足元で1.7%台に乗せるなど、債券は売られ金利は上昇と債券市場も神経質な展開となっている。主要通貨に対するドルの価値を示すドル・インデックスは、9/8には一時94.5まで下落したが、足元では95台後半と比較的堅調な推移である。S&P500種構成企業の2016/3Q(7-9月)は前年同期比1.4%減益と6四半期連続の減益見通しであるが、エネルギーセクターを除けば、同1.6%増益の見通しである。

    S&P500のPER水準は金融危機以降で最高水準となっており、状況によっては売りが加速する可能性もある。また、欧州ではドイツ銀行の住宅ローン担保証券(RMBS)販売をめぐる米司法省による多額の制裁金問題やイタリア大手銀行問題など、今後浮上しかねないリスク要因が待ち構える。当面は金融政策と業績動向を見極めた上での安全運転が求められよう。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(9/19現在)

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■主要イベントの予定
●9月21日(水):
日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表。黒田総裁の定例記者会見
・MBA住宅ローン申請指数
安倍首相がニューヨークで演説
FOMC終了後の政策金利発表、イエレンFRB議長の定例記者会見  
●22日(木):
・ECBの月報
ドラギECB総裁がフランクフルトで講演 
8月の中古住宅販売件数
・8月の景気先行指標総合指数
●23日(金):
・ユーロ圏9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)
・ドイツ9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)
フィラデルフィア、クリーブランド、アトランタの各地区連銀総裁がパネル討論会を行う
●26日(月):
ドイツ9月のIfo企業景況感指数 
8月の新築住宅販売件数
●27日(火):
日銀・金融政策決定会合議事要旨(7/28-29分)
7月のSP/ケース・シラー住宅価格指数
9月の消費者信頼感指数

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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