米国ウィークリー 2016/3/1号

センチメント改善し引き続き堅調な相場展開を予想

bg_data_1388620
  • 注目されたG20で、市場の安定のために金融政策、財政政策、構造改革の「すべての政策手段を用いる」との共同声明が採択された。一方で、最近の市場の動きは、「世界経済の現在のファンダメンタルズを反映したものではない」とし過度な動きであるとの認識が示された。世界経済の成長底上げには「金融政策のみでは均衡のとれた成長につながらない」との指摘もあった。

    具体的な施策が示されなかったことからG20の内容に失望したとの一部市場関係者の見方もある。しかし、これまで世界的に財政健全化を求める動きが強まっていただけに、財政出動も容認する声明は今後の金融・財政の両輪による経済回復に期待が高まり、具体的な動きとなる可能性もある。各国はそれぞれの事情を抱えているが、「現状の世界経済の下方リスクとぜい弱性が高まっていること」や「通貨の競争的な切り下げを回避すべきこと」などの認識を共有できたこともあって、今回のG20は一定の成果があったとみている。今後、各国が具体的な政策を打ち出さるかがポイントとなろう。
     
  • 足元で、世界の株式市場は堅調な推移を示している。原油価格が落ち着き、日欧米の先進国を中心に株価は上昇している。2/26現在、2月の米国株の月初来騰落率は、S&P500が0.40%、NYダウが1.05%と何れも上昇となっている。ただ、セクター別の月初来騰落率では跛行色が見られ、素材が7.97%、資本財・サービスが4.22%の上昇となっている一方で、金融が2.13%、エネルギーが1.42%、情報技術が0.87%の下落となっている。

    予想PERは、昨年来レンジでS&P500種が約15-18倍、NYダウで約14-17倍に対して今期予想ベースでそれぞれ16.3倍、15.1倍である。中国経済先行きへの懸念払拭と米国景気拡大が確認されれば、PER拡大の余地は大きいと思われる。セクター別には、年初来下落率が未だ大きい金融、ヘルスケアに加えハイテクの戻りが大きくなる可能性があると予想する。ISM景況指数や雇用統計など3月月初の重要経済指標はやや改善の見通し。市場のセンチメントに改善の兆しが見られ、堅調な相場展開が続くものと予想する。(庵原)
phillip_fig_weekly_mar1601th_01

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(2/26現在)

phillip_fig_weekly_mar1601th_02
phillip_fig_weekly_mar1601th_03

主要企業の決算発表予定

●3月1日(火):ダラー・ツリー、バークレイズ
●2日(水):コストコ・ホールセール
●3日(木):アディダス

■主要イベントの予定

●3月1日(火):
2月のISM製造業景況指数
2月の自動車販売
●2日(水):
ベージュブック(地区連銀経済報告書)
2月のADP雇用統計
●3日(木):
新規失業保険申請件数(2/26終了週)
2月のISM非製造業景況指数
1月の製造業受注指数
・米・キューバの関係正常化交渉
●4日(金):
2月の雇用統計、失業率
・1月の貿易収支
中国の全国人民代表大会が開幕(3/5から)
  ●7日(月):
2月のLMCI(労働市場情勢指数)
・フィッシャーFRB副議長講演



【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL: http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提 供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の 見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身 の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項> 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • マーケット注文(ロット優先)

    ポジションを保有・清算できるいくつかの方法を学びます。単純な直接取引から、人がいなくても自動で指示を出すような取引までいろいろあります。注文取引により、利益額をあらかじめ設定したり損失額に対してストップをかけたりできます。複数の注文方法を紹介するとともに、利用方法を説明いたします。
     

  • オートチャーティスト

    アナリストがどのようにチャートを使っているのかを学び、投資家の行動を勉強し市場パターンを理解しましょう。利用可能な様々なチャートの使い方を学習し、チャートが示す価格パターンを確認します。

  • 外国為替市場

    世界最大で最も流動性の高い金融市場の仕組みについて理解します。どのように国際通貨が取引されているかをご説明し、ポピュラーマーケットの取引を開始する前に知っておくべき重要ポイントを押さえます。