米国ウィークリー 2017/11/21号

年末ラリーに向けた動きとなるか?

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  • 投資家の不安心理を示すVIX指数(ボラティリティ・インデックス)は、11/15に一時14.51まで高まり、米国株は足元でやや調整している。NYダウは月間上昇率で9月が2.1%、10月は4.3%と上昇ピッチが加速し、9月月初の21,000ドル台から10/18には終値で23,000ドル台まで駆け上がった。11月月初には最高値更新となる23,500ドル台に乗せたが、その後は利益確定売りも強まり、23,400ドル台での推移となっている。11/17時点で、NYダウは2週連続の下落となった。ただ、VIX指数はすぐに再び低下し、10台前半での推移となっている。

    月の決算が一巡し材料難の中、市場参加者の注目は税制改革の行方に向かっている。11/16、下院は連邦法人税率を35%から20%へ引き下げる改革法案を可決。上院では税率の引き下げ時期を1年遅らせ2019年とする独自案を審議中で、法案成立には上下両院の調整が必要となる。12月に両院協議会を開催し、年内成立の可能性もあるが、税率が高い州の富裕層負担増の可能性などから難航も予想される。成立は2018年にずれ込む可能性が高い状況にあると見られる。新築住宅ローン控除の対象額100万ドルが50万ドルに引き下げられるなど、税控除の廃止といった優遇税制の見直しも進められるため、現行法案の一部は実現が難しくなる可能性がある。税制法案成立となれば、株式相場は一段高となる可能性は高いが、成立は来年に持ち越しとなりそうだ。
  • 11/21のイエレンFRB議長の講演や11/22の10/31-11/1開催分のFOMC議事録では、改めて年内追加利上げや、パウエル次期議長就任後の新体制のFRBも現状の緩やかな利上げペースを引き継ぐことが確認される可能性があり、マーケットの安心材料に繋がることも想定されよう。ハイテクなど、株価パフォーマンス良好な企業は、利益確定の売り一巡後には再び資金流入も期待される。

    木曜日のサンクス・ギビングデー、翌日のブラックフライデー、週明け11/27月曜日のサイバーマンデーと年末商戦は本格化を迎える。マーケットは徐々に年末ラリーに向けた動きとなる可能性もあろう。アマゾン・ドット・コム(AMZNなどEコマース企業や、既存店好調なウォルマート・ストアーズ(WMTの販売や株価動向にも注目したい。引き続き中東リスクを注視しつつ、好業績企業の押し目を丹念に拾う投資スタンスをお奨めしたい。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(11/17現在)

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■主な企業決算 の予定
●11月21日(火):HP インク、HPE、セールスフォース
●22日(水):ディア

■主要イベントの予定
●11月21日(火):
10月の中古住宅販売件数
FRBのイエレン議長が講演
●22日(水):
・11/18 終了週の週間新規失業保険申請件数
10月の耐久財受注(速報値)
11月のミシガン大学消費者マインド指数(確定値)
FOMC議事録(10/31-11/1 開催分)
・ユーロ圏11月の消費者信頼感(速報値)
・メイ英首相、下院で党首討論
●23日(木):
・感謝祭の祝日、金融市場は休場
ユーロ圏11 月の総合PMI、サービス業PMI(速報値)
・ECB議事要旨
●24日(金):
・感謝祭翌日の「ブラックフライデー」、株式・債券市場は短縮取引
●25日(土) :
・ドイツ緑の党が全国大会、連立交渉を判断

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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