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米国ウィークリー 2017/10/11号

短期は様子見、中期で期待高まる?

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  • 9月の雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比3.3万人減と7年ぶりのマイナスになった。市場予想の同8.0万人増を大きく下回ったが、8月下旬から9月に相次いだ大型ハリケーンによる一時的な影響と見られているため、市場の年内追加利上げの見方は変わっていない。失業率は低下し4.2%とFRBが完全雇用とみなす水準を下回っている。平均時給は前年同月比2.9%上昇と市場予想の同2.6%増を上回り昨年12月以来の高水準に高まった。FF金利先物から見た12月利上げ確率は、9月FOMC直前の53.2%から10/9時点で80%台に上昇。就業率(全人口に対する就業者比率)や労働参加率(就業者と求職者の生産年齢人口に対する割合)は改善も、労働市場は改善の余地があり、イエレンFRB議長が「謎」とした上がらないインフレ率が改善に向かう可能性もあろう。

 

  • 中期的な注目ポイントは、インフレ率のほか、税制改革、次期FRB議長の人事、企業業績などが挙げられよう。米議会下院は10/5、2018会計年度の予算決議案を承認。税制改革実現へ前進した。しかし、トランプ大統領とコーカー上院議員(共和党)の対立が表面化し、先行きに暗雲が漂っている。共和党は上院で過半数の議席を握るが民主党との差は僅かで、共和党に造反議員が出れば税制改革の上院通過が困難になる可能性がある。動向を注視したい。

    10月中にも決定される見通しの次期FRB議長人事では、トランプ大統領がイエレン現FRB議長、パウエルFRB理事、コーンNEC委員長、ウォーシュ元FRB理事の4人の候補者と面談を行った模様である。ムニューシン財務長官が支持するパウエル理事は、現FRB理事唯一の共和党員であり、FRBの緩やかな利上げを支持しているため現状の政策継続が強みと言えそうだ。金融規制緩和の推進派とも見られ、講演での発言内容に注目したい。2017/12期3Q(7-9月)決算は、10/12のJPモルガン(JPMシティグループ(Cの金融大手などから本格スタートとなる。10/6現在、S&P500構成企業の3Q増益率は、前年同期比3.55%増と1Q及び2Qの2桁増益から鈍化の見通し。ハリケーンの影響、FRBのバランスシート縮小開始や年内追加利上げなどを企業側がどの程度織り込んでいるか見通しなどに注目したい。短期的に株式相場は底堅い展開を見込むが、決算を控え様子見ムードが強まり、小幅なレンジ相場を予想する。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(10/9現在)

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■主な企業決算 の予定
●11日(水):ブラックロック
●12日(木):JPモルガン、シティ
●13日(金):バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、サムスン電子

■主要イベントの予定
●10月11日(水) :
・8月の求人件数
FOMC議事録
・シカゴ連銀総裁、米サンフランシスコ連銀総裁の講演
・OPEC月報
中国共産党第18期中央委員会第7回総会
北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の第4回協議(15日まで、ワシントン)
●12日(木):
9月の生産者物価指数(PPI
・週間新規失業保険申請件数(10/7終了週)
ブレイナードFRB理事、ドラギECB総裁がパネルディスカッション(ワシントン)
パウエルFRB理事の講演
G20財務相・中央銀行総裁会議(13日まで)
8月のユーロ圏鉱工業生産
・IEA月報
●13日(金):
9月の消費者物価指数(CPI
9月の小売売上高
10月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)
・8月の企業在庫
・シカゴ連銀総裁、ダラス連銀総裁、パウエルFRB理事の講演
・IMF・世界銀行の年次総会(15日まで、ワシントン)
・独9月の消費者物価指数(改定値)
・中国9月の貿易統計
●15日(日):
財務省、半年次為替報告書の議会への提出期限

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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