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米国マンスリー2017年7月号

良好な企業業績が相場下支えの展開か?

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世界貿易増勢は市場を下支え?

IMFは6/27、米国の経済成長率を4月見通しから下方修正。2017年、2018年の成長率を何れも2.1%としそれぞれ0.2ポイント、0.4ポイント引き下げた。トランプ政権の減税やインフラ支出拡大などを想定から除外した。ただ、市場では既に同政権への政策期待は剥落している。

それでも、先進国、新興国問わず世界的な株高が続いている。IMFは6/14に中国の2017年の成長率を上方修正。2016/4Qから世界貿易は金額ベースでも増勢に転じた。世界的な株高のサポート要因となるか、引き続き動向に注目したい。(庵原)


【世界の貿易は数量・金額ともに増加!~世界景気の拡大は続く?】

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低金利・好業績が相場の下支え

6/27、イエレンFRB議長は「PER水準から見れば資産価格は幾分高い」との見解を示し、投資家マインドが悪化。値幅を伴う株価下落となったが、「長期金利の水準に基づく適正なバリュエーション水準をコメントするつもりもない」ともコメントした。

一方、フィッシャー副議長は、バリュエーションの拡大は経済の改善見通しが一部要因と言及。投資家は、引き続き金融政策の行方に神経を尖らせる展開となろう。ただ歴史的に高水準との指摘もある予想PERだが、長期金利が2%台前半の一方で株式益回りは5%超である。2桁増益が続く見通しの中、株式市場の魅力は依然高いと見ている。(庵原)


【歴史的に高水準にあるPER水準は正当化される?】

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利回りを求め資金流入は続く?

6月に利上げが実施され、イエレンFRB議長は早期のバランスシート縮小の可能性を示唆した。しかし、長期金利は低下したままである。

債券が買われ金利が低下している側面があるようだ。マイナス金利を継続する日欧に対し、一足先に金融正常化を進める米国の長期債に利回りを求める資金流入が続く可能性もあろう。一方、NYダウ構成銘柄には未だ3%超の好配当銘柄も多い。株価位置や業績動向を確認のうえ、銘柄選択の目安にして頂きたい。(庵原)


【好配当利回り企業をランキング~NYダウ構成銘柄に未だ3%超も多い!】

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金融政策の正常化と経済指標と

6/14のFOMCで経済拡大や雇用改善などに触れ、FRBはFF金利誘導目標を0.25%引き上げ、1.0-1.25%とした。年内さらに1回の利上げ見通しを維持したほか、バランスシートの縮小も示された。追加利上げとバランスシート圧縮の二重の引き締めとなれば、米金利上昇で市場の資金がドルに流れ込む可能性がある。

2017年のFOMC経済予測ではGDP成長率が上方修正され、失業率は4.3%とFRBが完全雇用と見る4.6%を下回る一方、物価上昇率はFRBの長期目標2%に届かない。強弱混交の経済指標は政策の先行きの不安材料として留意したい。(袁)


【米金融政策正常化が進み、強弱が入り混じる経済指標が不安材料?】

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eスポーツのブームに注目したい

世界ゲーム市場が大きく成長するなか、欧米、中国や韓国など主流市場で人気の高いeスポーツ(ゲーム競技)が急成長している。eスポーツはアジア・オリンピック評議会で2022年アジア大会の正式競技として採用され、注目度が高まっている。

2016年の最も賞金総額が大きいeスポーツトップリーグ「Dota2」では2,077万USD(約23億円)と既に巨額の大会となっている。競技用ゲームを開発するアクティビジョン・ブリザード(ATVIなどに注目したい。また、インターネットやテレビを通じてeスポーツを観戦する若い世帯は増えており、ディズニー(DIS傘下のESPNなど娯楽・スポーツの放送・配信会社に商機を創出するとみられる。(袁)


【世界ゲーム市場の拡大とeスポーツのポテンシャル】

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低金利が不動産に両刃の剣?

5月の中古住宅販売件数は、前月比1.1%増の562万戸と市場予想の555万戸を上回った。中古住宅価格の中央値は前年同月比5.8%上昇の25.28万USDとなり、在庫が前年同月比8.4%減の196万戸と堅調な不動産市場を示している。

長期金利の低下で30年住宅ローン金利は3.69%と年初の4%台を割り込む水準が続いている。住宅ローン金利の低下で消費者の不動産購買力が高まっており、DRホートン(DHI)ホームデポ(HD)など不動産関連にプラス材料とみられる。ただ、低金利の長期化は経済先行きへの不透明感を反映する面もあり、不動産市場の鈍化には留意したい。(袁)


【住宅ローン金利の低下が不動産販売をけん引?】

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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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