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個別銘柄レポート:バンク・オブ・アメリカ

金融規制の緩和が追い風に、収益改善が期待される

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ニューヨーク | 銀行| 業績レビュー

BLOOMBERG BAC:US | REUTERS BAC.N

  • 2016/12期4Q(10-12月)は総収入が前年同期比2.4%増の199.90億USD、純利益が同40.8%増の46.96億USDとなった。
  • 全5事業のうち4事業の純利益は増益となった。主力のコンシューマーバンキング事業は2桁増収と好調だった。預金残高や貸出残高は順調に伸びた。
  • 2017/12通期の市場予想は総収入が前期比5.5%増の882.87億USD、純利益が同7.0%増の191.61億USDである。

What is the news?

2016/12期4Qは総収入が前年同期比2.4%増の199.90億USD、純利益が同40.8%増の46.96億USDとなった。調整後EPSは0.372USDと市場予想の0.378USDをやや下回った。「トランプ相場」がトレーディング収入を押し上げた。また、コスト削減も全体の利益に寄与。主力の純金利収入は同6.1%増の105億USDとなった。金利上昇により利子収入が増加し、ローン事業と預金事業の成長も寄与。預金残高は同5.5%増の1兆2,510億USD、貸出・リース残高が同2.5%増の9,080億USDとなった。
全5事業のうち4事業の純利益は増益となった。リテール向け預金、住宅ローンやデジタルバンキングが好調に推移し、主力のコンシューマーバンキング事業は前年同期比10.6%増の19.21億USDとなった。グローバル・インベストメント・ウエルスマネジメント事業は同1.8%増の6.34億USDと増益を確保。アセット・マネジメント手数料が増加したほか、非資金費用の削減も寄与。グローバルバンキング事業は同11.4%増の15.78億USDと好調。また、セールス収入や証券取引手数料の増加でグローバルマーケット事業の利益は同3.8倍の6.58億USDとなった。一方、その他事業は9,500万USDの損失となった。


How do we view this?

同社は2017/1-6期に実施する自社株買いの規模を25億USDから43億USDへ拡大すると明らかにし、株主還元の強化で株価動向に注目したい。また、FRBの金融機関の規制を担当するタルーロ理事が4/5付で辞任すると発表。金融危機後、オバマ前政権が進めた金融規制強化の立役者の一人。同氏の辞任から今後はトランプ政権が目指している金融規制の緩和が加速する可能性がある。金融規制の緩和で金融各社の収益環境の改善への期待が高まりそうだ。2017/12通期の市場予想は総収入が前期比5.5%増の882.87億USD、純利益が同7.0%増の191.61億USDである。

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配当予想(USD) 0.38 (予想はBloomberg)
終値(USD) 23.40 2017/2/13

会社概要
1928年に設立した米銀行大手。銀行、投資、資産管理、リスク管理商品とサービスなどを提供している。子会社にはモーゲージ貸付会社、投資銀行、証券ブローカーなどがある。同行は全米の50州、世界中35以上の国・地域で展開している。

企業データ(2016/2/13)
ベータ値1.32
時価総額(百万USD) 236,458
企業価値=EV(百万USD) -
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 2,268
 

主要株主(2017/2) (%)
1. Black Rock 6.69
2. Vanguard Group 6.26
3. State Street 4.60
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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