米国ウィークリー 2016/3/29号

良好な経済指標とドル高で市場は綱引きの展開へ

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  • 3/25に発表された2015/10-12月の米国GDP確定値は、予想外に上方修正となり市場予想及び改定値の前期比年率1.0%を上回る1.4%となった。GDPの約7割を占める個人消費が同2.4%と改定値の同2.0%から上方修正された。ロックハート・アトランタ連銀総裁やウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁など、早期利上げを正当化する発言を後押しするデータになったものと思われる。最近のFRB要人によるタカ派的な発言は、失業率の低下など労働市場の改善や将来見込まれるインフレ率上昇などを背景としている。

    3/4に発表された2月の雇用統計では、平均時給が前月比0.1%低下と市場予想を下回ったが、非農業部門雇用者数は同24.2万人増と節目の同20万人増を上回り、市場予想の同19.5万人増を大きく上回った。4/1に発表される3月の雇用統計の市場予想は、平均時給が同0.2%増、非農業部門雇用者数は同20.8万人増が見込まれている。原油価格など商品市況のボトムアウト、ブラジルや中国など新興市場国での株価上昇や為替の安定推移など、このところFRBが懸念する海外動向に改善が見られる。このため、米国の経済指標の改善が続けば、市場参加者の早期利上げ観測が強まる可能性もあろう。
     
  • 米国の良好な経済動向は減速する世界経済のサポート要因として明るい材料である一方、追加利上げ観測を強めてドルを押し上げ、米国企業の業績懸念要因となる可能性もある。当面、株式市場は経済指標次第で綱引きの相場展開が想定される。原油高と3月のFOMCの結果がハト派的な内容となったことで、投資家のリスク許容度は高まったが、足元では原油価格の上値がやや重くなってきており、ドルが主要通貨に対して上昇基調にあって、世界株高に一服感が見られる。ビッグイベント後の端境期で材料に欠ける面もあろう。

    短期的に市場のドライバー要因となる米中のマクロ指標やドルの動向に注目したい。4/1発表の中国の3月製造業PMI(市場予想は49.3、2月実績が49.0)、米国では雇用統計に加え3月のISM製造業景況指数(同50.7、同49.5)に注目したい。セクターとしては、良好な米景気動向から景気敏感のほか、好業績が期待される通信やヘルスケアなどを取り上げたい。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(3/24現在)

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主要イベントの予定

29日(火):
1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数
・3月の消費者信頼感指数
イエレンFRB議長はエコノミック・クラブで講演(ニューヨーク)
30日(水):
3月のADP雇用統計
・3 月のユーロ圏景況感指数
31日(木):
新規失業保険申請件数(3/25終了週)
・3月のシカゴ購買部協会景気指数
4回核安全保障サミット(4/1まで、ワシントン)
・ダドリーNY連銀総裁の講演
3 月のユーロ圏消費者物価指数(速報値)
4月1日(金):
3月の雇用統計、失業率
3月のISM製造業景況指数
3月のミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
3月の自動車販売
・2 月のユーロ圏失業率
中国3 月の製造業PMI
4月4日(月):
3月のLMCI(労働市場情勢指数)
・2月の製造業受注指数

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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