米国ウィークリー 2016/5/24号

安定感を取り戻すが上値は重い展開を予想

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  • 5/18発表の4/26-27分FOMC議事録は、市場予想に反しタカ派的内容であったため早期利上げが意識され、ドルは上昇し株価は下落した。「大半の政策当局者が6月利上げの可能性を指摘した」との記述から、FF金利先物による6月の利上げ確率は、5/16の4%から5/18には32%まで高まった。主要通貨に対するドル相場を指数化したドル・インデックスは2014年半ば以降、急激なドル高が進み9ヵ月弱で25%程度のドル高となった。その後、2015/12/2をピークに今年5/2までドル安基調が続き、この間ドルは8.5%の下落となった。

    5月月初発表の4月の雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比で市場予想の20万人増に対して16万人増に留まった。一方、平均時給は前年同月比2.5%増と市場予想や3月実績を上回ったこともあり、ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁やロックハート・アトランタ連銀総裁など要人が相次ぎ早期利上げについて言及。この結果、ドルは5月に入って強含みの推移となった。
     
  • しかし、仙台で行われたG7財務相・中央銀行総裁会議後、議長を務めた麻生財務相が「為替レートの安定が重要との認識を再確認した」と説明し、通貨安競争回避を主張してきた米国のルー財務長官は「為替に関するコミットメントが安定に寄与してきた」、「G7が為替に関する公約を再確認したことは重要」と閉幕後にコメント。このため、日本は円安誘導の政策実施が難しくなり、為替市場におけるドルは比較的落ち着いた推移となることが予想される。こうした状況から、米国株式市場は安定感を取り戻す展開が見込まれよう。
     

    ただ、市場のネガティブ要因も少なくない。原油高が投資家心理をサポートしてきたが、6/2にOPEC総会を控えるなか国営イラン石油公社のマネジング・ディレクターであるロクノディン・ジャバディ氏は経済制裁以前の水準に達しない限り、増産凍結や減産を議論しない方針を示した。サミット首脳会合では不透明な世界経済動向に対して協調体制など成果を出せずに終わる可能性がある。年初来の下落から回復していた上海総合指数は、4/20以降3,000台を割り込み、じり安の展開。英国ではEU離脱(Brexit)の是非を問う国民投票を6月に控える。株式市場はやや上値の重い展開を予想する。(庵原)

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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(5/20現在)

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主要企業の決算発表予定

●25日(水):ティファニー、HP
●26日(木):レノボ

主要イベントの予定

●24日(火):
4月の新築住宅販売件数
ユーロ圏財務相会合(ユーログループ、ブリュッセル)
・独5月のZEW景況感指数
●25日(水):
・週間のMBA住宅ローン申請指数
3月の住宅価格指数
5月のIfo景況感指数
●26日(木):
G7伊勢志摩サミット(5/27まで)
・新規失業保険申請件数(21日終了週)
4月の耐久財受注
・4月の中古住宅販売成約指数
●27日(金):
1-3月期のGDP(改定値)
5月のミシガン大学消費者マインド指数(確報値)
イエレンFRB議長の講演
オバマ米大統領、広島訪問
●30日(月):
・5月のユーロ圏消費者信頼感(確定値)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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