ブレント原油先物、減産協議決裂なら10ドル割る可能性━フィッチ

・原油余剰は日量2000万バレル超も
・物流チェーンを圧倒する可能性

格付け会社フィッチ傘下のフィッチソリューションズは、主要産油国が減産協議で決裂した場合、北海ブレント原油先物相場は1バレル=10ドルを割り込む可能性があるとの見方を示した。石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国から成るOPECプラスは9日に緊急会合を開催し、減産について協議する予定。

ロンドンICEに上場する北海ブレント原油で期近の6月限の6日終値は前週末比1.06ドル安の33.05ドル。

米CNBCによると、フィッチは新型コロナウイルスの感染拡大により原油需要が減少するなかで供給が増加すれば、日量2000万バレル超の余剰が発生し得ると分析。この場合、相場は極度の圧力にさらされるとの見方を示した。

さらに、絶大なスケールの余剰はタンクの「呼び容量」を超えることはないであろうものの、世界の物流チェーンを圧倒する可能性はある。そうした場合、ブレント原油は1ケタ台に下落するだろうと予想した。

サウジとロシア

フィッチは3日にリポートを発表した。この時点で、OPECプラスの会合は6日に予定されていた。会合はその後、9日に延期されている。

減産を巡っては現時点でも不透明感が漂う。

6日開催で調整がつかなかったのは、3月の会合で協調減産延長を巡る協議が決裂した後の相場の急落を巡り、サウジアラビアとロシアが互いを非難したことが背景にある。

これより前、トランプ米大統領がサウジとロシアに働きかけ、2日にツイッターで両国は1000万バレルの減産で合意するとの見通しを示していた。

米シェール企業

日本時間6日には、ロシアのソブリン・ウェルス・ファンド(SWF)、RDIFのキリル・ドミトリエフCEOが、両国の減産合意は非常に近いと述べたことが伝わった。

同CEOはまた、米生産者が合意に含まれるよう、ロシアは米当局とも緊密に連絡を取っていると述べたという。

この発言にあるように、ロシアとサウジは減産の条件として、米シェール企業の参加を求めている。

一方、米企業は他社との生産調整が反トラスト(独占禁止)法で禁止されている。シェール企業の参加が一筋縄にはいきそうにないことも、減産合意を難しくしている。


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