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ユーロドルとドル円 目先の展望

Market Summary
28日の海外外為市場は市場参加者が限られる中、ユーロ安優勢の展開となった。ユーロ圏のファンダメンタルズに対する不透明感と南欧リスクが引き続き重石となり、ユーロドルは1.1604まで下落する局面が見られた。ユーロ円も5日続落し、昨年6月28日以来となる126.85までユーロ安が進行した。ドル円は109円前半で終始売り買いが交錯した。
欧州株式市場では、政治リスクが嫌気されイタリアFTSE MIBが2%超下落。一方、欧州債券市場ではイタリア10年債利回りが急騰したことで、ドイツとの利回り格差が2013年12月以来となる234bpまで拡大した。

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Market Analysis

昨年11月以降のユーロ相場は、堅調な域内のファンダメンタルズがサポート要因となり、今年1月に対ドルで1.25台まで上昇した。しかし、2018年Q1以降に発表された指標データでは市場予想を下回る内容が続き、ユーロ相場は最大のサポート要因が崩れる状況に直面中。さらに追い打ちをかけているのが南欧の政治リスクである。この点をドイツとの利回り格差で確認すると、イタリア―ドイツ10年債利回り格差は234bpと2013年12月以来の水準まで急拡大中。一方、スペインードイツのそれは118bpと一見拡大が抑制されているように見えるが、4月の低水準68bpレベルからの急上昇を考えるならば、市場関係者がスペインリスクも意識していることは明白。原油価格が調整局面に入りそれに連動し米長期金利の上昇圧力も後退気味だが、ファンダメンタルズの先行き不透明感と南欧の政治リスクがドイツ国債の需要を高めている現状では、米ドル高の調整以外でユーロドルが反転する材料は見当たらない。その調整材料として今週注視すべきは米指標データである。総じて市場予想を下回るならば、短期的な反発局面が散見されよう。だが、上述した2つのリスク要因に加え、投機筋によるユーロのネットロングが未だ10万枚以上積み上がっている状況も考えるならば、ユーロドルは常に戻り売り相場を警戒したい。反発局面におけるユーロドルの焦点は、重要サポートポイントとして意識されていた1.1715および短期レジスタンスラインの攻防となろう。だが、これらレジスタンスの突破に成功しても、現時点では21日MAまでの反発が限界と想定したい。一方、下値の焦点は、昨年11月7日安値1.1552の維持となろう。

対ユーロでの米ドル高継続はドル円のサポート要因となろう。株式市場が崩れていない状況も同様にサポート要因となろう。だが、原油価格の動向次第では上昇幅が限定的となる可能性がある。その点を示唆しているのが、21日MAの攻防である。直近はこのテクニカルが意識され「底堅いが上値も重い」という状況が続いている。21日MAを突破する場合は、「原油価格の下げ止まり→米長期金利の反発」の状況が想定される。株高も合わさるならば、110円台の再上昇を想定したい。一方、「原油価格の調整継続→米長期金利の低下」の状況で株安が同時に発生すれば、109円割れを警戒したい。110.00にはオファー、109.00にはビッドがそれぞれ観測されている。108円台で注視すべきサポートポイントは108.60レベルとなろう。

【チャート①:欧州債利回り格差】

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【チャート②:ユーロドル】

eurusd ユーロドル

【チャート③:ドル円】

ドル円 USDJPY

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