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豪ドル高の勢い加速も RBA連続利上げ 日銀ハト派なら114円突破か

RBAは17日までの理事会で連続利上げを決定。原油高が背中を押した形だ。日銀が追加利上げに慎重姿勢を示せば、豪ドル高が加速する可能性がある。

豪ドル高の勢い加速も RBA連続利上げ 日銀ハト派なら114円突破か 出所:Adobe Images

豪ドル円相場で上昇圧力が増していく可能性がでてきた。オーストラリア準備銀行(RBA)は17日までの理事会で、2会合連続での利上げを決定。イラン交戦長期化による原油高への警戒もRBAの背中を押しており、金融市場では5月の追加利上げへの期待も強まっている。一方、豪ドル円相場は日本時間17日午後の取引で1豪ドル=112円台で推移。このところのFX市場では利上げ期待を背景にした豪ドルの強さが目立ってきただけに、一服感も出ているようだ。ただ、RBAのミシェル・ブロック総裁は17日の記者会見で物価上昇を抑えるためには豪ドル高が望ましいとの立場も示しており、今後もRBAからの利上げに前向きな情報発信が続く可能性がある。日本銀行が18、19日の金融政策決定会合後の情報発信で利上げに慎重な「ハト派」の姿勢を示せば、豪ドル円相場が114円台を突破し、約35年半ぶりの記録を塗り替えることも想定されそうだ。

RBAが2会合連続で利上げ決定 原油高による物価上昇「第2波」警戒

オーストラリアの中央銀行にあたるRBAは17日までの理事会で政策金利を0.25%引き上げ、4.10%とすることを決めた。RBAは2025年2月から8月にかけての3回の利下げで政策金利を3.60%とした後、先月(2月)の理事会で利上げに方向転換しており、今回の決定で利上げ姿勢がより鮮明になった形だ。オーストラリアでは2月25日に発表された1月の消費者物価指数(CPI)が市場予想を超える強さとなっており、ブロック総裁は17日の記者会見で利上げ決定の理由について「物価上昇率が高すぎる」との考えを繰り返した。

またブロック氏は記者会見で、イラン情勢悪化に伴う原油高が物価上昇率を高めることへの警戒も強調。今回の理事会で利上げしなければ、原油高を要因とした物価上昇圧力の「第2波」に見舞われ、国民生活に及ぶ悪影響が大きくなるとの懸念を示した。17日の利上げ決定は賛成5人に対して反対4人という僅差での判断だったが、反対した4人も利上げの方向性には同意しており、議論は今回で利上げを決めるかしばらく待つかというタイミングの問題に絞られていたという。

オーストラリア中銀は5月の追加利上げが確実な見通し 豪ドル高には一服感

こうした中、17日の金融市場ではRBAの追加利上げへの期待が強まった。ブルームバーグによると、金融市場で見込まれている5月4、5日の理事会後の政策金利の水準は日本時間17日午後6時段階で4.384%で、前日から0.206%ポイント上昇。5月の追加利上げが確実視される情勢となっている。

RBAの政策金利の見通しの推移のグラフ

一方、17日の豪ドル円相場(AUD/JPY)には大きな値動きは出ていない。ブルームバーグによると、豪ドル円相場は日本時間17日午後6時段階で1豪ドル=112.69円。前日のニューヨーク市場の終値(112.49円)とほぼ同水準だ。豪ドル円相場では、今回の理事会前からRBAが利上げするとの見方が浸透しており、11日には113.96円まで豪ドル高が進んでいた。このためRBAが実際に利上げを決めたことで、豪ドル高に一服感が出たといえそうだ。

豪ドル円相場の日足チャートと主な出来事のグラフ

また17日のFX市場では豪ドルの対ドルも静かな値動きとなっている。豪ドルの対ドル相場(AUD/USD)は日本時間17日午後6時段階で、前日ニューヨーク市場終値比で0.14%の豪ドル高。イラン情勢悪化を受けた「有事のドル買い」が意識される中でも発揮されてきた豪ドルの強さに一服感が出ている。米連邦準備制度理事会(FRB)が18日に金融政策を発表することも投資家の慎重姿勢に影響していそうだ。

豪ドル、円、ユーロ、ポンドの対ドル相場の推移のグラフ

RBAは豪ドル高の意義強調 日銀が利上げに慎重姿勢を示せば豪ドル高の記録更新も

ただ、ブロック総裁は17日の記者会見で豪ドル高が望ましいとの立場を示しており、今後も利上げに前向きな情報発信が続く可能性がある。物価上昇が続き、エネルギー価格の上昇も見込まれる中で利上げをすれば、住宅ローン金利負担の上昇などで国民生活がさらに厳しくなるとの見方に対して、ブロック氏は利上げは豪ドル高を促す施策であることを指摘。豪ドル高が輸入物価の低下につながることは、「(金融政策の)非常に重要な波及経路だ」と述べた。

豪ドル円相場の今後の見通しをめぐっては、日銀の19日までの決定会合後の情報発信も焦点。金融市場では19日の利上げ見送りが確実視されており、日銀の植田和男総裁の記者会見などから、イラン情勢の進展の見通しがつかない中での追加利上げへの慎重姿勢が感じられれば、利上げ姿勢を強めているRBAとの違いが鮮明になる可能性がある。この場合は、豪ドル円相場での豪ドル高がさらに進み、1990年9月28日につけた高値(1ドル=114.28円)を超えて、約35年半ぶりの豪ドル高の記録を更新する展開も考えられそうだ。

1990年以降の豪ドル円相場の推移のグラフ

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