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日経平均株価 週間見通し(3/23週):海外中銀のタカ派傾斜、5万円割れ警戒も反転サインに注目

IG証券アナリストによる日経平均株価の週間見通し。混迷続くイラン情勢。週明けの急落警戒。海外中銀の”タカ派”傾斜も重石に。“ひとまず”の反転サインは?日本225の週間想定レンジは4万9000円~5万3700円。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 日経平均株価は3週続落。21日早朝(夜間取引)の日経平均先物は1970円安の5万1020円で終えた。トランプ米大統領は21日、48時間以内にホルムズ海峡を開放しなければ、イランの発電所を攻撃するとSNSで投稿。週明けの日経平均株価は急落スタートを警戒したい
  • 中東リスクに加えて、海外中銀の"タカ派"傾斜も株式市場の重石となろう。市場では米利下げ観測が急速に後退。他の主要中銀の利上げ観測も急浮上している
  • 日経平均株価の株価指数CFD「日本225」が下値をトライする場合は、5万円の攻防を想定したい。下方ブレイクすれば、4万9000円視野に下落拡大も。反発しても現在の弱気地合いを考えるならば、5万3700円レベルまでの反発が限界か



3週続落、日経平均先物1970円安、週明け警戒

中東の地政学リスクを受け、原油先物価格が高止まりしている。「原油高→インフレリスク→景気悪化の懸念」が連想され、日経平均株価は3週連続で下落。TOPIX(東証株価指数)も同じく3週続落の状況にある。

日本時間21日早朝の日経平均先物(6月限、大阪取引所の夜間取引)は、19日の清算値と比べ1970円安の5万1020円で終えた。

トランプ米大統領は東部時間21日(日本時間22日午前)、イランが48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しなければ、発電所を攻撃し完全に破壊すると表明した。実際に攻撃に踏み切れば「中東混迷長期化の思惑→原油価格のさらなる上昇→インフレリスク→景気減速」に対する市場の懸念が高まろう。

一方、イスラエル軍は21日、イラン軍が初めて長距離ミサイルを発射したと発表。イスラエル南部の核施設付近にもミサイルが着弾し数十人が負傷した。また、米国とイスラエルがイランのナタンズ核濃縮施設を攻撃したとの報道もあり、双方の核関連施設が標的となる事態にエスカレートしている。

週明け23日の東京株式市場では、日経平均株価の下落または急落スタートを警戒したい。

日経平均株価・TOPIX 週間変化率:年初来

日経平均株価・TOPIX 週間変化率:年初来

ブルームバーグのデータを基に作成


“タカ派”に傾斜する海外中銀、株式市場の重石に

米国とイスラエルがイランへの軍事攻撃に踏み切って以降、原油高は市場心理だけでなく、各国中銀の政策判断にも大きな影響を与えている。

米連邦準備制度理事会(FRB)は18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートを3.50-3.75%に据え置いた。

四半期経済予測(SEP)ではFRBが注視する2026年のPCEコアインフレ率予想が2.7%と、昨年12月の2.5%から上方修正された。各市場の参加者が注目していたドットチャートでは、2026年のFFレート予想中央値が3.4%だった。昨年12月の予想と同じく、1回利下げの見通しが維持された。しかし、翌日物金利スワップ(OIS)市場では「年内利下げなし」の見通しが急速に強まっている。今年12月の政策金利(上限)の予想水準は3.7%台へ上昇。イラン攻撃の前日(2/27)は3.0%付近だった。

欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中銀、BOE)は、早ければ今年4月にも利上げに踏み切る可能性が急浮上している。

カナダ銀行(BOC)は今年6月までに利上げに踏み切り、12月までに政策金利を3%に引き上げることが織り込まれ始めている。

ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は、今年7月までに利上げに踏み切る可能性が高まっており、12月の予想水準は3.4%台に上方シフト。少なくとも4回の利上げを織り込む状況にある。なお、主要中銀に先駆けて、オーストラリア準備銀行(RBA)は17日、2会合連続の利上げに踏み切った。20日時点で次回5月会合の利上げ確率は70%台にあり、3会合連続の利上げが意識されている。

海外の主要中銀が一斉にタカ派(引き締め)姿勢に転じる可能性が急速に高まる状況は緩和マネーの先細りを想起させ、株式市場の重石となろう。中東混迷の長期化懸念と原油高、インフレリスクと景気の先行き懸念、そして海外中銀の"タカ派"傾斜までがリスク要因として浮上している状況を考えるならば、今週の日経平均株価は引き続き下値トライを警戒したい。

海外主要中銀の政策金利見通し

海外主要中銀の政策金利見通し

ブルームバーグ、OIS市場のデータを基に作成 / 3月20日時点
※赤ライン:現在の各中銀による誘導目標の金利水準


“ひとまず”の反転サインに注目

今週の日経平均株価が下値をトライする局面では、“ひとまず”の反転サインに注目したい。そう考える理由の一つが、原油先物価格の動きだ。

20日の取引で期近の4月限は前日比2.18ドル(2.3%)高の1バレル98.32ドルで取引を終えた。一方で、期先価格の動きを見ると、20日時点で5月限は98.23ドル、6月限は94.74ドル、7月限は90.80ドルと水準が徐々に切り下がっている(ブルームバーグのデータ)。中東情勢はなお不透明だが、上記の原油先物価格の動きは、市場参加者が中東の混乱が収束に向かう可能性を意識していることを示唆している。

東証プライムの騰落レシオにも注目したい。一般的には120%を上回ると「買われすぎ」、80%を下回ると「売られすぎ」を示す指標とされる。2024年以降の傾向を確認すると、90%前後で反転するパターンが見られる。今週の東京株式市場でも中東の地政学リスクを意識した下落相場が続けば、短期的な反転のサインが点灯する可能性がある。

東証プライム騰落レシオ 日次チャート:2024年以降

東証プライム騰落レシオ 日次チャート:2024年以降

ブルームバーグのデータを基に作成


過去、中東地域では幾度もの戦争が発生した。特に四次中東戦争(1973年10月)、湾岸戦争(1990〜91年)、イラク戦争(2003〜11年)、そして今回のイラン戦争(2026年2月28日~)は、株価に影響を与えた。

これら過去の戦争と日経平均株価の動向を確認すると、早ければ1ヶ月、遅くとも2ヶ月前後でひとまず反転するパターンが見られる(下チャート、緑矢印を参照)。イラン戦争が発生してから今週末で1ヶ月。3ヶ月以降のパフォーマンスには開きが見られるため、イラン情勢次第で下落リスクを警戒する状況が続く可能性はあるが、「ひとまずの反転」という点に限れば、下値リスクを警戒しながら、今週以降は反転サインにも注目したい。

中東戦争と日経平均株価の動向

中東戦争と日経平均株価の動向

ブルームバーグのデータを基に作成


対米投資関連銘柄の動きに注目

今週、日経平均株価の下支え要因として注目したいのが、対米投資関連の銘柄だ。

高市早苗首相は19日、米ワシントンでトランプ大統領と会談した。「戦略的投資イニシアティブ」の第2弾として、最大730億ドル(約11.5兆円)規模のエネルギー関連プロジェクト3件で合意した。

ホワイトハウスのファクトシートには、SMR(小型モジュール炉)建設が最大400億ドル(テネシー州・アラバマ州)、天然ガス火力発電所建設(2カ所)が最大330億ドル(ペンシルベニア州・テキサス州)と記載された。SMRでは日立製作所(6501)がGE Vernovaとの合弁名義で明記されている。読売新聞によれば、三菱電機(6503)も重要な部品・設備を供給する見通しだ。

重要鉱物分野でも合意があった。首脳会談後の首相会見(官邸公表)によれば、レアアース・リチウム・銅の共同開発に関する3つの文書が取りまとめられた。20日付の日本経済新聞によれば、首脳会談に合わせて発表された共同文書には12件のプロジェクトが列挙され、三菱マテリアル(5711)と三井物産(8031)に加え、三菱商事(8058)が米アリゾナ州の銅鉱山に30%出資、住友金属鉱山(5713)が豪州ニッケル開発と国内製錬所の2件で名前が挙がった。南鳥島レアアース泥の開発でも日米が協力する方針が示された。東洋エンジニアリング(6330)や三井海洋開発(6269)などが物色される可能性がある。

安全保障分野では、ミサイルの共同開発・共同生産で一致。読売新聞によれば、次世代ミサイル防衛構想「ゴールデン・ドーム」への参画も伝達されたという。三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)、IHI(7013)への関心が向きやすい。

対米投資関連銘柄の動向:3月以降、20日時点

対米投資関連銘柄の動向:3月以降、20日時点

ブルームバーグのデータを基に作成


日本225のチャート分析、4万9000~5万3700円予想

5万円ブレイクなら下落拡大を警戒
冒頭で述べた通り、トランプ米大統領は21日、イランが48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しなければ、同国の発電所を攻撃するとSNSに投稿した。イランの反発は必至と思われる。週明けの日経平均株価は下値トライを警戒したい。

日経平均株価の株価指数CFD「日本225」のトレンドを日足チャートで確認すると、遅行線が日足ローソクを下回り、10日線と50日線はデッドクロスに転じている。MACDとRSIのトレンドも踏まえれば地合いは弱く、日本225が下値を目指す場合、まずはサポート転換が確認された5万1000円の攻防に注目したい。

5万1000円を下方ブレイクする場合は、節目水準の5万円を視野に下落拡大を警戒したい。現時点での「高市トレード」の高値と安値のフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準5万800円台の下方ブレイクは、5万をトライするサインとなろう。

現在の日本225は、ボラティリティが拡大傾向にある。節目の5万円を下方ブレイクし、かつこの水準がレジスタンスラインに転換する場合は、昨年11月と12月に「高市トレード」の反落を止めたフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準4万8660円レベルを視野に下落拡大を警戒したい。このテクニカルラインの上の節目水準である4万9000円を今週の下限と予想する。
注目のチャート水準:サポート
・5万1000円:サポート転換の水準
・5万800円:61.8%戻し(5万836円)
・5万円:心理的節目の水準
・4万9000円:下限予想、下に76.4%戻し(4万8662円)

5万3700円までの反発が限界か
トランプ米大統領の発言は二転三転する。21日にイラン発電所への攻撃を示唆しながらも、20日には軍事目標の達成が近いとして、作戦の縮小を検討すると述べていた。トランプ発言次第で、中東不安が後退する展開も想定しておきたい。

4時間足チャートのRSIは売られ過ぎの水準にある。前述の対米投資関連銘柄の買いが下支え要因となれば、5万2000円や5万3000円といった各節目の水準の攻防に注目したい(4時間足チャート)。

20日大陰線の高値が5万3700円レベル。前述の日足テクニカル指標の動向に加えて、DMIのトレンド(-DI > +DI)とADXが25を上回りつつある状況も踏まえれば、日本225の地合いの弱さは否めない。今週は、サポートラインからレジスタンスラインに転換するサインが点灯している5万3700円レベルまでの反発が限界か。
注目のチャート水準:レジスタンス
・5万3700円:上限予想
・5万3000円
・5万2000円


日本225日足チャート:昨年12月以降

日本225日足チャート:昨年12月以降

TradingView提供のチャート

日本225 4時間足チャート:2月下旬以降

日本225 4時間足チャート:2月下旬以降

TradingView提供のチャート


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