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日経平均、高市トレード復活も 衆院選自民優勢報道 企業決算も焦点

日経平均株価は28日に5万3000円台を維持。日本企業の好業績への期待は崩れておらず、衆院選の動向などで上昇が勢いづく可能性がある。

日経平均、高市トレード復活も 衆院選焦点 次期FRB議長は不安材料 出所:ブルームバーグ

日経平均株価への追い風が強まる可能性が出てきた。日経平均株価の30日の終値は1週間前比524.02円安。週初めからの円高進行が逆風となり、2週連続での値下がりとなったものの、5万3000円台を維持する粘りをみせている。半導体検査装置のアドバンテストが好決算を発表したことが急落回避の要因となった。また、日経平均構成銘柄の業績への期待は高まっており、株式市場への追い風となっている。一方、日経平均にとっては長期金利(10年物国債利回り)の上昇や、米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長にケビン・ウォーシュ氏が指名されたことなどをめぐる米国株の動向はリスク要因。ただ、週明け2月2日以降は、日本の注目企業の決算発表で業績期待が高まる可能性があるほか、8日投開票の衆議院選挙で高市早苗首相率いる自民党の優勢が報じられていることも好材料といえ、高市トレードが復活する展開も考えられそうだ。

日経平均株価は週次524円安 5万3000円台維持で底堅さ

日経平均株価の30日の終値は前日比では52.75円安の5万3322.85円。日米協調での為替介入による円高進行が取り沙汰された週初めの26日に前週末比961.62円安となって5万2000円台まで下落した後、回復が進む値動きだった。ブルームバーグによると、週次での下落幅(524.02円安)は、米国株式市場で人工知能(AI)ブームへの疑念が広がった12月15-19日週(1329.34円安)以来の大きさ。とはいえ、円高が一時は1ドル=152円台前半まで進んだ逆風の強さを踏まえれば、底堅さを感じさせたといえそうだ。

日経平均株価と週次の騰落額の推移のグラフ

アドバンテストが業績見通しを上方修正 半導体各社も好調な株価を維持

日経平均を下支えしたのはアドバンテストの好調さだ。28日の取引時間終了後に行った2025年10-12月期決算発表では、2026年3月通期の業績見通しを上方修正。12月末までにドル円相場での円安が想定以上に進んだことに加え、AIブームを背景とした半導体需要の強さが確認されたことを上方修正の理由に挙げている。アドバンテストの株価(6857)は30日までの週次で8.39%高となり、日経平均を528円押し上げた。日経平均を構成する225銘柄中の171銘柄が週次で下落する中、孤軍奮闘した形だ。

日経平均株価を動かした構成銘柄の寄与額の推移のランキング

また、AIブームが追い風となってきた半導体株の好調さは、円高の逆風が吹いた中でも維持されている。半導体製造装置のSCREENホールディングス(7735)は30日までの週次で0.69%高となり、2025年末比での上昇率は29.0%という高水準。半導体検査装置のレーザーテック(6920)も週次0.27%安で大崩れを回避した。さらに日経平均への影響度が大きい値がさ株の一角である東京エレクトロン(8035)も週次0.98%安で持ちこたえている。

日本の半導体株の値動きの推移のグラフ

日本企業の業績への期待は拡大 予想1株当たり利益は3カ月で10%超上昇

実際、日経平均構成銘柄の業績への期待は高まり続けている。ブルームバーグによると、金融市場で見込まれている日経平均構成銘柄の今後12か月の1株当たり利益(EPS)は30日段階で2322.23円。前回の決算発表シーズンにあたる3カ月前(10月31日)から10.43%上昇している。この間、日経平均株価の上昇は1.74%高に留まっており、上昇余地があるとみることもできそうだ。

日経平均株価と予想1株当たり利益の推移のグラフ

長期金利の上昇は株価の重荷に FRB次期議長候補のタカ派色も逆風か

一方、株式市場には長期金利の上昇という逆風もある。ブルームバーグによると、長期金利は12月19日の終値で2.016%をつけ、1999年8月30日以来、約26年3カ月ぶりの2%台に突入。その後も2%超で推移し、1月20日には2.351%まで上昇した。金利水準の高さは株式投資の相対的な魅力を弱める株安要因。株価と、予想1株当たり利益の比率を示す株価収益率(PER)は、長期金利の2%台突入後の平均で23.3倍程度で推移しており、頭打ちの感も出ている。

日経平均株価の予想株価収益率と長期金利のグラフ

また、ドナルド・トランプ大統領が30日に次期FRB議長候補としてウォーシュ氏を指名したことも米国の株式市場で不安材料として受け止められた。ウォーシュ氏はFRB理事時代に金融緩和に慎重姿勢をとった「タカ派」しての一面もあるからだ。30日の米国株式市場ではS&P500種株価指数(SPX)が下落しているほか、2月4日に予定されるアルファベットの10-12月期決算発表や6日の1月雇用統計が波乱要因になる可能性もあり、週明け2日以降の日経平均の上値が重くなる可能性もある。

日本企業の決算発表にも注目 衆院選で自民党勝利なら高市トレード復活も

ただ、日本の株式市場は今後も注目企業の決算発表が控えており、企業業績への期待がさらに膨らみ、日経平均に上昇圧力がかかる筋書きも考えられる。5日にはソニーグループ(6758)、6日にはトヨタ自動車(7203)と東京エレクトロンが10-12月期決算を発表する予定だ。米国では28日に10-12月期決算を発表したマイクロソフトの株価(MSFT)がAI関連投資の重さが不安視されて急落したが、ハイテク大手の旺盛な投資意欲は日本の半導体企業にとっては好材料。逆にメモリ半導体不足はソニーグループなどにとっての不安材料だが、同様の懸念が出ていたアップル(AAPL)は29日に好決算を発表しており、影響が限定的になることも考えられる。

さらに8日投開票の衆院選をめぐっては、日本メディアから「自民党が単独過半数をうかがう情勢」との報道が相次いでいる。実際に高市氏が政権基盤を固めることになれば、積極財政が企業業績を後押しするとのシナリオが改めて浮上しそうだ。日経平均は高市氏が解散を検討しているとの報道を受け、14日に5万4341.23円の最高値をつけた後、トランプ氏のグリーランド取得の意向をめぐる米欧対立や円高進行で勢いが削がれたが、決算発表の内容や選挙情勢次第で、高市トレード復活への期待が高まる展開もありえそうだ。


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