日経平均、急騰 解散報道で5万3549円 高市トレード第2弾か
日経平均は13日に1609円高。衆院解散報道が高市トレードの第2弾に火をつけた可能性があるが、日本経済の見通しを不安視する動きも目立つ。
日経平均株価が急騰した。13日の終値は3連休前比1609.27円高の5万3549.16円で、1週間ぶりに最高値を更新。前週末の9日夜に高市早苗首相が月内の衆院解散を検討していると報じられ、高市政権の基盤強化につながるとの見方が株価を上昇させた。衆院解散をめぐっては13日午後、高市氏が自民党幹部に衆院解散の意向を伝えたとも伝わっている。13日の取引では半導体検査装置のアドバンテストなど日経平均の主役といえる銘柄がそろって値上がりしており、高市トレードの「第2弾」にもみえる値動きだ。ただ、13日の金融市場では長期金利(10年物国債利回り)の上昇や円安も進んでおり、足元の株高は日本経済への信認が高まった結果とはいえない。2026年度予算案の審議が後回しになることは経済の見通しにとっても悪材料といえるほか、米国の金融市場ではドナルド・トランプ大統領と米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長の対立という火種も再燃しており、期待先行の日経平均の上昇に急落リスクがつきまとうことは避けられない。
日経平均株価は13日に1609円高 衆院解散報道で1週間ぶりに最高値を更新
日経平均株価(N225)の13日の上げ幅(1609.27円高)は、高市氏の自民党総裁選挙での勝利が好感された2025年10月6日(2175.26円高)以来の大きさ。9日夜に読売新聞が、高市氏が23日召集予定の通常国会で衆院を解散する検討に入ったと報じたことが材料視された。10月に発足した高市内閣の支持率は直近の世論調査で78.1%とも報じられており、総選挙が高市氏の政権基盤の強化につながるとの見方が広がったようだ。また、共同通信は13日午後1時37分、関係者の話として「高市首相が衆院解散の意向を自民党幹部に伝達」と報じた。
個別株の13日の値動きでは、アドバンテスト(6857)が前週末比8.54%高となって日経平均を462円押し上げ。半導体製造装置の東京エレクトロン(8035)も8.23%高となっている。この他、ソフトバンクグループ(9984)やファーストリテイリング(9983)といった値がさ株が日経平均を牽引した。225銘柄中の180銘柄が値上がりしている。
自民党総裁選挙前からの上昇率は17.00%に 高市トレードの第2弾の始まりか
日経平均の足元の水準は、自民党総裁選前日の10月3日を起点とすれば、15週で17.00%上昇したことになる。2012年12月に発足した第2次安倍晋三政権下で株価が急騰したアベノミスク相場での当初15週の上昇率28.08%高は下回っているものの、11月以降の横ばい傾向からは抜け出す動きにもみえる。このまま上昇が進めば、高市氏の積極財政を株価にとっての好材料とみなす高市トレードの第2弾が始まる可能性も感じさせる。
長期金利は一時2.169% 円安も1年6か月ぶり水準で積極財政を不安視
ただ、13日の金融市場の値動きからは日本経済への不信も感じられる。ブルームバーグによると、長期金利は13日の東京債券市場で一時2.169%を記録。終値でこの水準となれば、1999年2月15日(2.270%)以来の高水準ということになる。長期金利の上昇は国債価格下落の結果で、高市氏の積極財政が日本の財政の健全性を損なうことが懸念されているともいえそうだ。
また13日のドル円相場(USD/JPY)は日本時間午後3時台に1ドル=158.97円を記録。2024年7月12日(159.45円)以来、1年6か月ぶりの円安水準となった。ドル円相場でもやはり、高市氏の積極財政は財政健全性を損なうことで日本経済の経済基盤を弱める円安要因とみなされており、日経平均の強さとは裏腹な円安となった。
実際に衆院解散なら予算案審議は先送り トランプ氏とパウエル氏の対立も火種に
実際に衆院が解散されれば、政治的空白が生じることになり、日本経済にはマイナス要素となりえる。通常国会で審議されるはずだった2026年度予算案の成立が遅れることは避けられず、投資家心理を冷やす要因といえそうだ。2026年度予算案は一般会計総額が過去最大の122兆3092億円にも上り、3月末までの成立が目指されていた。
さらに米国の金融市場ではトランプ氏とパウエル氏の対立が深刻化。パウエル氏は11日に公表したビデオ声明で、FRBの利下げへの消極姿勢に不満を抱いてきたトランプ氏がパウエル氏の刑事訴追をちらつかせてるとの立場を示唆。これまで避けてきたトランプ氏への批判に踏み切った。中央銀行の独立性が脅かされているといえる事態は、米国の株式市場にとってのマイナス材料とみなされる恐れもある。今後、米国の株式市場の見通しが悪化すれば、日本の株式市場の投資家心理を冷やす可能性もあり、急騰してきた日経平均に対する下落圧力が一気に大きくなることも考えられそうだ。
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