日経平均株価 週間見通し(1/26週):円相場、米ハイテク決算、FOMCにらみ、変動拡大を警戒
IG証券のアナリストによる日経平均株価の週間見通し。焦点は円相場、米ハイテク決算、FOMC。今週の日本225は変動拡大を警戒。
要点
- 今週の日経平均株価は変動拡大を警戒。円相場、米ハイテク決算、FOMCにらみ
- 国内の長期金利(10年債利回り)が27年ぶり高水準へ上昇。先週は銀行株、不動産株、Jリート指数が軒並み下落。金利上昇がリスク要因として意識され始めたか注視が必要
- 日本225の週間予想レンジは5万1200円~5万4000円。円高リスクと投資家の失望誘う米ハイテク決算が重なれば、5万1200円を視野に下落拡大を警戒したい。一方、円高リスクの後退、校長な米ハイテク決算、FOMC無風通過なら5万4000円の再トライが焦点に
円相場、米ハイテク決算、米FRBの利下げ見通し
今週の日経平均株価は上下に大きく振れる不安定な展開を警戒したい。変動拡大の要因として注視すべきが①円高リスク、②米ハイテク決算、③米連邦公開市場委員会(FOMC)だ。
円高リスクについては、25日のIG週間為替レポートで述べた通り、日米協調で円安をけん制したとの思惑がさらに円高を促す可能性がある。「円安・株高」の関係(順相関)を考えるならば、円高進行は日経平均株価の重石となろう。
通貨オプション市場では1週間のリスクリバーサルが急速にドルプット(円コール)に傾き、トランプ関税ショックが意識された水準に達している。一方、1週間の予想変動率は12%台へ急上昇。ドル円の下落(円高)を警戒する動きが見られる。
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ブルームバーグのデータを基に作成
※RR:リスクリバーサル/ IV:予想変動率
※1W:1週間 / 1M:1ヶ月
②の米ハイテク決算では、25日のIG米国株レポートで取り上げたマイクロソフト決算に注目したい。同社のクラウド事業はAI半導体の需要と深く関係する。クラウド事業の持続的な成長性は、国内のAI関連銘柄のトレンドに影響を与えることが予想される。
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③のFOMCでは、次回の利下げ時期の見極めが焦点となろう。市場参加者はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見からこの点のヒントを探ろうとするだろう。翌日物金利スワップ(OIS)市場では早期の利下げ期待が後退している。パウエル会見で利下げ期待がさらに後退する場合は、米株安→日経平均株価の下落要因として警戒したい。一方、早期利下げ期待が高まる場合は、米国株と日経平均株価の下支え要因になり得る。
金利リスクの指標、銀行・不動産・Jリートを注視
国内市場では金利の上昇に注目が集まっている。新発10年債利回りは先週2.3%台と、1999年2月以来27年ぶりとなる高水準へ上昇した。日銀の植田和男総裁は23日の記者会見で金利について「かなり速いスピードで上昇している」と警戒感を示し、「通常と異なる例外的な状況では機動的にオペを実施する」と金利抑制の姿勢を明確にした。
では、金利上昇は東京株式市場でリスク要因として意識されているのか?現時点で筆者は株式のリスク要因とはなっていないと考えている。昨年以降、株高と金利上昇は共存してきた。特に参院選、自民党総裁選、高市内閣発足以降の動きを踏まえれば、現在の金利上昇は高市政策による潜在成長率の上昇期待とインフレを織り込む動きと捉えることができる。
長期金利、日経平均株価、TOPIXの日足チャート:2025年以降
ブルームバーグのデータを基に作成
しかし、先週は気になる動きが見られた。それが銀行株、不動産株、そしてJリート(JREIT)の下落だ。銀行株は金利上昇の恩恵を受けるセクターである。一方、不動産株とJリートにとって金利上昇はネガティブ要因だが、それでも強気地合いを維持してきた。
ところが先週は、これらのセクターで上昇の勢いが後退し、主要銘柄が軒並み下落した。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は週間で5.17%安、東証REIT指数は3.13%安、TOPIX銀行株指数は2.22%安となり、指数の重石となった。この動きは単なる調整売りなのか、それとも金利上昇が景気悪化を招くとの警戒感が高まっているサインなのか。今週も金利上昇が続く場合、これらセクターの値動きが市場センチメントを測るバロメーターとなる。
主要指数、銀行株、不動産株、Jリート指数のパフォーマンス:1月19日~23日の週
ブルームバーグのデータを基に作成
日本225の週間展望とテクニカル分析
週間展望
前述の通り今週の日経平均株価は円相場の動向、米ハイテク決算とFOMCが変動要因となろう。これらがリスク要因となる場合、同指数が原資産の株価指数CFD「日本225」は、5万1200円を視野に下落拡大を警戒したい。一方、米ハイテク決算が投資家の期待を上回り、FOMCを無風で通過すれば、日本225は5万4000円を視野に反発を予想する。
5万1200円の維持が焦点に
日足チャートでトレンドを確認すると、先週23日に大陰線が示現し、5万4000円がレジスタンスラインに転換する可能性が高まってきた。MACDのデッドクロス、RSIの低下も下落リスクを示唆している。下値トライの局面では、日足のフィボナッチ・リトレースメントと2つの移動平均線-25日線と50日線の攻防に注目したい。
23日の下落を止めた50%戻し(5万2788円)を下方ブレイクする場合は、3つのテクニカルライン(61.8%戻し、25日線、基準線)が重なる5万2380円レベルの攻防に注目したい。
調整売りが拡大する場合は、先週20日と21日に相場を下支えした76.4%戻し5万1866円の攻防が焦点に浮上しよう。このテクニカルラインをも下方ブレイクすれば、50日線(5万1270円)のトライを意識したい。すぐ下の5万1200円はサポートラインに転換する可能性がある水準だ。このラインを今週の下限と予想する。
下落局面でのチャートポイント
・5万2788円:50%戻し、目先のサポートライン
・5万2380円:61.8%戻し、直下に25日線と日足基準線
・5万1866円:76.4%戻し
・5万1200円:今週の下限予想、上に50日線(5万1270円)
※移動平均線の水準:1月23日時点
5万4000円回復なるか
日本225の反発局面では5万4000円のトライが焦点となろう。4時間足のストキャスティクスは売られ過ぎの水準へ急低下している。RSIでも売られ過ぎのサインが点灯すれば反発を想定したい。
最初の焦点は、レジスタンスラインに転換する可能性がある5万3600円の攻防だ。半値戻し(5万3176円)の突破は、5万3600円をトライするサインとなろう。5万3600円をブレイクアウトすれば、5万4000円が視野に入る。
日本225が5万4000円台を回復する場合は、先週の戻り高値5万4110円レベルの攻防に注目したい。円高リスクをこなし、かつ米ハイテク決算が投資家の期待も上回れば5万4000円を視野に反発を想定したい。しかし、選挙戦と金利上昇リスクの不透明感は相場の重石となる可能性がある。レジスタンスラインに転換する可能性が高まっている5万4000円を今週の上限と予想する。
上昇局面でのチャートポイント
・5万4110円:先週後半の戻り高値水準
・5万4000円:上限予想
・5万3600円:レジスタンス転換の可能性あり
・5万3176円:半値戻し
日本225の日足チャート:昨年12月以降
TradingView提供のチャート
日本225の4時間足チャート:年初来
TradingView提供のチャート
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