アップル、iPhoneで急成長継続へ 利益も過去最高 株価上昇に期待
アップルの10-12月期決算は4年3か月ぶりの急成長。アイフォンの好調が貢献した。メモリ半導体不足は不安材料だが、利益面にも自信を示している。
アップルが29日の取引時間終了後に行った2025年10-12月期決算発表は力強さを見せつけた。総収入の伸び率は4年3カ月ぶりの大きさで、1株当たり利益でも過去最高を記録。さらに2026年1-3月期も急成長が続くとの見通しを示しており、予想を超える好決算だったといえる。主力製品のスマートフォン「iPhone(アイフォン)」が好調なことが要因で、アップルの株価は29日の時間外取引で上昇している。一方、アップルは人工知能(AI)ブームの拡大で半導体不足に直面していることを認めており、今後の不安材料といえる。ただ、今回の決算発表は半導体不足にも関わらず、急成長と高い利益の維持に自信をみせたといえ、投資家の懸念が緩んでいくことも考えられる。アップルの株価は12月以降は下落傾向が続いてきただけに、株価が上昇に転じる展開も想定されそうだ。
アップルの2025年10-12月期は総収入が急成長 1-3月期の見通しにも自信
アップルの10-12月期決算は総収入が前年同期比15.7%増の1437.56億ドルで過去最高。伸び率は2021年7-9月期(28.8%増)以来の大きさとなった。また1株当たり利益(EPS)は18.3%増の2.84ドルで、やはり過去最高。2021年10-12月期(25.0%増)以来の大きな伸び率となった。ブルームバーグがまとめた直前の市場予想は、総収入が1383.97億ドル、1株当たり利益が2.68ドル。発表された結果はいずれも市場予想を超える好決算だった。
またアップルは今後の業績についても強気な見通しを提示。ケビン・パレクCFOは29日の決算会見で1-3月期の総収入は前年同期比13-16%増になるとの見通しを示し、10-12月期同様の高成長が続くことに自信を示した。ブルームバーグがまとめた市場予想で見込まれていた10%程度の成長を大きく超える見通しといえる。
アイフォンの好調が急成長の要因 中華圏市場は4年ぶりの大きな伸び
アップルの好決算は9月に17シリーズを投入したアイフォンの好調さが要因だ。アイフォンの10-12月期の販売額は前年同期比23.3%増の852.69億ドルで過去最高だった。
さらに伸び悩みが続いてきた中国、香港、台湾を含む中華圏市場での収入も大きく回復。10-12月期は前年同期比37.88%増の255.26億ドルとなり、2021年10-12月期以来、4年ぶりの大きさとなった。中国市場の成長でもアイフォンの人気が貢献しているという。
記録的な好決算を受けて、アップルの株価(AAPL)は29日の時間外取引で上昇した。ブルームバーグによると、一時、267.00ドルをつけ、直前の終値(258.28ドル)から3.38%値上がりする場面もあった。
半導体不足の影響は1-3月期に拡大見通し それでも高い利益率の維持に自信
一方、アップルは半導体不足に直面していることも認めている。ティム・クックCEOは決算会見で、「メモリ半導体の価格は大きな上昇が続いている」と言及。10-12月期の業績への影響は限定的だったものの、1-3月期については影響が大きくなると述べた。また、クック氏は3ナノメーター級の高性能半導体も不足しているともしている。
ただ、アップルは1-3月期の粗利益率が48-49%になるとの見通しを示しており、10-12月期の48.2%と遜色のない結果になりそうだ。アップルは利益率が高くなっている理由について販売する製品の構成比が有利に働いていることを挙げており、高いブランド力があるアイフォンの好調さが背景にあるといえそうだ。10-12月期のアイフォンの販売金額の総収入に占める割合は59.3%で、2019年10-12月期以来の高さ。逆にパソコンのMac(マック)の10-12月期の販売金額は前年同期比6.7%減、ワイヤレスイヤホンなどのその他端末の販売金額は2.2%減となっている。
またアップルの利益率の高さには半導体不足の影響を受けないアプリ販売や音楽配信などのサービス事業の拡大もある。10-12月期の収入は前年同期比13.9%増の300.13億ドル。10四半期連続での2桁成長で、過去最高の更新を続けている。アップルは全世界で使われているアップル製品が25億台に達したとしており、顧客基盤の拡大がサービス事業の収入増につながっているといえそうだ。
アップルの株価は最高値から10%近く安い水準 上昇圧力が強まる可能性も
アップルの株価はメモリ半導体の不足への懸念が広がる中、下落圧力にさらされており、29日の終値は12月2日の最高値(286.19ドル)との比較では9.75%安。また直近の株価と今後12か月の予想1株当たり利益から算出される株価収益率(PER)は30.4倍で、最高値当時の34.7倍程度からは低くなっている。アップルの好決算と強気の見通しが投資家心理を改善させていけば、株価への上昇圧力が強まる可能性がありそうだ。
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