マーケットの焦点は来週に

Market Overview-米GDP下方修正には反応薄

米国の1-3月期実質国内総生産(GDP、改定値)は、前期比年率でマイナス1.0%。マイナス成長は2011年第1・四半期(1.3%減)以来3年ぶり。ただ、寒波の影響による下方修正はある程度織り込み済みであり、それが在庫投資の減少に起因していること(4-6月期は寒波の影響から脱し在庫は反転する見通し)、そして新規失業保険申請件数が前週比で減少したこともあり、GDP下方修正に対するマーケットの反応は限定的だった。

米10年債利回りは一時2.40%台ブレイクをトライするも、更なるフォロースルー見られず。終盤にかけてはむしろ反発する展開に。外為市場では米金利の低下に伴いドル売り圧力が強まる局面が見られたが、ユーロドルは1.36台を挟んでのレンジ相場、ドル円は101円後半を中心にこう着状態が継続した。また、ドルインデックスは80.50前後で小幅に推移する等、大きな変動は見られなかった。

マーケットの焦点は既に、重要経済イベントが予定されている来週に向いている。焦点はこれら経済イベント、特に欧米中経済指標と欧州中央銀行(ECB)理事会の結果、そしてそれらを受けた株式市場の動向だろう。主要先進国の緩和スタンス継続に加え、世界的な慢性的な需要不足(国際通貨基金-IMFの試算:先進国における需要不足は1.1兆ドル)も重なり、今後も金利には低下圧力がかかり続ける公算が大きい。中長期で考えるなら、低インフレ・低成長は世界経済のリスク要因となろう。だが、米国の景気回復が道半ばであり、新興国リスクの再燃がその米国マーケット次第である点を考えるならば、短期的には、現在の金利低下は米株を含めたグローバル株式にとってポジティブ(下支え)要因となろう。来週発表される米国経済指標が総じて強い内容となれば、米株は米ファンダメンタルズ改善期待と金利の低空飛行を背景に史上最高値圏での攻防が継続しよう。さらにECBが緩和強化に踏み切れば、欧州株式のサポート要因となろう。米株を筆頭としたグローバル株式が堅調に推移し続ける限り、新興国リスクは水面下に封じ込められよう。そして円相場では株高を背景に、円高圧力が後退しよう。

 

Today’s Outlook -続く株式にらみの状況

本日の円相場も株式にらみの展開となろう。米株の史上最高値圏維持を好感し日経平均が堅調に推移すれば、東京時間は円売り優勢の展開で推移しよう。ただ、来週の重要イベントを控え上値も限定的となろう。

海外タイムの焦点は、引き続き米国の経済指標となろう。焦点は個人消費支出(4月、PCE)とシカゴ購買部協会景気指数(5月)。個人消費の伸びと製造業の景況感が予想以上に拡大/改善していることが確認されれば、米ファンダメンタルズ改善期待を背景に米株は高値圏を維持しよう。株高を背景に若干ながらも米金利への低下圧力が後退すれば、外為市場ではドルショートカバーと円売り圧力が強まろう。その際、ドル円の上値焦点は89日MAの突破。逆に冴えない米経済指標を背景に米株安となれば、200日MA維持が焦点として浮上しよう。ユーロ円も138.40レベルで推移している200日MAの神経戦が焦点となろう。株高継続ならばかろうじてこのMAを維持、米株が崩れるようならECBによる「6月緩和強化」観測も合わさり、本格的に137円台への攻防へとシフトしよう。

 

Today’s Chart Point

ドル円

レジスタンス 102.36:5月13日高値 102.22:89日MA
サポート 101.42:200日MA 100.75:2月4日安値

レンジの上限は89日MA(赤ライン)、下限は200日MA(黄ライン)で変わらず。102円前半で上値の重い状況が続いていることを考えるなら、下限(200日MA)ブレイクを想定しておきたい。200日MA以下の攻防へとシフトした場合は、再び重要サポートポイント100.75レベルの攻防が焦点として浮上しよう。本日も102.15から102.50にかけては断続的にオファーが観測されている。ビッドは101.35、101.00、100.80そして100.75レベルにそれぞれ厚いビッドが観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3700:レジスタンスポイント 1.3643:200日MA
サポート 1.3550:サポートポイント 1.3500:サポートポイント

200日MAを完全に下方ブレイクしたことで、1.35台の維持が焦点として浮上。最初のサポートポイントは、厚いビッドが観測されている1.3550レベル。このサポートポイントをも下抜ける展開となれば、節目の1.3500を視野に入れる展開となろう。一方、上値は、200日MAがレジスタンスへ転換する可能性を想定しておきたい。1.3630レベル以上では断続的にオファーが並んでいる。1.3550、1.3520そして1.3500の水準にはビッドが観測されている。

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