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米国株見通し(6/18):FOMC、ドットプロットも焦点に ナスダック100は下落警戒

目まぐるしく変化する中東情勢に米国株が右往左往している。FOMCで米利下げ期待の後退も重なれば、ナスダック100の下落を警戒。同指数が原資産のCFD「米国テク株100」の予想レンジは21,450-21,900。今日の展望をIG証券のアナリストが解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

記事の要点

・目まぐるしく変化する中東情勢、米軍参戦の可能性で懸念再燃
・米FOMC、政策金利予想の「ドットプロット」にも注目
・失速ムードのマグニフィセントセブン、ナスダック100の下落を警戒したい
・米国テク株100 今日の予想レンジ:21,450-21,900ポイント



米軍参戦の可能性で中東懸念が再燃、米国株が下落

17日の米株価指数は下落した。米ニュースサイトのアクシオスや米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は17日、トランプ米大統領がイラン攻撃を検討していると報じた。また、トランプ氏は自身のSNSに「我々の忍耐は限界に達している」と投稿し、その後イランに対して「無条件降伏(UNCONDITIONAL SURRENDER)」を要求した。

16日にイランがイスラエルとの緊張緩和と核協議の再開を模索しているとの報道で中東懸念が一時後退した。しかし、イランの動向次第でアメリカ軍は大型爆弾の「バンカーバスター」で攻撃することも検討しているという(米ニュースサイト・アクシオス)。イスラエルも強硬姿勢を崩していない。米国株は中東情勢に振り回される状況が続こう。

米株価指数の変動率:6月17日

米株価指数の変動率:6月17日

ブルームバーグのデータで筆者が作成

米軍参戦の可能性が意識され始めた状況は、中東懸念の高まりと原油高の要因になり得る。イスラエルがイラン攻撃を開始した13日以降、「中東懸念の原油高」はエネルギーセクターの上昇要因となっている(S&P500セクター別パフォーマンスを参照)。エクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)の大手石油株の短期買いを考えたい。

S&P500セクター別パフォーマンス:6月13日以降

S&P500セクター別パフォーマンス:6月13日以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成


米FOMC、ドットプロットにも注目、利下げ期待後退なら株安要因に

18日の米国株は、米連邦公開市場委員会(FOMC)をにらんだ展開となろう。今回の会合では現行の金融政策が維持される公算が大きい。したがって焦点は今後の政策方針となろう。

15日のIG米国株レポートで指摘したとおり、市場参加者は米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の会見で利下げの姿勢を見極めようとするだろう。

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今回はFOMCの参加者による経済見通しが公表される。なかでも注目は政策金利の予想「ドットプロット」となろう。3月時点の2025年予想は中央値で3.9%だった。今年2回の利下げを想定している。短期金融市場が想定する今年12月の予想水準は本レポート掲載時点で、3.8%台後半にある。FOMC参加者の予想とほぼ一致している。

だが4月以降、トランプ米政権の相互関税で世界経済と金融市場の情勢が様変わりしている。イスラエルによるイラン攻撃で中東の地政学リスクのレベルも1段階上がり、原油高が懸念される。これらはいずれもインフレ再燃の要因である。FOMC参加者がインフレの再燃を警戒し、政策金利の予想水準が上方に修正される(利下げ期待が後退する)場合は、米国株の続落を想定したい。パウエルFRB議長の慎重姿勢も重なれば、調整売りの進行を警戒したい。

米FRB 政策金利の予想推移

米FRB 政策金利の予想推移

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / OISに基づく予想 / 17日 午前9時時点


失速ムードのマグニフィセントセブン、ナスダック100の下落警戒

5月の米株高をけん引してきたマグニフィセントセブンに失速のムードが漂っている。6月の変動率を確認すると、テスラ(TSLA)とアップル(AAPL)以外は上昇している。しかし、その動きは抑制気味である。ナスダック100も同様に上昇の圧力が後退ムードにある。

中東の地政学リスクが相場の重石となっているタイミングで米利下げ期待の後退が重なれば、マグニフィセントセブンの調整売り進行を警戒したい。

マグニフィセントセブンの変動率:月初来

マグニフィセントセブンの変動率:月初来

ブルームバーグのデータで筆者が作成

マグニフィセントセブンの影響を受けるナスダック100は、節目のライン22,000が上値抵抗線として意識される状況にある。RSIは買われ過ぎの水準から低下へ転じている。MACDもデッドクロスへ転じ低下ムードにある。FOMCイベント後にマグニフィセントセブンが売られる場合は、ナスダック100の調整売り進行を警戒したい。

ナスダック100:日足 今年2月以降

ナスダック100:日足 今年2月以降

出所:TradingView


米国テク株100の見通しとテクニカル分析

予想レンジの下限:21,450
ナスダック100が原資産のCFD「米国テク株100」も節目の22,000ポイントが上値抵抗線として意識されている。そして直近は、上値の水準が切り下がる状況にある。2時間足のRSIは50を下回る状況にある。中東の地政学リスクと米利下げ期待の後退が重なれば、続落を警戒したい。

本日、注目のサポートラインを以下にまとめた。予想レンジの下限は21,450ポイント。6月6日の安値(21,439ポイント)と13日安値(21,455ポイント)の中間ラインである。

米国テク株100が21,450ポイントをトライするサインとして、2つのフィボナッチ・リトレースメントの攻防に注目したい。

サポートライン
・21,588:76.4%戻し
・21,550:半値戻し
・21,450:予想レンジの下限

予想レンジの上限:21,900
中東懸念の後退とFOMCを無難に通過すれば、米国テク株100の反発を想定したい。しかし、上述した22,000レベルでの上値の重さ、目まぐるしく変化する中東情勢を考えるならば、今日はレポート掲載時点のレートから約200ポイント上の21,900ポイントを予想レンジの上限と想定したい。このラインは昨日の高値レベルでもある。

米国テク株100が21,900ポイントをトライするサインとして、以下にまとめたフィボナッチ・リトレースメントの攻防に注目したい(2時間チャート、緑ラインを参照)。いずれもレジスタンスラインへ転換する可能性がある。

レジスタンスライン
・21,900:予想レンジの上限
・21,835:61.8%戻し
・21,763:半値戻し
・21,690:38.2%戻し


米国テク株100のチャート

2時間足:5月28日以降

2時間足:5月28日以降

出所:IGチャート


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