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米国株、ハイテク株急落 S&P500週次続落 3連休明け見通し不安

S&P500は週次1.39%安で3カ月ぶり下落率。大手ハイテク株の急落が止まらず、投資家心理は悪化している。3連休明けの見通しは暗い。

米国株、ハイテク株急落 S&P500週次続落 3連休明け見通し不安 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場の見通しに不安が拡大している。S&P500種株価指数の13日の終値は1週間前比1.39%安で2週連続での下落。アップル、アマゾン・コム、アルファベットの3社の株価が週次で5-8%の急落となるなど、大手ハイテク株の不振が足を引っ張った。一方、13日に発表された1月の消費者物価指数(CPI)は物価上昇の減速を示す内容で、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通しは強まっている。こうした中、S&P500の構成銘柄のうち半数以上は週次で上昇しており、金利の先安観がS&P500を下支えする構図も感じられる。ただ、金融市場では投資家心理の悪化が進んでおり、S&P500の見通しは暗い。3連休明けの17日以降には目立った追い風が期待できないこともあり、大手ハイテク株の不振が続いた場合には、S&P500の下落が大きくなる可能性もありそうだ。

アメリカのS&P500は週次1.39%安 3カ月ぶり下落率で2週続落

S&P500(SPX)の13日の終値は前日比では0.05%高の6836.17。4日ぶりの反発とはいえ、前日の1.57%安を取り戻すには力不足といえる数字だ。1月27日の最高値(6978.60)からは2.04%安で、上昇の勢いは失われている。ブルームバーグによると、週次での下落率(1.39%安)は、11月17-21日週(1.95%安)以来、約3カ月ぶりの大きさ。S&P500は前週(2-6日)も大手ハイテク各社の決算発表が嫌気されて0.10%安となっていた。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

大手ハイテク株急落 アップルは週次8.03%安、アマゾンは9営業日で18.18%安

13日までの週次でのS&P500の下落は、やはり大手ハイテク株の不振が原因だ。「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク7社の中では、アップル(AAPL)が13日までの週次で8.03%安。米連邦取引委員会(FTC)のアンドリュー・ファーガソン委員長が12日、アップルのティム・クックCEOあての書簡で、アップルのニュースアプリが左派系メディアの記事を優先的に掲載しているとの疑惑に懸念を示したことが悪材料視された。

アルファベット、エヌビエィア、アップル、テスラ、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・コムの株価の推移のグラフ

またアマゾン・コム(AMZN)は13日までの週次で5.48%安。3日から13日まで9営業日続落で合計18.18%安となっている。5日の2025年10-12月期決算発表に際し、2026年の設備投資額が2000億ドルになるとの見通しを示したことが、収益悪化への懸念を拡大させている。さらにアルファベット(GOOGL)も週次5.31%安で2週続落となるなど、マグニフィセント・セブンの7社のうち5社が週次で下落した。BITA社が7社の株価に基づいて算出するマグニフィセント・セブン指数(MAGSEVEN)は13日まで4日続落。週次で3.65%安となり、大手ハイテク株がS&P500の重荷になっている構図を示している。

マグニフィセント・セブン指数の推移のグラフ

1月CPIは物価上昇が減速 利下げ見通し拡大でS&P500構成銘柄の半数超が上昇

一方、米国の実体経済には明るい材料が続いている。13日に発表された1月CPIの伸び率は、総合指数が前年同月比2.4%で、前月(12月)の2.7%から大きく低下。ブルームバーグがまとめた市場予想の2.5%も下回った。また、食品とエネルギーを除いたコア指数の伸び率は2.5%で、やはり前月(2.6%)よりも低くなり、市場予想と一致した。いずれの数値でも物価上昇の過熱は示されなかったといえ、労働市場の堅調さを示した11日発表の1月雇用統計同様、S&P500にとっての好材料といえる。

アメリカの消費者物価指数の伸び率の推移のグラフ

こうした中、金融市場ではFRBの利下げ見通しが深まった。ブルームバーグによると、13日の金融市場で見込まれている12月の連邦公開市場委員会(FOMC)後の政策金利の水準は2.994%で、直近の2日間で0.119%ポイント低下した。年内に3回の利下げが行われる確率は53%程度と見積もられている。金利の先安観は株式投資の魅力を相対的に高めるS&P500にとっての好材料だ。

金融市場で見込まれるFRBの政策金利の見通しの推移のグラフ

実際、S&P500の構成銘柄の値動きをみると、13日までの週次では全体の53%が上昇。3週連続で半分以上の銘柄が値上がりしている。またS&Pグローバルが公表している時価総額を考慮しないで算出したS&P500は13日までの週次で0.29%高。S&P500本体の1.39%安を上回る成績で、やはり時価総額が大きい大手ハイテク株に足を引っ張られている構図が示されている。このためS&P500の今後の見通しをめぐっては、大手ハイテク株以外の堅調さで下支えされる展開も考えられる。

S&P500の週次騰落率と全体に対する上昇銘柄の比率の推移のグラフ

投資家心理は大きく悪化 3連休明けのS&P500は下落の加速も

ただ、大手ハイテク株の不振が止まらない中、金融市場ではS&P500急落への懸念が膨らんでいる。シカゴ・オプション取引所によると、ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数(VIX)の13日の終値は20.60で、2営業日連続で20の大台を超えた。VIXはS&P500のオプション取引の動向から算出され、値が大きいほど今後の値動きが荒くなることへの警戒が強いことを示す。

VIX指数とS&P500の推移のグラフ

米国の株式市場は16日がプレジデンツ・デーの休日。3連休明け17日の株式市場では雇用統計やCPIといった重要経済指標による追い風は期待できず、大手ハイテク株の不振だけが際立つ可能性もある。過去のデータをみれば2月はS&P500が下落しやすい月であることも踏まえれば、投資家心理の冷え込みがS&P500の下落を加速させる筋書きも考えられそうだ。


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