コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

東京エレクトロン、市場予想超えに注目 31日決算 株価上昇の加速も

東京エレクトロンの4-6月期決算は市場予想をクリアできるかが焦点。さらに今後の見通しの強気度でも出遅れ気味の株価の行方が左右されそうだ。

東京エレクトロン、市場予想超えに注目 31日決算 株価上昇の加速も 出所:ブルームーバーグ

半導体製造装置の東京エレクトロンが31日に発表する2025年4-6月期決算は、静かに期待が高まっている市場予想をクリアできるかが焦点だ。東京エレクトロンの株価は中国市場の見通しの悪さが重荷となり、出遅れ感が目立つ。一方、金融市場で見込まれている4-6月期の総収入の伸び率は、東京エレクトロンが4月に示した上半期の成長ペースの見通しを大きく超える水準で、結果次第では投資家の失望を招くおそれもある。ただ、世界の半導体市場をめぐってはこのところ、先行きに前向きな動きも増え、人工知能(AI)ブーム継続への期待が高まってきた。東京エレクトロンが31日の決算発表で今後の見通しについて強気な見方を示せば、株価上昇が加速する可能性もありそうだ。

東京エレクトロンの2025年4-6月期決算は総収入が6.5%増の見通し

東京エレクトロンは31日に4-6月期決算を発表する。ブルームバーグがまとめた市場予想によると、総収入は前年同期比6.5%増の5911億円、営業利益は3.8%減の1594億円になると見込まれている。予想通りになれば、総収入は1-3月期まで4四半期連続で記録した2-4割の増加から成長ペースが大きく鈍化する形。営業利益の減少は2024年1-3月期(4.9%減)以来5四半期ぶりとなる。

東京エレクトロンの業績(総収入、営業利益)の推移のグラフ

東京エレクトロンの株価は2024年末比で15.61%高 最高値には大きく及ばず

東京エレクトロンの株価(8035)の25日の終値は2万7960円。前回(1-3月期)の決算発表があった4月30日(2万1225円)との比較では31.73%高で、2024年末比では15.61%高となっている。ただ、2024年4月3日につけた最高値(3万9620円)との比較では29.43%安で、株価は回復途上にあるといえそうだ。

東京エレクトロンの株価と予想株価収益率の推移のグラフ

ブルームバーグによると、直近の株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は25日時点で約21倍。前回決算発表時の18倍程度から割高感が増している。アナリストが提示する目標株価の平均は3万0898円で、足元の株価よりも10%ほど高い。29人のアナリストのうち22人は買い、7人は維持を勧めている。

東京エレクトロンの株価はアドバンテストなどと比べて出遅れ 中国依存が重荷

東京エレクトロンの株価は国内外の有力な半導体企業と比べて出遅れ感がある。世界の株式市場が底値水準にあった、アメリカのドナルド・トランプ大統領が相互関税の一部停止を決めた前日にあたる4月8日との比較では、東京エレクトロンの25日の終値は50.73%高の水準。これに対して、東京エレクトロンと並ぶ国内半導体株の代表格である半導体検査装置のアドバンテスト(6857)は、同じ期間で株価が2倍超になった。同様に、米半導体大手のNVIDIA(エヌビディア、NVDA)の株価は24日の終値で80.42%高。英半導体大手のアーム・ホールディングス(ARM)は86.43%高、半導体受託製造最大手の台湾積体電路製造(TSMC、TSM)は70.90%高となっている。

東京エレクトロン、アドバンテスト、エヌビディア、アーム・ホールディングス、TSMCなどの株価の推移のグラフ

東京エレクトロンの株価の出遅れ感の背景には、中国市場への依存度の高さがありそうだ。東京エレクトロンの2025年3月通期決算では、総収入に占める中国市場での収入の割合は約42%。アドバンテストの約22%と比べて明確に高い水準にある。エヌビディアの総収入の中国比率は2025年で約13%。TSMCの中国比率も10%台とみられ、やはり東京エレクトロンの中国依存が際立つ。東京エレクトロンは主戦場であるWFE(半導体前工程製造装置)市場の2025年の見通しについて、中国が占める割合は縮小するとみており、他社に比べて経営環境が厳しい側面がありそうだ。

東京エレクトロンの地域別売上高の推移のグラフ

総収入が金融市場の予想を裏切れば株価下落も 業績の見通しの強気度も焦点  

一方、金融市場の見通しからは東京エレクトロンの業績への期待も感じられる。ブルームバーグがまとめた4-6月期の総収入の伸び率の市場予想(6.5%増)は、東京エレクトロン自身が4月に示した上半期(4-9月)の総収入の伸び率である2.5%を大きく上回るペースだ。このため、31日に発表される4-6月期の業績が金融市場の期待に応えることは決して低いハードルではなく、実際の結果が悪材料として受け止められる可能性もある。

ただ、世界の半導体市場をめぐっては先行きに前向きな動きも目立つようになってきた。TSMCは17日の4-6月期決算発表で2025年の総収入の見通しを30%増に上方修正し、AI関連需要の強さに自信を示した。また、トランプ政権は5月12日に中国との関税大幅引き下げ合意を決めたほか、7月に入ってからはエヌビディアの半導体製品「H20」の中国向け輸出を認めたことも分かっている。

こうした中で東京エレクトロンの31日の決算発表では 今後の業績の見通しにも注目が集まりそうだ。東京エレクトロンは4月の決算会見で、下半期(10月-2026年3月)はパソコンやスマートフォン用半導体向けの需要が積み増されることで成長が加速するとのシナリオを描いていただけに、31日の発表内容が株価上昇のきっかけになるシナリオも想定される。


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

こんなに豊富?IG証券のCFD銘柄は17,000以上

外国為替、日本株・外国株、株価指数、債券先物、商品(エネルギー、農産物、貴金属)など多彩な資産クラスをFX取引、CFD、バイナリーオプション、ノックアウト・オプションで提供

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。