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米国株、米中協議大歓迎 S&P500が3%急騰 エヌビディア半値戻し

S&P500は米中協議の内容を受けて急騰。投資家心理は大きく改善した。一方、先行き不透明感は続いており、米国の実体経済への懸念は残る。

米国株、米中協議大歓迎 S&P500が3%急騰 エヌビディア半値戻し 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場が米国と中国の関税協議の進展を歓迎した。S&P500種株価指数の12日の終値は前週末比3.26%高となり、10週間ぶりの高値に到達。半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の株価も5%超上昇し、1月から4月にかけての急落の半分を回復する水準に達した。米国と中国が12日に発表した合意内容は双方が関税率を大幅に引き下げる内容で、前向きなサプライズになったといえる。一方、米中融和に大きな前進があったとはいえ、今回の関税引き下げは時限措置。今後も残る中国製品への30%関税も依然として米国経済にとっての重荷となる。S&P500の今後の見通しをめぐっては、13日発表の4月の消費者物価指数(CPI)が悪材料になる可能性も残っていそうだ。

アメリカのS&P500は3.26%高 10週間ぶりの高値に復帰

S&P500(SPX)の12日の終値は5844.19。前週末9日は米中協議の進展への期待が膨らまず、0.07%安に終わっていたが、一気に3月3日(5849.72)以来の高値に跳ね上がった。ブルームバーグによると、上昇率はトランプ氏が相互関税の一部停止を決めた4月9日(9.52%高)以来の大きさだった。S&P500は2月19日の最高値から4月8日の直近の安値までの下落幅の74.2%を取り戻している。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

エヌビディアは5.44%高 1月から4月の下落幅の半分を回復 

S&P500への影響度が大きい大手ハイテク株も12日はそろって上昇した。エヌビディアの株価(NVDA)は12日の終値で前週末比5.44%高の123.00ドル。2月28日(124.92ドル)以来の高値となり、1月6日の最高値から4月8日の直近の安値にかけての下落幅の52.1%を取り戻している。このほか、アマゾン・コム(AMZN)は8.07%高、メタ・プラットフォームズ(META)も7.92%高と大きく伸びた。また、マイクロソフト(MSFT)は2.40%高と比較的小幅ながらも4営業日続伸で、年初来高値を更新している。

また12日はエヌビディア以外の半導体株も大きく上昇。半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)は前週末比7.96%高、ブロードコム(AVGO)は6.43%高となった。S&P500種構成銘柄ではないものの、7日の2025年1-3月期決算発表が投資家の失望を買った英半導体大手アーム・ホールディングスの株価(ARM)も前週末比7.78%高となっている。

米国は中国製品への関税を30%に引き下げ VIX指数は31営業日ぶりの20割れ

S&P500の見通しが急激に明るくなったのは12日に発表された米中協議の合意内容が株式市場の想定を超える良い内容だったためだ。米中両政府が発表した共同声明によると、米国が中国に課してきた相互関税は125%から10%に引き下げられ、同様に、中国側が対抗措置として打ち出した125%の関税も10%に下げられる。関税引き下げは90日間の時限措置で、米中はこの間、経済問題について協議を続ける。一方、トランプ氏が3月までに発動させた中国製品への20%関税は維持されるものの、トランプ氏が9日にはSNSへの投稿で「中国には80%の関税が良さそうだ!」と投稿していたこともあり、米国が中国にかける関税が時限措置とはいえ30%まで下がるという結果は前向きなサプライズとなった。

こうした中、投資家の不安心理は大きく後退した。シカゴ・オプション取引所によると、ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数(VIX)の12日の終値は前週末よりも16.03%低い18.39。3月27日(18.69)以来、31営業日ぶりに20を割り込む水準となった。VIX指数はS&P500のオプション取引の動向から算出され、値が大きいほど、今後の値動きが荒くなることへの警戒が強いことを示す。

S&P500とVIXの推移のグラフ

世界経済の混乱は継続か 自動車、鉄鋼、アルミへの25%関税など不安山積

ただ、米中間の緊張が緩和したとはいえ、世界経済の混乱が収束する見通しが確実になったわけではない。米国が中国製品に課す30%の関税率は、米中合意前の145%よりは低いとはいえ、米国企業や消費者にとっての重荷となることは避けらない。また米国は英国とは関税協議の大枠合意にこぎつけつつも、日本を含むその他の相手国との間で具体的な進展は示せていない。またトランプ氏は自動車や鉄鋼、アルミニウムに対する25%関税を撤回しておらず、世界経済の見通し不透明感は続く。

このためS&P500の今後の見通しをめぐっては米国の実体経済の重要度も高い。13日午前8時30分(日本時間13日午後9時30分)に発表される4月CPIで、物価上昇の根強さが感じられれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待がさらに遠のき、S&P500の上昇継続の不安材料になる可能性がある。

アメリカの4月CPI上昇率は横ばい見通し 上振れならS&P500の悪材料に

ブルームバーグによると、4月CPIの伸び率に関する事前予想では、総合指数は前年同月比2.4%、食品とエネルギーを除いたコア指数は2.8%が見込まれており、いずれも前月から横ばいとなる見通し。横ばい予想には、米国企業が関税の影響を避けるために前倒し輸入で在庫の積み上げを進めてきたことや、販売への影響を懸念して価格転嫁を進めていないとの見立てがあるが、実際の物価上昇率が予想よりも上振れた場合には、悪いサプライズとして投資家心理に影を落とす可能性もありそうだ。


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