米国株に9月急落リスク S&P500週次反落 3連休明け経済指標警戒
S&P500は小幅ながら週次で4週ぶりの反落。歴史的にみて成績が悪い9月を前にした警戒感がありそうだ。3連休明け以降の急落不安も拭えない。

アメリカの株式市場が9月のジンクスに身構えている。S&P500種株価指数の29日の終値は1週間前比0.10%安。小幅ながら4週ぶりの下落となった。人工知能(AI)ブームの牽引役である半導体大手NVIDIAは3週連続での値下がりで、最高値から後退している。過去のS&P500の騰落率を月次でみると、9月は年間で最も成績が悪い月。ここ数年の値動きでも急落が目立つ月だけに、株式市場の警戒が感じられる値動きといえそうだ。一方、29日に発表された7月の物価関連統計は市場予想通りの結果で、金融市場では米連邦準備制度理事会(FRB)の9月の利下げに対する期待が続く。ただ、米国の3連休明けとなる9月2日以降に発表される景況感や雇用に関する経済指標が悪い内容になれば、投資家心理が大きく悪化するリスクもありえる。
アメリカのS&P500は週次0.10%安 3週ぶりの反落
S&P500(SPX)の29日の終値は前日比では0.64%安の6460.26で、4日ぶりの反落。前日までの2日連続での最高値(6501.86)から後退した。週次での下落は7月雇用統計で非農業部門の就業者数の増加が大きく減速した7月28日-8月1日週(2.36%安)以来だ。

エヌビディアは3週連続で下落 マイクロソフトやメタ・プラットフォームズも不振
S&P500への影響度が大きい大手ハイテク株の値動きでは、エヌビディアが29日に3日続落となる前日比3.32%安。週次でみても2.14%安となり、3週続落となっている。エヌビディアは27日に行った2025年5-7月期決算発表で、中国市場の回復が見込めなかったことが不安視されている。3週続落の前には、エヌビディアとして過去最長タイ記録となる11週続伸を記録していたが、熱気に冷や水がかかった形だ。このほか、マイクロソフト(MSFT)も週次0.11%安で4週続落、メタ・プラットフォームズ(META)も週次2.13%安で2週続落。テスラ(TSLA)は週次1.81%安で4週ぶり反落となっている。


S&P500にとって9月は最悪の月 2023年までの4年間は3.92-9.34% 安
8月末にあたる29日のS&P500の下落は、歴史的にみて株価が不振に見舞われる9月への警戒とみることもできそうだ。ブルームバーグのデータで2000年から2024年までのS&P500の値動きを月次でみると、9月は平均1.51%安という成績。全12か月のうちで最も悪い数字となる。最近では2020年から2023年にかけての毎年、9月は3.92%安から9.34%安の急落に見舞われており、投資家にとっては悪いジンクスといえそうだ。

2024年9月はS&P500が上昇 FRBの利下げ見通しは足元でも好材料
一方、S&P500は2024年9月は2.02%高という成績で悪いジンクスを克服している。FRBのジェローム・パウエル議長が8月に毎夏恒例のワイオミング州ジャクソン・ホールでの講演で9月の利下げを事実上予告。実際に17、18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%幅での利下げに踏み切ったことが要因だ。
足元の金融市場でもFRBの9月利下げが有力視されていることは、S&P500にとって好材料といえる。パウエル氏は8月22日のジャクソン・ホール講演で労働市場の悪化に懸念を示し、9月の利下げの可能性を示唆。また29日に発表された7月の個人消費支出(PCE)物価指数での物価上昇は、ドナルド・トランプ大統領の高関税政策の影響を受けつつも、FRBの利下げの障害になるほどの過熱感はないと受け止められている。7月PCE物価指数の伸び率は、総合指数で前年同月比2.6%、食品とエネルギーを除いたコア指数で2.9%。いずれもブルームバーグがまとめた市場予想通りの結果だった。

3連休明け以降に景況感指数や雇用統計 リスク回避姿勢が強まるおそれも
ただ、レイバーデーの休日明けとなる9月2日以降に発表される米国の経済指標は投資家心理を大きく揺らす可能性がある。米サプライマネジメント協会(ISM)は2日午前10時(日本時間2日午後11時)に8月の製造業景況感指数(PMI)を発表。さらに4日の同時刻には非製造業(サービス業)のPMIを発表する。このうち製造業PMIは、ブルームバーグがまとめた市場予想では48.9になると見込まれており、結果が見通しよりも下振れれば、S&P500に下落圧力がかかることも考えられる。

さらに5日に発表される8月雇用統計は、1か月前の7月雇用統計が市場を大きく揺らしただけに、注目度がいっそう高まりそうだ。S&P500は7月雇用統計が発表された8月1日に4日続落の前日比1.60%安。この間の下落率は合計2.38%安となっていた。
トランプ氏は7月雇用統計発表に際し、5月と6月の数字が大きく下方修正されたことに不満を表明し、雇用統計を所管する労働省労働統計局長を解任。現在は副局長が代行局長を務めている。5日の8月雇用統計が改めて悪い結果を示せば、金融市場の受け止めが複雑になる可能性があり、投資家のリスク回避姿勢の強まりがS&P500を急落させるおそれもありそうだ。
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