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米国株、エヌビディア決算に緊張 S&P500に波乱も 雇用統計も警戒

S&P500は週次でほぼ横ばいの値動き。19日のエヌビディア決算や20日の雇用統計発表で波乱が起きる可能性があり、緊張感が強まっている。

米国株、エヌビディア決算に緊張 S&P500に波乱も 雇用統計も警戒 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場で緊張感が強まっている。S&P500種株価指数の14日の終値は1週間前比でほぼ横ばい。政府機関一部閉鎖解消への期待に沸いた週初めの10日を除けば失速が目立ち、冴えない値動きとなった。人工知能(AI)ブームが追い風となってきた「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク7社の株価からは割高感への警戒も感じられ、投資家の期待が縮小しているといえそうだ。こうした中、株式市場ではAIブームの立役者である半導体大手NVIDIA(エヌビディア)が19日に行う2025年8-10月期決算発表に注目が集まる。エヌビディアの業績見通しが弱気に映れば、S&P500に波乱が起きるおそれもありそうだ。また、金融市場では米連邦準備制度理事会(FRB)の12月利下げへの期待が後退しており、投資家心理は上向いていない。20日には9月雇用統計が発表されることも踏まえれば、投資家の警戒感が週明け17日以降のS&P500の上値を重くすることも考えられる。

アメリカのS&P500は週次ほぼ横ばい 直近4日間では1.44%安

S&P500(SPX)の14日の終値は前日比では0.05%安の6734.11。1週間前比では0.08%高で、前週(3-7日)の1.63%安から反発したものの、小幅な値動きだった。週初めの10日は政府閉鎖が解消に向けて動きだしたことが好感され、前週末比1.54%高と急騰したが、その後の4日間は1.44%安という弱さ。政府閉鎖は12日のつなぎ予算成立で解消に至ったが、S&P500の上昇を後押しすることはなかった。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

テスラは週次6.01%安 マグニフィセント・セブンの割高感の修正進む

S&P500への影響が大きいマグニフィセント・セブンの値動きでは、電気自動車(EV)大手テスラの株価(TSLA)が14日までの週次で6.01%安となり、前週の5.92%安に続く大幅下落。このほか、アマゾン・コム(AMZN)は週次3.92%安、メタ・プラットフォームズ(META)は週次2.09%安、アルファベット(GOOGL)は週次1.02%安だった。BITA社が7社の株価に基づいて算出する「マグニフィセント・セブン指数」(MAGSEVEN)は14日までの週次で0.05%安だが、政府閉鎖解除期待に沸いた10日を除いた4日間では2.80%安と落ち込んでいる。

エヌビディア、アマゾン・コム、アップル、メタ・プラットフォームス、テスラ、アルファベット、マイクロソフト株価の推移のグラフ

マグニフィセント・セブンの不調の背景には各社の株価の割高感への疑念がありそうだ。ブルームバーグによると、エヌビディアの株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は13日に29.5倍となり、6月13日(29.2倍)以来、5か月ぶりの低さとなった。アップルを除く6社の予想PERは、予想株価収益率が193倍というケタ違いの高さになっているテスラを含め、10月下旬から11月上旬をピークとした低下傾向がみられ、AIブームを好材料視して投資家が受け入れてきたマグニフィセント・セブンの株価の割高感が修正されてきているともいえる。

マグニフィセント・セブンの予想株価収益率の推移のグラフ

エヌビディアの19日の決算発表に注目 S&P500に急落をもたらす恐れも

こうした中、株式市場の注目はエヌビディアが19日の取引時間終了後に行う8-10月期決算発表に向かう。エヌビディアの決算発表は2024年以降、S&P500全体の予想収益を引き上げ、S&P500上昇を後押しするケースが数多くみられてきたからだ。エヌビディアの業績は対話型AIサービスChatGPTで知られるオープンAIの巨額のインフラ投資構想が追い風になっているとみられ、好業績への期待は大きい。一方、エヌビディアの業績には、オープンAIの資金調達手段の不透明さや半導体企業同士の競合激化、米国政府の輸出規制による中国市場の成長機会の喪失といった不安材料も多い。エヌビディアが19日に示す11月-2026年1月期の見通しが投資家を満足させられなければ、AIブームへの期待が一気に冷え込み、S&P500に急落をもたらす恐れもある。

S&P500と予想1株当たり利益とエヌビディアの決算発表日のグラフ

FRBの12月利下げ確率は47%まで低下 9月雇用統計でS&P500に下落圧力か

また、S&P500の今後の見通しをめぐっては、FRBの利下げ見通しが後退しているという悪材料もある。ブルームバーグによると、14日の金融市場では12月9、10日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の政策金利の水準は3.765%と見込まれ、現状の政策金利(3.75-4.00%、中間値3.875%)から0.110%ポイント低い水準に留まる。利下げ確率は47%程度とみられており、1週間前(7日)の67%から利下げ期待が大幅に縮小したといえる。

FRBの政策金利の見通しの推移のグラフ

FRBの利下げが不確実視されるようになった要因には、政府閉鎖が解消に至り、重要経済指標の発表が始まることへの警戒がありそうだ。労働省は14日、発表が先送りになっていた9月雇用統計を20日に公表することを明らかにした。9月雇用統計が労働市場の堅調さを示せば、FRBの利下げ期待がさらに遠のき、S&P500への下落圧力が強まる可能性もある。FRBのジェローム・パウエル議長は10月29日のFOMC後の記者会見で「労働市場の悪化が加速しているわけではない」と述べ、12月利下げは「既定路線とは程遠い」としていた

VIX指数は20台まで上昇 S&P500の急変動を警戒

3か月に1度のエヌビディアの決算発表と2か月半ぶりの雇用統計発表への評価はいずれも20日のS&P500の値動きに影響を与えるため、株式市場の変動が大きくなることへの警戒感はすでに高まっている。シカゴ・オプション取引所によると、ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数(VIX)の終値は13日に20を超え、14日も19.83という高水準を維持した。株式市場の緊張感は週明け17日以降のS&P500の重荷になる可能性もありそうだ。

VIXとS&P500の推移のグラフ

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