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米国株、米中関係で動揺 S&P500反落 24日予定の9月CPIで波乱も

S&P500は4営業日ぶり反落。米中関係緊張への懸念が悪材料になった。今後は24日発表予定の9月CPIが相場のムードを変える可能性がある。

米国株、米中関係で動揺 S&P500反落 24日予定の9月CPIで波乱も 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場で投資家心理が揺れ動いている。S&P500種株価指数の22日の終値は前日比0.53%安で、4営業日ぶりの反落。ドナルド・トランプ政権が中国に対する輸出規制を検討しているとの報道が悪材料視された。米中関係をめぐっては月末にも見込まれるトランプ氏と習近平国家主席の首脳会談での緊張緩和を楽観するムードもあるが、金融市場では改めて緊張感が高まってきたようだ。また大手ハイテク株の値動きからは投資家が企業業績に向ける視線の厳しさも感じられ、人工知能(AI)ブームが追い風となってきた半導体株の値下がりも目立つ。さらにS&P500の今後の見通しをめぐっては、24日に発表される9月の消費者物価指数(CPI)が波乱要因となる可能性もありそうだ。物価上昇率が市場予想よりも上振れれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通しが後退し、株式市場のムードが急変することも想定される。

アメリカのS&P500は4営業日ぶり反落 最高値から0.80%安に後退

S&P500(SPX)の22日の終値は6699.40。直近の3営業日続伸での上げ幅(106.28ポイント)の3分の1を失う値動きだった。8日につけた最高値(6753.72)からは0.80%安の水準に後退しており、記録更新に向けたハードルの高さを感じさせた。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

トランプ政権が対中国輸出規制を検討との報道 投資家不安再燃

22日の金融市場では米中関係に対する懸念が、S&P500の見通しに関する楽観ムードに冷や水をかけた。ロイターは22日昼、政府関係者らの話として、トランプ政権が米国製のソフトウエアを使った製品の中国に対する輸出の制限を検討していると報道。ノートパソコンからジェットエンジンまで幅広い分野に及ぶ可能性があるとした。トランプ氏は10日のSNSへの投稿で、中国のレアアース輸出規制強化方針に不満を示し、中国製品への100%追加関税に言及していた。

米中関係をめぐっては、韓国で31日と11月1日の日程で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて米中首脳会談が行われる見通し。トランプ氏は20日には協議の進展に楽観的な見方を示し、S&P500に値上がり材料を提供していた。しかしロイターの報道を受けた22日の金融市場ではウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数(VIX)が上昇。シカゴ・オプション取引所によると、VIXの22日の終値は4営業日ぶりに上昇し、前日よりも4.09%高い18.60となった。

VIXとS&P500の推移のグラフ

テスラの株価が時間外取引で急落 エヌビディアなど半導体株も不振

また投資家が抱く楽観の脆さはS&P500への影響度が大きい大手ハイテク株の値動きからも感じられる。22日の取引ではアマゾン・コム(AMZN)が前日比1.84%安、アップル(AAPL)が1.64%安となるなど、マグニフィセント・セブンと呼ばれる7社のうち4社の株価が値下がりした。このうち電気自動車(EV)大手のテスラの株価(TSLA)は取引時間終了後に行われる7-9月期決算発表を前に0.82%安となり、決算発表を受けた時間外取引でも一時、5%近い下落を記録した。テスラの株価は4月の底値から約2倍に上昇していたが、決算発表の内容は利益が市場予想を下回ったうえ、イーロン・マスクCEOの会見での発言もサプライズに乏しく、上昇基調にブレーキがかかったようだ。

マグニフィセントセブンの株価の推移のグラフ

米中関係や決算発表への警戒はAIブームに沸いてきた半導体株の上昇にもブレーキをかけている。マグフィニセント・セブンの一角でもある半導体大手NVIDIA(エヌビディア、NVDA)の株価は22日の終値で前日比0.49%安となり、3営業日続落。ブロードコム(AVGO)の株価は4営業日続落の0.69%安となった。S&P500構成銘柄ではないものの、英半導体大手アーム・ホールディングス(ARM)の株価も2日続落の2.17%安となっている。

エヌビディアなどアメリカの半導体株の値動きのグラフ

9月CPIは24日発表 予想より上振れる結果になればS&P500に波乱も

S&P500の今後の見通しは、労働省が24日午前8時30分(日本時間24日午後9時30分)に発表する9月CPIでも左右されそうだ。米国では議会での与野党対立による予算失効に伴い、1日から政府機関一部閉鎖が続いており、9月CPIは当初予定されていた15日の発表は見送られていた。ただ、労働省はCPIは社会保障給付の金額算定に必要なことから、例外的に発表を行うと説明している。

ブルームバーグによる事前予想のまとめによると、9月CPIの伸び率は総合指数で前年同月比3.1%、食品とエネルギーを除いたコア指数でも3.1%となる見通し。予想通りの結果であれば、総合指数の物価上昇率は前月(8月)の2.9%から加速し、2024年5月(3.3%)以来、1年4か月ぶりの高い伸びとなる。トランプ氏の高関税政策の影響による経済活動の混乱が物価上昇の加速として表面化してきたとみることもできそうだ。

アメリカの消費者物価指数(CPI)の伸び率の推移のグラフ

金融市場では政府機関閉鎖の中で発表される9月CPIについて、データ収集や分析にかける人員の不足の影響を受けて、イレギュラーな結果が出かねないとの懸念も出ている。発表される実際の結果が予想よりも上振れる数字になれば、FRBの利下げ見通しが後退することで米国の金利の先安観が弱まり、S&P500にとっての逆風になることも考えらえそうだ。


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