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米国株の上昇にブレーキ S&P500続落 エヌビディアも高値警戒感

S&P500の割高感は4年半ぶりの高水準が目前。パウエル氏が22日のジャクソン・ホールでの講演で利下げを予告するとの見方もあるが、不透明感も残る。

米国株の上昇にブレーキ S&P500続落 エヌビディアも高値警戒感 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場の勢いにブレーキがかかった。S&P500種株価指数の18日の終値は前週末比0.01%安で、小幅ながらも2営業日続落。半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の反発にも上値の重さが感じられ、投資家の高値への警戒が感じられた。S&P500の割高感は4年半ぶりの高水準が目前で、値上がりの足を引っ張っている。一方、金融市場ではウォール街の恐怖指数と呼ばれるVIX指数が比較的低位で安定しており、投資家の楽観ムードは維持されているもよう。金融市場では米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が22日に行う講演で、1年前同様、9月の利下げを予告する可能性も指摘されている。ただ、ドナルド・トランプ大統領の高関税政策が経済の見通しを悪くする中、パウエル氏の利下げ姿勢がS&P500を上昇させるシナリオには不安も残っていそうだ。

アメリカのS&P500は2営業日続落 最高値連発の勢いにブレーキ

S&P500(SPX)の18日の終値は6449.15。前週末比0.01%安というほぼ横ばいの値動きながら、15日の0.29%安に続く下落となった。S&P500は14日終値の6468.54で、3日連続での最高値更新を果たしていたが、勢いにはブレーキがかかったといえる。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

エヌビディアは最高値目前から失速 メタやマイクロソフトも下落

18日の取引では半導体大手のエヌビディア(NVDA)の値動きにも上値の重さが感じられた。ブルームバーグによると、エヌビディアの株価は取引時間中に12日につけた終値ベースの最高値(183.16ドル)に迫る182.89ドルをつける場面もあったが、その後は失速。18日終値は前週末比0.86%高の182.01ドルに留まっている。S&P500への影響度が大きい大手ハイテク株では、メタ・プラットフォームズ(META)が2.27%安で3営業日ぶりの反落。マイクロソフト(MSFT)が0.59%安で2営業日続落だった。3社は2024年末比での上昇率が20%を超えており、値上がりへの警戒が感じられた。

エヌビディア、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アルファベット、アマゾン・コム、アップル、テスラの株価の推移のグラフ

またエヌビディア以外の半導体株では、ブロードコムの株価(AVGO)が前週末比0.19%安で2営業日続落。アドバンスド・マイクロ・デバイセズ(AMD)も0.77%安で3営業日続落となった。S&P500構成銘柄ではない、英半導体大手のアーム・ホールディングスの株価(ARM)は1.55%高の141.06ドルとなって4営業日ぶりに反発したが、7月30日の2025年4-6月期決算発表後の急落からの復活は見通せていない。

エヌビディア、ブロードコム、アーム・ホールディングスなどの株価の推移のグラフ

S&P500の割高感は4年半ぶりの水準が目前 投資家心理の悪化はみられず

S&P500の上昇にブレーキがかかった背景には割高感がある。ブルームバーグによると、S&P500の水準と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は18日時点で23.8倍程度で、2024年11月中旬以来の高水準。24倍まで上がれば、2021年2月下旬以来、4年6か月ぶりの高さになる。企業の稼ぐ力に比べて株価が通常以上に高くなっていることを示す状態で、株価の上値を抑える要因といえそうだ。

S&P500と予想株価収益率(PER)の推移のグラフ

一方、金融市場では投資家心理が悪化しているわけではなさそうだ。シカゴ・オプション取引所によると、VIX指数(VIX)の18日の終値は前週末よりも0.66%低い14.99。7月雇用統計が予想を超える悪さだった1日には20.38まで高まったものの、7月消費者物価指数(CPI)が発表された12日以降は、ほぼ一貫して14台で安定している。VIXはS&P500のオプション取引の動向から算出され、値が大きいほど、今後の値動きが荒くなることへの警戒が高いことを示す。

VIXとS&P500の推移のグラフ

パウエル氏は22日に1年前同様の利下げ予告か トランプ関税の不透明感は不安要素 

こうした中、金融市場の注目はワイオミング州ジャクソン・ホールで開かれる毎夏恒例の経済イベントで、FRBのパウエル議長が米国東部時間での22日午前10時(日本時間22日午後11時)に行う講演に集まる。ブルームバーグによると、金融機関のストラテジストからは「FRBが9月に利下げをするつもりなら、ジャクソン・ホールでヒントが示されることも想定せねばならない」との声もあるという。パウエル氏は2024年8月23日のジャクソン・ホールでの講演では「金融政策を調整する時が来た。向かうべき方向ははっきりとしている」と述べ、9月の利下げを事実上予告。この日の金融市場では9月の利下げ幅が0.5%になるとの見通しが強まり、S&P500は前日比1.15%高となって当時の最高値に迫った。

足元の金融市場ではFRBの9月16、17日の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げがすでに有力視されている。ブルームバーグによると、金融市場で見込まれる9月FOMC後の政策金利の水準は18日段階で4.121%で、現状の4.25-4.50%(中間値4.375%)から0.253%ポイント低い水準だ。このためパウエル氏の講演では、1年前と同様に0.5%幅での利下げの見通しが強まるかどうかが焦点といえる。

FRBの政策金利の見通しの推移のグラフ

ただ、米国経済は1年前とは異なり、トランプ氏の関税政策で見通しが悪くなっているという事情がある。パウエル氏が利下げ姿勢を強く打ち出せるかには不透明感もありそうだ。


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