日経平均、6万円突破に期待 週次1240円上昇 為替介入リスクも
日経平均株価はソフトバンクグループの急騰で最高値。週明けの6万円超えへの期待が高まっているが、イラン情勢や為替介入の有無も焦点となる。
日経平均株価に追い風が吹いている。日経平均の24日の終値は1週間前比で1240.28円高。ソフトバンクグループが英半導体子会社アーム・ホールディングスの株高を受けて、週次31%を超える上昇を記録し、牽引役となった。このところの株式市場では人工知能(AI)ブームに裏付けられた半導体需要の強さを示す好材料が相次いでおり、日経平均への上昇圧力がかかっている。こうした中、アメリカの株式市場では24日に半導体株がさらに急騰しており、週明け27日の日経平均が6万円を超える可能性が増してきた。一方、イランでの戦争をめぐっては石油の重要通商ルートであるホルムズ海峡封鎖が長期化し、日本経済の見通しをめぐる空気は重い。24日までの週次での取引では日経平均構成銘柄の76%が値下がりしており、イラン情勢が重荷になっている状況がうかがえる。また、ドル円相場で続く円安はかえって為替介入による円高急進の可能性も感じさせ、日経平均にショックが走るリスクも残っている。
日経平均株価は週次1240.28円上昇 イラン和平期待後退でも最高値更新
日経平均株価(N225)の24日の終値は前日比では575.95円高の5万9716.18円。2日ぶりの最高値更新で6万円の大台が迫った。週次での上昇は3週連続で、この間、6592.69円高となっている。前週(13-17日)まで日経平均の追い風となってきたアメリカとイランの和平実現への期待は、20日の開催が見込まれていた和平協議の見送りで大きく後退したが、日経平均は強さを維持した形だ。
ソフトバンクグループの株高はアームの株価上昇が要因だ。アームは3月24日に自社製半導体の販売に参入すると発表したことが米国で上場している米国預託証券(ADR)の株価上昇のきっかけとなり、4月24日の終値は発表前日からの1か月で71.53%高。この間、ソフトバンクグループの株価も70.03%高となっている。また24日早朝には、米インテル(INTC)の2026年4-6月期の業績見通しが市場予想を上回ったと伝わり、半導体株が買われる要因となった。16日の台湾積体電路製造(TSMC、TSM)の2026年の業績見通しの引き上げや、22日のテスラの2026年の設備投資積み増し発表も、AIブームが半導体需要を高めるシナリオを裏付けており、日経平均の見通しを明るくしている。
こうした中、米国の株式市場では24日にインテルなどの半導体株が急騰しており、週明け27日の日経平均の6万円超えへの期待が高まる。大阪取引所によると、日経225先物(6月限)は日本時間25日午前6時の終値で6万0140円だった。また27日の取引時間終了後にアドバンテストが1-3月期決算を発表する予定で、強気な業績見通しが株高につながり、28日以降の日経平均6万円超えを後押しする可能性がある。
さらに米国の29日の取引時間終了後にはアルファベット(GOOGL)、アマゾン・コム(AMZN)、メタ・プラットフォームズ(META)、マイクロソフト(MSFT)の4社が決算を発表する。設備投資の積み増しなどが示されれば、4社の株価にとっては重荷となる一方、日本の半導体株にとって値上がり要因とみなされる展開も考えられる。
ホルムズ海峡封鎖の継続は重荷 日経平均構成銘柄の76%が下落
一方、日経平均の強気なムードとは裏腹に、日本経済の見通しをめぐる雰囲気は重い。米国とイランの和平協議が合意への糸口を見つけられない中、ホルムズ海峡封鎖が長期化の一途をたどっているからだ。日本経済を支える自動車産業の盟主であるトヨタ自動車(7203)の株価は24日までの週次で8.26%安。このほか日経平均を構成する225銘柄のうち76%にあたる170銘柄が週次で値下がりしている。原油価格の高止まりは石油・ガス開発を手掛けるINPEX(1605)などの上昇につながっているとはいえ、イラン戦争にまつわるリスクが日経平均を下押ししたことは間違いない。
円安進行なら為替介入の可能性 日経平均の見通しにショックが走るリスクも
また27日以降の日経平均には円高急進でショックが走るリスクもある。ドル円相場(USD/JPY)は3月中旬から1ドル=159円を超える円安が続いており、日本銀行が27、28日に開く金融政策決定会合などをきっかけとして円安が進めば、日本政府が為替介入に踏み切る筋書きも想定される。2024年7月11日には為替介入によるとみられる値動きでドル円相場での円安が反転し、161円台から157円台まで円高が進行。翌12日には日経平均が当時の最高値から1000円超値下がりし、8月上旬までの4週続落につながったことがある。
日経平均の最高値は半導体株の急上昇に支えられており、脆さがあることは否めない。ホルムズ海峡をめぐる緊張がさらに高まった場合にも投資家心理が冷え込む可能性がある。ドナルド・トランプ大統領は日本時間26日未明、自身のSNSトゥルースソーシャルへの投稿で、スティーブ・ウィトコフ特使らの仲介国パキスタンへの派遣を取りやめたと表明しており、日経平均の見通しが明るいとばかりはいえなさそうだ。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。