日経平均、6万円突破に暗雲 週次1551円上昇 ホルムズ海峡再封鎖
日経平均株価はイラン和平への期待で最高値。ホルムズ海峡の期限付き開放は6万円超えを予感させたが、海峡再封鎖で暗雲が立ち込めた。
日経平均株価の上昇が勢いづいた。日経平均の17日の終値は1週間前比1551.79円高。16日には約1か月半ぶりの最高値更新を果たした。値がさ半導体株が牽引役となっており、アメリカとイランの和平協議への期待が追い風になっている。17日の取引時間終了後にはイランがホルムズ海峡の期限付き開放を宣言し、日経平均に関連した先物商品の価格は一時、6万円を超えた。しかし、イランは18日になってホルムズ海峡の再封鎖を宣言。週明け20日の日経平均の見通しに暗雲が立ち込め、日本経済への不安は続きそうだ。また、仮にイラン和平が実現に向かった場合でも、ドル円相場での円高を通じて、日経平均の足を引っ張る可能性もある。米国とイランの和平協議は20日にも開催される可能性があるが、日経平均の上昇機運は削がれていそうだ。
日経平均株価は週次1551.79円高 16日には最高値を更新
日経平均株価(N225)の17日の終値は前日比では1042.44円安の5万8475.90円だった。ブルームバーグによると、前日までの3日続伸では3015.57円高となり、5万9518.34円に到達。2月27日以来の最高値更新で6万円を視野に入れていた。
このうちアドバンテストは16日には2万8625円をつけ、2月25日以来の最高値更新を果たしている。また半導体製造装置の東京エレクトロン(8035)も16日に4万5820円まで上昇し、2月25日の最高値(4万6230円)から0.89%安の圏内に接近した。16日の取引時間中には半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC、TSM)が業績見通しを上方修正しており、好材料視されたようだ。
ホルムズ海峡は18日に再封鎖 日経平均先物の一時6万円超えの上昇機運消失
日経平均が6万円に接近した背景にあるのは米国とイランの和平協議が進展するとの期待だ。ドナルド・トランプ大統領は15日のFOXニュースでのインタビューで戦争が「終わりに近づいていると思う」と言及。16日にはイスラエルと親イラン組織ヒズボラが拠点をおくレバノンとの10日間の停戦を発表した。さらに17日の取引時間終了後にはイランのアッバス・アラグチ外相がSNSのXへの投稿で、イスラエルとレバノンの停戦期間中はホルムズ海峡が民間船舶に対して「完全に開放される」と宣言。大阪取引所によると、日経225先物(6月限)の価格は日本時間17日午後11時台に6万0130円まで上昇した。18日午前6時の終値では5万9690円となっている。
ただ、ホルムズ海峡封鎖をめぐる事態は18日になって一気に悪化した。イラン国営通信によると、イラン軍は18日の声明文で「ホルムズ海峡の管理は元の状態に戻る」と宣言。アラグチ氏がホルムズ海峡の開放を表明した後も、米国側がイランに対する海上封鎖を続けていることを「合意違反だ」とした。このため日経平均をめぐる上昇機運は週明け20日の取引では帳消しになってしまう恐れもありそうだ。
日本経済への不安継続 自動車株の不振変わらず
ホルムズ海峡をめぐる情勢がめまぐるしく変化する中、投資家が抱く日本経済への不安は継続しそうだ。17日までの週次の値動きでは、日経平均が1000円超値上がりする中でも、日経平均を構成する225銘柄のうち55%にあたる124銘柄が値下がりしていた。
なかでも日本経済を支える自動車産業の各社の株価では、トヨタ自動車(7203)の17日の終値がイラン戦争開戦前日にあたる2月27日比で12.60%安になるなど、不振から抜け出せていない。日本自動車工業会は3月、中東からのアルミニウム調達や中東向け輸出への悪影響に懸念を表明していた。
和平進展の場合でも円高進行の恐れ 日経平均の見通しにとっての死角に
また、仮に和平への期待が高まった場合でも、円高が進行することで日経平均をめぐる投資家心理が冷えることも考えらえる。ブルームバーグによると、ドル円相場(USD/JPY)は、アラグチ氏のホルムズ海峡開放宣言が材料視されていた日本時間の17日午後11時台に1ドル=157.59円を記録。午後2時台につけていた159.53円から1.94円の円高が進んだ。
ドル円相場は日銀の利上げ見通しが強まらない中で円安傾向が続いてきた。しかしホルムズ海峡開放宣言をきっかけに進んだ原油安が、日本が原油購入に必要なドルを調達するために円を売る必要が薄れるとの思惑を通じて、円高を促した可能性がある。
ホルムズ海峡をめぐる不安が再燃する中、米国とイランの和平協議は週明け20日にもパキスタンで行われる可能性がある。日経平均の20日の値動きは、下落圧力が強まる展開になることも考えられそうだ。
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