アドバンテスト、株価上昇加速も 27日決算 通期見通し予想超えか
アドバンテストの27日の決算発表は2027年3月通期の見通しが焦点。AI関連需要で市場拡大が続く中、強気な予想を示せるかが注目される。
半導体検査装置のアドバンテストが27日に行う2026年1-3月期決算発表は、業績見通しの強気さが焦点となる。人工知能(AI)関連の半導体需要の強さを裏付ける動きが相次ぐ中、金融市場では、アドバンテストの2027年3月通期の総収入が3割程度の高い伸びになると見込まれている。アドバンテストが27日に、こうした予想を超える見通しを示すことができれば、最高値付近にある株価の上昇が加速する可能性がありそうだ。一方、AI関連の需要が旺盛だったとしても、アドバンテストの製品供給能力が追い付いていなければ、見通しが控えめな水準になる恐れもある。イラン戦争に伴うホルムズ海峡封鎖の長期化は世界経済を混迷させる可能性があり、アドバンテストの株価にとっての逆風として意識される懸念もありそうだ。
アドバンテストの2026年1-3月期決算は総収入が24.3%増の見通し
アドバンテストは27日午後3時30分に1-3月期決算を発表する予定。ブルームバーグがまとめた市場予想では、総収入は前年同期比24.3%増の2887億円になる見通し。営業利益は92.3%増の1231億円とみられている。アドバンテストは直近23回の四半期決算のうち3回で総収入が市場予想を下回っている。営業利益では9回で市場予想を超えられなかった。
アドバンテストの株価(6857)の20日の終値は2万7100円で、前回(10-12月期)決算発表があった1月28日との比較で6.11%高となっている。イスラエルと米国によるイラン攻撃開始から約1か月後の3月31日には2万0330円まで下落する場面もあったが、20日終値までに33.3%高の反発をみせた。16日には2万8625円をつけ、2月25日以来の最高値更新を果たしている。
ブルームバーグによると、直近の株価と今後12か月の予想1株当たり利益(EPS)から算出される株価収益率(PER)は20日終値段階で38倍程度。前回決算発表時の45倍程度から、割高感が和らいでいる。前回決算発表からの約3か月の間に、予想1株当たり利益が24%増え、株価上昇のペースを超えていることが要因だ。アナリストが提示する目標株価の平均は2万9379円で、20日終値よりも8.4%ほど高い。23人のアナリストのうち、16人は買い、7人は維持を勧めている。
AI向け半導体需要の強さに裏付け アドバンテストも1000億円社債発行で資金調達
アドバンテストの株価の好調さの背景にはAIブームの力強さが確認されていることがある。半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC、TSM)は16日の1-3月期決算発表で、2026年通期の総収入の成長率を「30%超」に上方修正した。またテスラ(TSLA)などを率いるイーロン・マスク氏は年間1テラワット(1000ギガワット)の計算能力の確保を目指して自ら半導体生産を手掛ける「テラファブ」構想を打ち出しており、アドバンテストの半導体検査装置への需要も高まる可能性がある。
また、アドバンテスト自身の動向からも業績見通しへの強気な姿勢が感じられる。アドバンテストは1日、1000億円相当の転換社債型新株予約権付社債を発行すると発表。調達した資金を1つのチップに複数機能を集約したSoC(システム・オン・チップ)やメモリ半導体用の検査装置の生産能力拡大に加え、在庫の確保などにあてるとした。ダグラス・ラフィーバCEOは1月28日の業績説明会で、SoC用の検査装置市場の2026年の市場規模が30%程度の成長になるとの見立てを示していた。
2027年3月通期の業績見通しが強気なら株価上昇か 供給能力の拡大に不安も
こうした中、金融市場ではアドバンテストが27日に示す2027年3月通期の業績見通しが強気になるとの見方が広がっている。ブルームバーグがまとめた市場予想では、2027年3月通期の総収入は1兆4223億円になると見込まれており、2026年3月通期の見通しとの比較では30%程度の増加になると期待されている。アドバンテストが実際に示す業績見通しが、市場予想を超えれば、最高値付近にある株価の上昇が加速することも考えられそうだ。
ただ、半導体産業では強すぎるAI関連需要に供給能力の拡大が追い付かない可能性も意識されている。オランダの半導体製造装置大手のASMLホールディング(ASML)の15日の1-3月期決算発表では、4-6月期の総収入の見通しが市場予想を下回ったことが悪材料視された。米国とイランの和平協議の見通しが混迷する中、ホルムズ海峡封鎖が解消されるめどはたっておらず、投資家の不安心理は収まりきっていない。アドバンテストの27日の決算発表で、供給能力拡大に関する懸念が浮上するなどすれば、株価に下落圧力がかかる恐れもありそうだ。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。