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マイクロソフト、株価急落再来の恐れ 29日決算 成長減速見通し

マイクロソフトの1-3月期決算は総収入の伸び率が低下する見通し。設備投資額の増加は小休止する見込みだが、株価急落が再来する恐れがある。

マイクロソフト、株価急落再来の恐れ 29日決算 成長減速見通し 出所:ブルームバーグ

マイクロソフトが29日に行う2026年1-3月期決算は株価にとって逆風になる可能性がある。マイクロソフトの1-3月期は総収入の伸び率が2四半期連続で直前の四半期よりも小さくなる見通し。人工知能(AI)サービスへの強い需要に対して、供給能力が不足している状態が続く中、成長の機会を取り逃しているとの印象だ。一方、マイクロソフトは1-3月期の設備投資額は前四半期よりも小さくなるとしており、投資家から好材料として受け止められる可能性もある。また、マイクロソフトの株価の割安さも株価上昇を期待させる要因だ。ただ、マイクロソフトの前回決算発表時は、成長鈍化が悪材料視されて、翌日の株価が10%近く急落した。このため今回の決算発表が市場予想通りの結果に留まり、成長率の低下がみられた場合には、株価急落が再来する恐れがありそうだ。

マイクロソフトの2026年1-3月期決算は総収入の伸び率が鈍化する見通し

マイクロソフトはアメリカ東部時間29日午後5時30分(日本時間30日午前6時30分)に決算会見を開く。ブルームバーグのまとめによると、マイクロソフトの1-3月期に関する事前予想では、総収入が前年同期比16.1%増の813.30億ドル、1株当たり利益が15.0%増の3.98ドルになると見込まれている。予想通りであれば、総収入の伸び率は前四半期(10-12月期)の16.7%増を下回り、2四半期連続での成長減速になる見通し。1株当たり利益の伸び率も、前四半期(59.8%増)から成長が減速する。前四半期はオープンAI向けの投資に関して評価益が生じ、利益が大きくなっていた。マイクロソフトは直近26回の四半期決算のうち、総収入が市場予想を下回ったのは2回だけ。1株当たり利益でも市場予想を超えられなかったのは1回だけだ。

マイクロソフトの四半期決算の推移のグラフ

マイクロソフトの株価は前回決算から11.93%安 最高値から21.75%安

マイクロソフトの株価(MSFT)の21日の終値は424.16ドルで、前回決算発表があった1月28日との比較では11.93%安。「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク7社の株価の四半期決算後の騰落率としては最も悪い成績だ。イランでの戦争の長期化が投資家心理が悪化させていた3月27日につけた直近の安値(356.77ドル)からは18.89%高となっているが、10月28日の最高値(542.07ドル)からは21.75%安に留まっている。

マイクロソフトの株価と予想株価収益率のグラフ

ブルームバーグによると、直近の株価と今後12か月の予想1株当たり利益から算出される株価収益率(PER)は21日段階で23.4倍程度。前回決算発表当日の27.7倍程度から割安感が増した。株式市場でのAIブームが本格化した2023年以降の平均値(30.2倍程度)も下回っている。アナリストが提示する目標株価の平均は581ドルで、現状よりも37%ほど高い。70人のアナリストのうち、66人が買い、3人が維持、1人が売りを勧めている。

クラウド事業の成長率が鈍化の見通し AIサービスの需要に供給力が追い付かず

マイクロソフトの成長率が鈍化するとみられる背景には、AIサービスの提供基盤となるクラウド事業の収入の伸び率が加速しないことがある。ブルームバーグによる事前予想のまとめによると、1-3月期のクラウド事業の収入は前年同期比28.1%増の342億ドルになる見通し。10-12月期の28.8%増から伸び率が小さくなるとみられている。

クラウド事業の収入と伸び率の推移のグラフ

エイミー・フッドCFOは前回の決算会見で、クラウド事業について「需要は引き続きサービスの供給能力を超えている」と言及。AIサービスへの強い需要に応えきれない状態が続いているようだ。フッド氏は2025年1月の段階では、4-6月期までにはサービス供給能力が需要に追いつくとの見方を示していたが、10月になって供給能力の拡大が不十分だったことを認めていた

設備投資額は前四半期から低下の見通し 株価は成長率鈍化に反応して急落か

一方、マイクロソフトは前回の決算発表時、1-3月期の設備投資額は「前四半期よりも小さくなる」としていた。実際に設備投資額の伸びが抑えられれば、2025年1-3月期以来となる。設備投資負担の重さは、マイクロソフトを含む大手ハイテク各社の株価に影を落としているだけに、投資家にとっては安心材料となる可能性がある。またマイクロソフトの株価は前回決算発表時から12%近く下落する一方、ブルームバーグがまとめた今後12か月の予想1株当たり利益は同じ期間で4.4%増となっている。このため投資家の強気心理が戻ってくれば、マイクロソフトの株価が上昇に転じる可能性がある。

マイクロソフトの株価と予想1株当たり利益の推移のグラフ

ただ、マイクロソフトの株価は前回(10-12月期)決算発表翌日にあたる1月29日に前日比9.99%安と急落した。設備投資の伸びが抑えられるとの見通しよりも、成長率鈍化という現実が材料視された形だ。このため今回の1-3月期決算発表でも、総収入の伸び率が前四半期を超えられなければ、供給能力拡充の遅れが投資家の不満につながり、株価が再び急落する展開も想定されそうだ。


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