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日経平均、雇用統計過熱ショックも 2日夜発表 上半期は39%急上昇

日経平均株価は2026年上半期の上昇率が史上2番目の大きさ。ただ、下半期失速の恐れはあり、米国の6月雇用統計でショックが走る可能性がある。

日経平均、雇用統計過熱ショックも 2日夜発表 上半期は39%急上昇 Source: ブルームバーグ

Written by

小雲 規生

小雲 規生

シニアファイナンシャルライター/Senior Financial Writer

作成日

日経平均株価が2026年上半期で記録的な上昇をみせた。日経平均の30日の終値は7万0062.32円で、上半期の上昇率は39%高。1952年の上半期以来、史上2番目の高い伸び率となった。上半期の日経平均への寄与額の上位には半導体製造装置の東京エレクトロンなどの半導体株をはじめとする人工知能(AI)関連銘柄が並び、AIブームへの期待が日経平均を大きく押し上げている実態が明らかになっている。ただ、日経平均の1980年以降のデータを振り返ると、上半期に高い伸びを記録した年は下半期は失速するのが通例。2026年の日経平均が下半期に勢いを維持できるかどうかには不安が残る。日経平均の今後の見通しをめぐっては日本時間2日夜に発表されるアメリカの6月雇用統計に過熱感が出た場合、1か月前と同様にショックが走る可能性があり、歴史的な急上昇を続けてきた日経平均は急落リスクと背中合わせとみることもできそうだ。

日経平均株価は3営業日ぶりに7万円台に復帰

日経平均株価(N225)の30日の終値は前日比では594.21円高。2営業日続伸で合計701.44円高となった。日経平均は26日までの1週間では乱高下の末に7万円台から陥落していたが、30日終値では3営業日ぶりに7万円台に戻した。

日経平均株価と日本の長期金利の推移のグラフ

2026年上半期の39%高は史上2番目の記録 AI関連株が牽引

また、日経平均の30日終値は2025年末比では39.18%高。日経平均プロフィルのデータによると、上半期の上昇率としては1952年上半期に記録した48.2%高に次ぐ、74年ぶりの高い伸び率となった。2月末に始まったイラン戦争が投資家心理を冷やした結果、3月末時点での伸び率は1.44%高と低調だったが、4月以降のイラン和平への期待を背景として一気に力強さを取り戻したといえる。

日経平均の上半期、下半期別騰落率の推移のグラフ

個別株の値動きをみると、AI関連銘柄が日経平均の歴史的な値上がりの原動力となったことが明らかだ。東京エレクトロン(8035)は2026年上半期の上昇率が2.2倍となり、日経平均を4306円押し上げ。次いで、半導体検査装置のアドバンテスト(6857)が64.71%高となり、3084円の押し上げ効果を生んでいる。このほかメモリ半導体のキオクシアホールディングス(285A)は上半期に株価が8.5倍。日経平均に採用された4月1日以降の3カ月だけでも株価が4.7倍になっており、日経平均を1656円上昇させている。寄与額上位10社は、衣料品大手ファーストリテイリング(9983)を除けば、いずれも半導体や電子部品、データセンターなどに関連したAI関連銘柄だ。

日経平均を動かした構成銘柄の寄与額のランキング

上半期の急騰後は上昇一服が通例 2日夜の雇用統計は不安材料

ただ、上半期に急騰を果たした日経平均は、下半期は上昇に一服感が出る展開も想定されそうだ。1980年以降の日経平均のデータを振り返ると、上半期に20%超の上昇を記録したのは今回(2026年)を除いて6回。このうち下半期も10%を超える上昇をみせたのは、アベノミクス相場に沸いた2013年のみだ。データを1950年までさかのぼってみても、上半期に20%超の値上がりをみせた15回のうち、下半期に10%超上昇したのは2013年を含めて7回に留まる。

こうした中、日経平均の2026年下半期の値動きをめぐっては、日本時間2日午後9時30分(米国東部時間2日午前8時30分)に発表される米国の6月雇用統計が最初のハードルになる可能性がある。米国の雇用統計は約1か月前の6月5日に発表された5月分のデータで、非農業部門の就業者数が前月比17.2万人増となり、ブルームバーグがまとめた市場予想(8.5万人増)を大きく上回った。5日の金融市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを迫られるとの見方が強まり、S&P500種株価指数(SPX)は前日比2.64%安という急落に見舞われた。これを受けた週初め8日の東京市場では、日経平均が前週末比2563.52円安という、当時としては史上5番目の大きな値下がりとなっている。

積極財政とAIブームに高い期待 ムード一変なら日経平均の急落も

日経平均の値動きを2025年10月から始まった高市早苗首相の積極財政路線を好材料視する高市トレードの時間軸でとらえると、足元までの値動きはすでにアベノミクス相場を上回っているとみることもできる。6月30日の終値を高市政権誕生のきっかけとなった2025年10月4日の自民党総裁選挙前日の水準と比較すると、約9か月で53.08%の上昇を果たしたことになる。第2次安倍晋三政権の経済政策への期待が株価を急騰させたアベノミクス相場では、政権誕生の起点といえる2012年12月16日の衆議院選挙から9か月での上昇率は48.12%だった。

高市トレードとアベノミクス相場における日経平均株価の値動きの比較のグラフ

積極財政とAIブームへの高い期待に支えられた日経平均の歴史的な急騰は、投資家心理が悪化すれば一気に冷え込むリスクがある。AIブームをめぐっては、AIサービスを手掛ける大手ハイテク各社の資金調達の難しさやAIサービスにおける価格競争といった懸案も膨らんできており、6月雇用統計の結果が相場のムードを一変させれば、7月3日の東京株式市場で日経平均が急落する恐れもありそうだ。

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