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テスラ、株価復活に手詰まり感 23日決算 EV補助金廃止で窮地も

テスラが23日に行う4-6月期決算はマスク氏の秘策の有無が焦点。低価格な新型車への期待も残るが、EV補助金廃止は重荷となりそうだ。

テスラ、株価復活に手詰まり感 23日決算 EV補助金廃止で窮地も 出所:ブルームバーグ

電気自動車(EV)大手のテスラが23日の取引時間終了後に発表する2025年4-6月期決算は株価上昇を勢いづかせる新たな好材料を提供できるかが焦点だ。テスラの株価は2024年12月につけた最高値から3割以上安い水準にあり、大手ハイテク株の中でも出遅れ感が鮮明。2025年上半期(1-6月期)の販売は前年比で1割以上少なく、成長期待が失われている。また、投資家の期待を高めたイーロン・マスクCEOとドナルド・トランプ大統領の蜜月関係はすでに終焉。自動運転タクシーのサービス開始も株価浮上にはつながらず、手詰まり感が出ている。23日の決算会見では上半期に投入するはずだった「より低価格な新型車」の進展が注目点。しかし4日に成立した減税関連法案では、EV購入時の補助金が9月末で打ち切られることも決まっており、EV販売不振の深まりで窮地に追い込まれる可能性もある。

テスラの2025年4-6月期決算は総収入が15.4%減の見通し 

テスラは米国東部時間23日午後5時30分に決算会見を開く。テスラの4-6月期決算に関してブルームバーグがまとめた市場予想では、総収入は前年同期比10.3%減の228.74億ドルになる見通し。テスラ決算で投資家が注目する調整ベースの1株当たり利益(EPS)は15.4%安の0.44ドルと予想されている。テスラは直近21回の四半期決算のうち前回を含む9回で、総収入が市場予想を超えられなかった。また1株当たり利益でも前回を含む9回で市場予想をクリアできなかった。

テスラの業績(総収入、1株当たり利益)の推移のグラフ

テスラの株価は2024年末比で23.04%安 大手ハイテク株の中での出遅れ鮮明

テスラの株価(TSLA)の15日の終値は310.78ドルで、2024年末比で23.04%安。2024年12月17日につけた最高値(479.86ドル)からは35.24%安の水準にある。トランプ氏が相互関税を一部停止する前日の4月8日には最高値から53.77%安を記録。その後は上昇に転じたが、本格回復には至っていない。大手ハイテク株では、NVIDIA(エヌビディア、NVDA)やメタ・プラットフォームズ(META)、マイクロソフト(MSFT)の2024年末比での上昇率が20%台になっていることを踏まえれば、テスラはアップル(AAPL)と並ぶ出遅れ組だ。

テスラの株価と予想株価収益率(PER)の推移のグラフ

ブルームバーグによると、直近の株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は15日時点で137.8倍程度。最高値をつけた7か月前(約149倍)ほどではないが、割高感はさほど和らいでいない。テスラの予想1株当たり利益がこの7か月で30%下落していることが影響している。アナリストが提示する目標株価の平均は296.70ドルで、現状よりも4.5%ほど低い。61人のアナリストのうち29人は買い、19人は維持、13人は売りを推奨している。

テスラのEV販売は4-6月期に13.5%減 2年連続での販売縮小も

テスラの株価不振の最大の要因はEV販売の落ち込みだ。テスラが2日に発表した4-6月期の販売台数は前年同期比13.5%減の38万4122台。ブルームバーグがまとめた市場予想を下回った。テスラの販売台数は1-3月期も13.0%減となっており、上半期通算では13.2%減となっている。2025年末まで販売台数の急激な回復がなければ、2024年通年の1.07%減に続く、2年連続の販売縮小は避けられない情勢だ。

テスラのEV販売台数と粗利益の推移のグラフ

マスク氏とトランプ氏の蜜月関係は崩壊 9月末でのEV購入補助金廃止は逆風に

一方、テスラの株価が2024年12月に最高値をつけた背景には、大統領選挙に勝利したトランプ氏とマスク氏が蜜月関係を築いていたことがあったが、両氏の間の信頼は6月に崩壊。さらに同じ6月にテスラがテキサス州オースティンで開始した自動運転タクシー「ロボタクシー」のサービスも、助手席に安全対応のためのドライバーが同乗する期待外れの運用で目新しさには乏しかった。テスラの株価はロボタクシーのサービスが始まった直後の6月23日には348.68ドルまで上昇したが、株価はすでに11%値下がりしている。テスラへの追い風は止んだといえ、好材料は見つけづらい。

こうした中でも、テスラの株価には低価格な新型車の投入への期待が残っている。テスラが4月22日の前回(1-3月期)決算会見でも自信を示していた2025年上半期の生産開始は実現しなかったが、下半期に販売が始まれば業績の追い風になりそうだ。ただ、4日にトランプ氏の署名で成立した減税関連法ではEV購入時の7500ドルの税額控除が9月30日で打ち切られることなどが定められている。駆け込み需要があったとしても、10月以降の販売に下押し圧力がかかることは避けられず、23日の決算会見ではマスク氏が株価上昇への秘策を打ち出せるかどうかが注目されそうだ。


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