コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

米国株、再加速点火せず S&P500週次小幅反発 ハイテク決算に警戒

S&P500は2週ぶりの週次反発となったが、勢いは乏しい。23日以降の大手ハイテク株決算が上昇の足を引っ張る可能性がありそうだ。

米国株、再加速点火せず S&P500週次小幅反発 ハイテク決算に警戒 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場の再加速に火がつかない。S&P500種株価指数の18日の終値は1週間前比0.59%高で、2週ぶりの反発。17日には7月に入って4度目の最高値更新を果たしている。しかし上昇の勢いは弱く、7月4日の独立記念日後の値動きは停滞感が鮮明だ。このところのS&P500の値上がりは半導体大手NVIDIA(エヌビディア)などの大手ハイテク株頼みの側面があり、米国金利の高止まりへの不安が上昇機運を抑え込んでいるとみられる。S&P500の今後の見通しをめぐっては、23日から始まる大手ハイテク企業の2025年4-6月期決算発表に注目が集まる。先陣を切るアルファベットとテスラはいずれも高成長の維持に不安を抱えており、S&P500の上昇の足を引っ張る可能性もありそうだ。

アメリカのS&P500は週次0.59%高 独立記念日後の上昇減速が鮮明に

S&P500(SPX)の18日の終値は前日比では0.01%安の6296.79。ブルームバーグによると、前週(7-11日)はドナルド・トランプ大統領のカナダに対する強硬姿勢が重荷になるなどして0.31%安となっていたが、2週ぶりの反発に転じた。17日には7月に入って4度目の最高値となる6297.36を記録し、2024年末比での上昇率は7.06%高となった。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

しかしS&P500の上昇が勢いづいているとの印象は薄い。S&P500は6月27日に4か月ぶりの最高値更新を果たした後も、7月4日の独立記念日の前日までは4営業日で1.72%高のハイペースでの上昇を維持。しかし独立記念日明けの7日以降の10営業日では0.28%高にとどまっている。

6月の小売売上高やTSMC決算は好材料 エヌビディアの株価は8週続伸

米国経済をめぐっては明るいニュースも多い。17日に発表された6月の小売売上高は前月比0.6%増となり、ブルームバーグがまとめた市場予想を上回った。半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC、TSM)は17日の2025年4-6月期決算発表に際し、2025年の業績見通しを引き上げ、人工知能(AI)ブームの継続に自信を示している。

アメリカの小売売上高の前月比伸び率の推移のグラフ

また14日には半導体大手エヌビディアの半導体製品「H20」の中国向け輸出が再開されることも判明。エヌビディアの株価(NVDA)は18日までの週次で4.54%高となり、8週続伸となっている。半導体株ではこのほか、アドバンスド・マイクロ・デバイセズ(AMD)が週次7.22%高となり、前週(6.17%高)に続く急騰。ブロードコム(AVGO)も週次3.27%高となった。S&P500構成銘柄ではないものの、英半導体大手アーム・ホールディングス(ARM)の株価も週次7.40%高となり、3週ぶりに反発している。

エヌビディア、ブロードコム、アーム・ホールディングスなどの株価の推移のグラフ

時価総額を考慮しないS&P500は下落 金利の先安感の弱まりが影響か

それでも株式市場のムードが盛り上がらない背景にはS&P500の上昇がエヌビディアなどの時価総額が大きい大手ハイテク株頼みになっている側面がありそうだ。S&Pグローバルが公表している時価総額を考慮せずに算出したS&P500は10日に7533.01まで上昇した後、18日までの6営業日で0.88%安。この間、S&P500自体が0.26%高となっていることとは対照的だ。18日までの週次でみても0.13%安となっている。6月の消費者物価指数(CPI)が発表され、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通しが後退した15日に、時価総額を考慮しないS&P500は前日比1.38%安と大きく下落しており、金利の先安感の弱まりが投資家心理を暗くしたとみられる。

S&P500と時価総額を考慮しないS&P500の値動きのグラフ

23日から大手ハイテク企業決算 アルファベットとテスラは業績に不安

こうした中、S&P500の今後の見通しは大手ハイテク株の決算発表で左右されそうだ。23日の取引時間終了後にはアルファベット(GOOGL)と電気自動車(EV)大手のテスラ(TSLA)が4-6月期決算を発表。さらに30日にはメタ・プラットフォームズ(META)とマイクロソフト(MSFT)、31日にはアップル(AAPL)とアマゾン・コム(AMZN)の決算発表が予定されている。

このうちアルファベットの4-6月期決算は総収入の伸び率の減速が予想されている。トランプ氏の高関税政策が世界経済の見通しを不透明にする中、広告収入の成長減速が見込まれているためだ。またテスラはEV販売が1-6月で13%超減少しているほか、9月末には米国でEV購入時の補助金が打ち切られることも決まっており、厳しい決算発表が想定される。アルファベットの株価は18日までの週次で2.70%高、テスラの株価は週次5.15%高となっているが、投資家の期待をつなぐことができなければ、株価が急落するおそれもある。

エヌビディア、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、アマゾン・コム、アルファベット、アップル、テスラの株価の推移のグラフ

また、S&P500にとってはトランプ氏とFRBのパウエル議長の対立も不安材料だ。トランプ氏は18日も自身のSNSトゥルースソーシャルへの投稿で、FRBが政策金利を高止まりさせている結果、若い世代を中心とする米国民が住宅を買うことが難しくなっていると主張。トランプ氏自身が2018年にパウエル氏を議長を選んだことについて「私が決めた人事の中では本当に最悪の任命のひとつだった」とした。トランプ氏がパウエル氏の解任に動くとの観測は16日に一時、S&P500を急落させており、改めて波乱の要因になるおそれもぬぐえない。


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

こんなに豊富?IG証券のCFD銘柄は17,000以上

外国為替、日本株・外国株、株価指数、債券先物、商品(エネルギー、農産物、貴金属)など多彩な資産クラスをFX取引、CFD、バイナリーオプション、ノックアウト・オプションで提供

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。