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米国株、楽観ムード再び S&P500急騰 FRB利下げ見通し強まる

S&P500は1.55%高で約1か月半ぶりの高い上昇率。FRB利下げ見通しがさらに強まったことが好感された。投資家心理にも改善の動きがみえる。

米国株、楽観ムード再び S&P500急騰 FRB利下げ見通し強まる 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場に楽観ムードが復活してきた。S&P500種株価指数の24日の終値は前週末比1.55%高で、約1か月半ぶりの高い上昇率を記録。「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク7社の株価がそろって値上がりしている。米連邦準備制度理事会(FRB)幹部の24日の発言が12月利下げ見通しをさらに強めたことが要因で、投資家心理も改善方向に動き出しているようだ。一方、人工知能(AI)ブームの継続性に対する疑念は晴れてはおらず、半導体株の下落基調は依然として続いている。25日に発表される9月の卸売物価指数(PPI)や小売売上高の結果で物価上昇圧力の強まりや経済活動の弱さがみられた場合には、S&P500の楽観に冷や水がかかる可能性もありそうだ。

アメリカのS&P500は1.55%高 約1か月ぶりの高い上昇率

S&P500(SPX)の24日の終値は6705.12。ブルームバーグによると、前週末比での上昇率(1.55%高)は、ドナルド・トランプ大統領が米中関係悪化懸念の火消しにかかったことが好材料視された10月13日(1.56%高)以来の大きさだった。S&P500は前週末21日も0.98%高と大きく上昇しており、2営業日連続で前向きな値動きが出たことになる。S&P500は20日には6538.76をつけ、10月28日の最高値(6890.89)から352.13ポイント低下していたが、直近2営業日の値上がりでこの下落分の47%を取り戻したことになる。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

アルファベットは6.31%高 マグニフィセント・セブンがそろって上昇

S&P500への影響度が大きいマグニフィセント・セブンの24日の値動きでは、アルファベット(GOOGL)が2営業日続伸の前週末比6.31%高。18日に公表した最新AIモデル「ジェミニ3」が好評を博していることが追い風になり、最高値更新を繰り返している。このほかテスラ(TSLA)が6.82%高、メタ・プラットフォームズ(META)が3.16%高になるなど、7社すべての株価が値上がりしている。

エヌビディア、アルファベット、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・コム、テスラ、アップルの株価の推移のグラフ

FRBの12月利下げ確率は77%まで上昇 ウォラー理事が利下げ支持を改めて強調

S&P500の上昇を加速させたのはFRBが12月9、10日の連邦公開市場員会(FOMC)で利下げに踏み切るとの見通しの強まりだ。ブルームバーグによると、24日の金融市場で見込まれている12月FOMC後の政策金利の水準は3.666%で、前週末から0.044%ポイント低下。利下げ確率は77%となり、前週末の63%からさらに期待が強まった形だ。

FRBの政策金利の水準の見通しの推移のグラフ

FRBの利下げへの期待を強めたのはクリストファー・ウォラー理事の発言だ。ウォラー氏は24日、FOXビジネスでのインタビューで、FRBが使命とする物価の安定と雇用の最大化のうち、「主に懸念しているのは労働市場だ」としたうえで、「次回会合での利下げを支持する」と述べた。ウォラー氏はかねてから利下げに前向きで、トランプ氏が指名する次期FRB議長候補の1人に挙げられている。ウォラー氏は、10日ほど前に議長候補の絞り込みを進めているスコット・ベッセント財務長官と面談したことも明かした。FRBの利下げをめぐっては21日にも、ニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁が利下げ支持の姿勢を示唆していた。

利下げ期待の拡大を受けて、S&P500の見通しをめぐる過度な懸念は後退し始めた。シカゴ・オプション取引所によると、ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数(VIX)の24日の終値は前週末よりも12.42%低い20.52。6営業日連続で20の大台を超えているものの、20日(26.42)をピークとした下落傾向も感じられる。VIXはS&P500のオプション取引の動向から算出され、値が大きいほど、今後の値動きが荒くなることへの懸念が強いことを示す。

S&P500とVIXの推移のグラフ

半導体株の失速は継続 エヌビディアやAMDは依然不振

一方、24日の値動きからは、S&P500の2023年以降の値上がりを後押ししてきたAIブームの継続性への疑念の根強さも感じられる。マグニフィセント・セブンの一角でもある半導体大手NVIDIA(エヌビディア、NVDA)の株価の24日の終値は182.55ドルで、10月29日の最高値(207.04ドル)からは11.83%安に沈んでいる。アドバンスド・マイクロ・デバイセズ(AMD)も24日に前週末比5.53%高となったが、前週末までの7営業日続落で合計21.29%安となっていたことを踏まえれば、見通しが明るくなったとまではいえなさそうだ。またS&P500構成銘柄ではないものの、英半導体大手アーム・ホールディングス(ARM)の24日の終値は134.71ドルで、10月27日の最高値(178.62ドル)から24.58%安となっている。

エヌビディア、AMD、アーム・ホールディングスなどの株価の値動きのグラフ

10月PPIで物価上昇圧力の強さ示されるか 小売売上高は伸び率が減速の見通し

こうした中、S&P500の今後の見通しをめぐっては、25日発表の経済指標が注目される。25日午前8時30分(日本時間25日午後10時30分)に公表される9月PPIは10月24日に発表済みの9月消費者物価指数(CPI)と合わせて、FRBが重視する個人消費支出(PCE)物価指数の動向を占う経済指標。物価上昇圧力の強さが示されれば、FRBの利下げ見通しを弱める可能性がある。9月PCE物価指数は12月5日に発表される。

また9月PPIと同時刻に公表される9月の小売売上高は米国経済の強さが焦点となりそうだ。ブルームバーグがまとめた事前予想によると、9月小売売上高は前月比0.4%増となり、前月(8月)の0.6%増から消費の拡大が減速する見通し。結果がさらに下振れした場合には、米国経済の弱さへの懸念がS&P500を下押しするおそれがある。

アメリカの小売売上高の前月比伸び率の推移のグラフ

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