コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

米国株、上昇見通し拡大 S&P500最高値 次期FRB議長指名は年内も

S&P500は連日で最高値を更新。30日のFOMC議事要旨は落とし穴になりえるが、トランプ氏が次期FRB議長指名で株高を後押しする展開も考えられる。

米国株、上昇見通し拡大 S&P500最高値 次期FRB議長指名は年内も 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場で楽観ムードが拡大している。S&P500種株価指数の24日の終値は前日比0.32%高。5営業日連続での値上がりで、2日連続での最高値更新を果たした。米国経済の好調さが確認されたことに加え、「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク7社への期待も復活してきたことが要因だ。また、金融市場では連邦準備制度理事会(FRB)が2026年に追加利下げを進めるとの見方が維持されており、投資家心理は大きく改善している。こうした中、S&P500の今後の見通しをめぐっては30日に発表される連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨がFRBの利下げ見通しを後退させる落とし穴になる可能性がある。一方、ドナルド・トランプ大統領は年内に次期FRB議長を指名することも想定しているもようで、利下げへの期待を一気に強めうるS&P500にとっての安心材料ともいえそうだ。

アメリカのS&P500は5営業日続伸 連日で最高値を更新

S&P500(SPX)の24日の終値は6932.05だった。ブルームバーグによると、5営業日続伸の間の上昇率は3.13%高。23日には8営業日ぶりに最高値を更新し、24日も改めて記録を塗り替えたことになる。株式投資の魅力を相対的に低める効果がある長期金利(10年物国債利回り)の上昇傾向が続く中でも、S&P500は堅調な値上がりを進めているといえる。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

米国の実質成長率は4.3%に加速 マグニフィセント・セブンへの期待も復活

S&P500をめぐっては米国経済の力強さが安心材料となった。23日に発表された2025年7-9月期のGDP速報値では実質成長率が前期比年率4.3%となり、前四半期(4-6月期)の3.8%から成長が加速。ブルームバーグがまとめた市場予想の3.3%を大きく上回った。個人消費の伸び率が3.5%となって、やはり前四半期(2.5%)から加速しており、旺盛な消費が米国の企業業績を下支えする構図が意識されている。

米国の実質成長率と項目別寄与度の推移のグラフ

またS&P500への影響度が大きいマグニフィセント・セブンの株価も、オラクル(ORCL)の決算発表などが逆風となった12月中旬の不振から復活してきた。24日の取引では、AI関連事業で競合に対して劣勢にあるともみられてきたアマゾン・コムAMZN)の株価が前日比0.10%高となって5営業日続伸。AIの開発やサービス展開に不可欠な高性能半導体を供給するNVIDIA(エヌビディア、NVDA)の株価は0.32%安だったが、前日までは4営業日続伸で合計10.69%高となっていた。BITA社が7社の株価に基づいて算出するマグニフィセント・セブン指数(MAGSEVEN)の24日の終値は5営業日続伸の1819.40で、11月10日(1819.60)以来、1か月半ぶりの高水準にまで戻っている。

マグニフィセント・セブン指数の推移のグラフ

FRBの利下げへの期待は継続 VIX指数は1年超ぶりの低さに

さらに金融市場では、FRBが2026年に追加利下げを進めるとの期待も強い。ブルームバーグによると、24日の金融市場では、ジェローム・パウエル議長の任期中最後の会合となる4月FOMC後の政策金利は3.450%と見込まれており、4月までの利下げ確率は79%となっている。23日発表の7-9月期GDPの強さが利下げ見通しを弱めたものの、引き続き、FRBの利下げによる金利の先安観がS&P500にとっての追い風になるとの見通しが維持されているもようだ。

金融市場で見込まれるFRBの政策金利の水準の推移のグラフ

米国経済の強さとAIブーム継続への安心感の復活、FRBの利下げ見通しを背景として、投資家心理は大きく改善している。シカゴ・オプション取引所によると、ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数(VIX)は24日の終値で前日よりも3.79%低い13.47となり、2024年12月6日(12.77)以来、約1年ぶりの低水準を更新している。VIXはS&P500のオプション取引の動向から算出され、値が大きいほど、今後の値動きが荒くなることへの警戒が強いことを示す。

VIXとS&P500の推移のグラフ

30日のFOMC議事要旨に不安 トランプ氏が次期FRB議長指名は安心材料か

こうした中、S&P500の今後の見通しはFRBの利下げへの期待の変化で左右されそうだ。FRBは30日午後2時(日本時間31日午前4時)に12月9、10日のFOMCの議事要旨を発表する予定で、2026年の利下げへの慎重姿勢が感じられれば、S&P500にとっての逆風になる可能性がある。S&P500は2024年1月3日に発表された直前12月のFOMCの議事要旨が早期利下げの確度を高めなかったことで、前日比0.80%安となったことがある。

一方、金融市場の動きに敏感とされるトランプ氏は次の一手も用意しているようだ。トランプ氏は18日、記者団に対して「今後2週間のうち」にパウエル氏の後任人事を発表する可能性があることを示唆。23日の自身のSNSトゥルースソーシャルへの投稿ではFRBの金融政策は株価上昇を抑えるものであってはならないとし、「私の意見に賛成しない者は誰であってもFRB議長には決してなれない!」とした。次期FRB議長が利下げに前向きな人物であることが確実視される中、トランプ氏の情報発信がS&P500にとっての安心材料になる展開も考えられそうだ。


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IG証券の株価指数CFD

  • 主要指数の24時間取引が可能
  • 世界約30銘柄の株価指数を提供
  • 株価指数をバイナリーオプションで取引

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! デモ口座のみお持ちのお客さまには、2週間の期間限定での配信となります。受信を継続するにはライブ口座の開設をお願いいたします。 ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。