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米国株、最高値の裏でくすぶる懸念 S&P500七連騰 政府閉鎖も重荷

S&P500は7日続伸。4日連続で最高値を更新した。ただ、オープンAIとAMDの戦略提携は半導体株全体を沸かせておらず、相場の重さは残る。

出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場で楽観ムードが続いている。S&P500種株価指数(SPX)の6日の終値は7日続伸となる前週末比0.36%高。4日連続で最高値を更新した。1日から始まった政府機関一部閉鎖で経済の見通しが悪くなる中でも、じわじわと上昇を続けている形だ。中小型株の代表的な株価指数であるラッセル2000もS&P500と同様に7日続伸となっており、株価上昇の裾野の広がりを感じさせた。6日には人工知能(AI)ブームの火付け役であるオープンAIと半導体大手アドバンスド・マイクロ・デバイゼズ(AMD)が戦略提携を発表するという好材料も出ている。ただ、6日の株式市場ではNIVIDA(エヌビディア)などAMDのライバル企業の株価は下落し、AIブームの先行きへの不安も見え隠れする。こうした中、S&P500の今後の見通しをめぐっては、半導体産業全体の勢いや政府機関一部閉鎖の先行きが焦点となりそうだ。

アメリカのS&P500は7日続伸 最高値は4日連続で更新

S&P500(SPX)の6日の終値は6470.28。S&P500は1日に1週間半ぶりに最高値を更新して以降、4日連続で記録を塗り替えている。9月26日からの7日続伸の間の上昇率は2.05%高だ。S&P500は2日と3日はほぼ横ばいといえる小幅な値上がりで、政府機関閉鎖による重要経済指標の公表見送りが投資家の不安を強めていたが、改めて楽観が戻ってきた。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

株式市場の底堅さは中小型株の値動きからも感じられる。ラッセル2000(RUT)の6日の終値は前日比0.41%高の2486.35で、S&P500と同様に7日続伸。ラッセル2000は9月18日に約10か月ぶりの最高値更新を果たした後は勢いが失われていたが、10月3日と6日は再び記録を塗り替えている。

ラッセル2000とS&P500の推移のグラフ

オープンAIとAMDが戦略提携 AMDの株価が23.71%高に

6日のS&P500の上昇の背景にはAIブームへの楽観がありそうだ。対話型AIサービスChatGPTで知られるオープンAIとAMDは6日に戦略的パートナーシップを結ぶと発表。オープンAIが6ギガワット(600万キロワット)相当のデータセンターを展開するにあたり、AMDから半導体の供給を受けるという。AMDはオープンAIとの提携により「数百億ドル規模の収入を得られる」との期待を表明。AMDはすでにオープンAIに対して最大1億6000株相当の新株予約権を付与している。ブルームバーグによると、新株予約権はAMDの発行済み株式の10%に相当し、取得価格は1株あたり0.01ドルだった。この発表を受けて6日の株式市場ではAMDの株価(AMD)が前週末比23.71%高と急騰した。

エヌビディア、AMDなどの株価の推移のグラフ

テスラは7日にモデルYの廉価版を発表か 株価が5.45%高に

また、6日の株式市場では、S&P500への影響度が大きい大手ハイテク株の上昇も目立った。電気自動車(EV)大手のテスラは5日夜、SNSのXに、暗闇の中で車のヘッドライトだけが光ってみえる動画を投稿。新型車の発表が近いとの観測が広がり、テスラの株価(TSLA)は6日に前週末比5.45%高となった。ブルームバーグは関係者の話として、テスラが7日にモデルYの廉価版を発表すると報じている。テスラは政府によるEV購入時の補助金制度が9月末で廃止されたことが業績の逆風になることが必至で、より安価なモデルの投入で販売をテコ入れする狙いがありそうだ。大手ハイテク株ではこのほか、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL)、メタ・プラットフォームズ(META)、アマゾン・コム(AMZN)も値上がりしている。

マグニフィセントセブンの株価の推移のグラフ

AMDのライバル企業の株価は下落 オープンAIの収益性は未知数

ただ、6日の株式市場ではAMDと競合するエヌビディアの株価(NVDA)は2営業日続落となる前週末比1.11%安。ブロードコム(AVGO)も0.85%安、クアルコム(QCOM)も0.33%安となっている。AIブームの継続に対する株式市場の反応は、ライバル関係を意識した形になっており、S&P500の大幅上昇には至っていない。またオープンAIはこれまでにオラクル(ORCL)のデータセンターの利用に3000億ドルを払う契約や、エヌビディアから最大1000億ドルの投資を受ける契約でも市場を驚かせたが、オープンAI自身の収益性が高まっているわけではなく、投資家の間では「AIバブル」への懸念もささやかれ始めた。

こうした中、S&P500の今後の見通しをめぐっては、半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC、TSM)が9日に発表する9月の実績も注目される。TSMCは7月と8月の総収入が前年同期比29.8%増となっており、投資家の期待を超える成長を示していた。オープンAIが半導体投資への積極姿勢をみせる中、9日に改めてTSMCの好調さが確認されれば、半導体株全体にとっての追い風とみなされる可能性もありそうだ。

TSMCの月次の販売額の推移のグラフ

一方、米国で続く政府機関一部閉鎖は引き続き、経済にとっての重荷。ドナルド・トランプ政権は連邦政府職員の一時解雇(レイオフ)も視野に入れている。事態が長期化し、米国経済への悪影響が意識されるようになれば、S&P500をめぐるムードが悪化する筋書きも考えらえる。


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