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米国株、エヌビディア決算を歓迎 S&P500先物上昇 雇用統計警戒も

S&P500の先物商品はエヌビディア決算を受けて上昇。一方、FRBの12月利下げへの期待は縮小しており、20日の雇用統計が注目される。

米国株、エヌビディア決算を歓迎 S&P500先物上昇 雇用統計警戒も 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場が人工知能(AI)ブームへの期待をつないだ。S&P500種株価指数は19日の取引で5営業日ぶりに反発。さらにS&P500の先物商品は、取引終了後に行われた半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の2025年8-10月期決算発表を受けて値上がりした。エヌビディアが10月-2026年1月期の業績について市場予想を超える見通しを示したことが好感された形だ。一方、米国の株式市場の強さを支えてきた米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げへの期待は19日も後退。10月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、12月利下げへの異論の強さが感じられたことが要因となった。こうした中、投資家の不安心理は高まったままで、株価下落への警戒は続いている。20日に発表される9月雇用統計で労働市場の強さが確認された場合、FRBの利下げへの期待がさらに後退し、S&P500に下落圧力がかかることも考えられそうだ。

アメリカのS&P500は5日ぶり反発 先物商品はエヌビディア決算後に1%超上昇

S&P500(SPX)の19日の終値は前日比0.38%高の6642.16。S&P500は前日までの4営業日続落で合計3.41%安となっていたが、転落に歯止めがかかった。10月28日の最高値(6890.89)からは3.61%安となっている。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

また米国の金融市場は、S&P500への影響度が大きいエヌビディアが取引時間終了後に行った8-10月期決算発表を歓迎。ブルームバーグによると、S&P500の先物商品は日本時間20日午前10時48分段階で、米国株式市場の取引終了段階(午前6時)との比較で1.17%高となっている。エヌビディアの8-10月期決算は総収入と1株当たり利益(EPS)がともにブルームバーグがまとめた市場予想を超える好決算。さらにエヌビディアは11-1月期の総収入が前年同期比65.3%増にあたる650億ドルになるとの見通しを示し、市場予想の620億ドル程度を上回った。

S&P500の先物価格の推移のグラフ

S&P500が18日まで4営業日続落となっていた背景にはAIブームの持続性に対する疑念の強まりがあった。対話型AIサービスChatGPTで知られるオープンAIやマイクロソフト(MSFT)など大手ハイテク各社は巨額のAI関連投資を続ける考えだが、収益の向上につながるかどうかははっきりしない。このところは各社が設備投資の原資を社債発行で賄う動きも不安視されていた。こうした中で発表されたエヌビディアの好決算はAIブームの勢いの強さを感じさせ、投資家からは好材料として受け止められたもようだ。

FRBは12月利下げに慎重か 確率は29%まで低下

一方、S&P500にはFRBの利下げ見通しの後退という逆風も強まっている。ブルームバーグによると、19日の金融市場で見込まれている12月9、10日のFOMC後の政策金利の水準は3.801%で、8月25日以来、約3か月ぶりの高さになった。12月利下げの確率は29%まで低下している。

金融市場で見込まれるFRBの政策金利の見通しの推移のグラフ

利下げへの期待を押し下げたのは19日に公表された10月28、29日のFOMCの議事要旨。FRBはこのFOMCで2会合連続での利下げを決めたものの、次回12月のFOMCについては利下げ見送りを示唆する意見が強かったようだ。議事要旨によると、10月FOMCでは、「多くの参加者」が12月に政策金利を維持することが適切だろうと判断し、利下げを適切だとみる参加者は「数人」だったとされた。

こうした中、株式市場の投資家心理の緊張は続いている。シカゴ・オプション取引所によると、ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数(VIX)の19日の終値は23.66。前日からは4.17%低くなったが、レアアースをめぐる米中関係悪化が悪材料視されていた10月16日以来の高水準が続いている。VIXはS&P500のオプション取引の動向から算出され、値が大きいほど、今後の値動きが荒くなることへの警戒が強いことを示す。

VIXとS&P500の推移のグラフ

9月雇用統計は就業者数の増加が改善の見通し S&P500に下落圧力も

S&P500の今後の見通しをめぐっては、米労働省が20日午前8時30分(日本時間20日午後10時30分)に発表する9月雇用統計が焦点となる。ブルームバーグがまとめた事前予想では、非農業部門の就業者数は前月比5.2万人増となり、前月(8月)の2.2万人増から改善。失業率は4.3%、平均時給の伸び率は前年同月比3.7%と予想され、ともに前月から横ばいとみられている。

米国の雇用統計の推移のグラフ

労働省は19日、今後の経済指標の公表日程を更新。10月の労働市場に関するデータは、12月16日に発表する11月雇用統計とあわせて発表するとした。このため9月雇用統計は12月FOMC前に公表される最後の雇用統計となり、労働市場の想定以上の強さが示された場合には、FRBの12月利下げへの期待がさらに後退し、S&P500への下落圧力が改めて強まる可能性もある。

エヌビディアの好決算はハイテク企業の負担の裏返し? S&P500の不安要因にも

また投資家から歓迎されたエヌビディアの好決算は、エヌビディアの半導体を購入してデータセンターを拡充する大手ハイテク各社のコストアップ要因の裏返しともいえる。マイクロソフトやアマゾン・コム(AMZN)、メタ・プラットフォームズ(META)の株価は19日終値段階で10月末比6-9%安となっており、引き続きS&P500の値上がりの足を引っ張る可能性も否定できない。

エヌビディア、アルファベット、アップル、アマゾン・コム、マイクロソフト、テスラ、メタ・プラットフォームズの株価の推移のグラフ

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