日経平均、3連休明けエヌビディア効果も 週次反落 イラン情勢不安
日経平均株価は週次反落。イラン情勢悪化への不安が投資家心理を冷やした。一方、26日朝のエヌビディアの決算発表が上昇を再燃させる可能性もある。
日経平均株価の上昇にブレーキがかかった。日経平均の20日の終値は1週間前比で116.27円安で、視野に入っていた1週間半ぶりの最高値更新には至らず。アメリカがイランへの軍事攻撃を決断するとの見方が投資家心理を冷やした。同時に日経平均には割高感も強まっており、今後、イラン情勢の進展次第で下落圧力が強まる可能性がある。また、半導体株の値動きには息切れも感じられ、日経平均の上昇を足を引っ張った。一方、半導体以外の個別株では高市早苗政権下で防衛力強化が進むとの思惑から防衛関連株が上昇。ドル円相場では円安傾向も出ており、日経平均にとっての安心材料となっている。こうした中、3連休明け24日以降の株式市場では、26日朝に行われる半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の四半期決算発表に関心が向かいそうだ。エヌビディアが強気な業績見通しを示せば、半導体検査装置のアドバンテストをはじめとする日本の半導体株の上昇が日経平均を押し上げる筋書きも考えられる。
日経平均株価は週次116円安 3週ぶり反落で最高値に届かず
日経平均株価(N225)の20日の終値は前日比では642.13円安の5万6825.70円。前日につけた5万7467円は、10日の最高値から182.71円安に迫っていたが、急失速した形だ。週次での下落(116.27円安)は、米当局によるレートチェック報道で1ドル=152円台まで円高が進んだことが逆風となった1月26-30日週(524.02円安)以来、3週ぶりだ。
イラン情勢緊迫で失速 トランプ氏「不幸な結果」の可能性に言及
日経平均の上昇の勢いはイラン情勢の緊迫で削がれた。アメリカのドナルド・トランプ大統領は19日、イランの核開発放棄をめぐる協議が「イランにとって不幸な結果」に終わる可能性に言及。金融市場では、10-15日間で終わるとされる両国の協議の進展次第で、米国が軍事攻撃を決断する筋書きが注目され、リスク回避ムードが強まった。20日の東京株式市場での取引では、日経平均を構成する225銘柄のうち74%にあたる166銘柄が値下がりしている。
同時に日経平均では割高感の強まりも続いている。ブルームバーグによると、日経平均の水準と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は20日の終値段階では24.2倍。株式市場での人工知能(AI)ブームが本格化した2023年以降の平均値(20.1倍)を大きく上回り、17日には24.7倍まで上がる場面もあった。割高感が日経平均の上値を重くする中、イラン情勢が急激に悪化して投資家のリスク回避姿勢が強まれば、日経平均が急落するリスクもありそうだ。トランプ氏は20日にはイランへの軍事攻撃を検討しているとも言及している。
アドバンテストやソフトバンクグループが下落 ハイペースの上昇に一服感
また、日経平均の牽引役である半導体株の値動きをみると、息切れ感も目立つ。半導体検査装置のアドバンテスト(6857)の20日の終値は1週間前比6.10%安で、日経平均を442円押し下げ。2023年以降の3年あまりでの上昇ペースはAIブームを代表する銘柄である米国のエヌビディアを超えていただけに、株価上昇に一服感が出たといえそうだ。また、対話型AIサービスChatGPTで知られるオープンAIに出資するソフトバンクグループ(9984)も1.39%安となって、日経平均の足を引っ張った。ソフトバンクグループには、19日にオープンAIが新たに1000億ドルを調達する可能性が高いと報じられる好材料もあったが、株価は勢いづいていない。
貿易関連株は急上昇 イラン情勢悪化で円安進めば日経平均に追い風か
一方、イラン情勢の緊迫は防衛関連株の値上がりにつながった。高市氏率いる自民党が8日の衆議院選挙で地滑り的勝利を納め、18日に発足した第2次高市内閣で防衛力強化が進むとみられることも防衛関連株の追い風だ。川崎重工業(7012)の20日の終値は、衆院選前の6日終値との比較で22.29%高。9日に2026年3月通期の純利益の見通しを上方修正したことも好感された。また、日本製鋼所(5631)の20日終値は6日比で12.85%高、IHI(7013)も同様に11.10%高となっている。両社は原子力発電関連の部品を手掛けていることも、高市政権下での業績向上を期待させる要因となっている。
また、イラン情勢悪化は「有事のドル買い」を通じて円安を進める可能性があり、日経平均にとっては好材料になりえる。ブルームバーグによると、ドル円相場(USD/JPY)は20日のニューヨーク市場の終値で1ドル=155.05円。1週間前の13日終値(152.70円)との比較では2.35円の円安水準となっている。
26日朝のエヌビディア決算も焦点 強気の業績見通しなら日本の半導体株の上昇も
こうした中、3連休明け24日以降の投資家の関心はエヌビディアが日本時間26日朝に発表する2025年11月-2026年1月期決算にも向かいそうだ。アドバンテストやソフトバンクグループの値動きには息切れ感が出ている半面、半導体製造装置の東京エレクトロン(8035)は20日までの週次で4.69%高。6日の2025年10-12月期決算発表で2026年以降の業績に強気な見通しを示したことへの評価が徐々に高まっている。エヌビディアが2-4月期の業績について強気な見通しを公表した場合には、アドバンテストなどへの期待も再燃する可能性があり、日経平均を押し上げる展開も想定されそうだ。
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