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ドル円、自民党総裁選の影響は? 米国経済見通し不良 長引く横ばい

ドル円相場の横ばいは米国の政府機関閉鎖で長期化の可能性がある。こうした中、自民党総裁選挙の相場への影響が大きくなることも考えられそうだ。

ドル円、自民党総裁選の影響は? 米国経済見通し不良 長引く横ばい 出所:ブルームバーグ

ドル円相場が横ばいの値動きから抜け出せないでいる。ドル円相場は日本時間3日の取引で1ドル=147円台で推移し、7月から続く、145円台半ばから150円台後半の値幅の中間付近での様子見状態。アメリカで1日から始まった政府機関一部閉鎖の結果、重要経済指標の公表が見送られていることで、相場を動かす材料が失われたことが影響している。政府機関閉鎖がさらに長期化すれば、レンジ相場が長引くことになりそうだ。また、このところは日銀の利上げに対する期待の拡大も勢いが衰えており、やはりドル円相場を動かす材料にはなっていない。一方、米国経済の見通し不良は4日に行われる自民党総裁選挙への注目度を高める要因ともいえ、週明け6日のドル円相場が大きく動くきっかけになりえる。積極財政派と目される高市早苗氏の勝利で円安が進む展開も考えられそうだ。ただ、ドル円相場の背景となる日米の長期金利(10年物国債利回り)の差は3年2か月ぶりの小ささとなっており、高市氏が敗退すれば、1年前の総裁選同様に円高材料とみなされるシナリオも想定される。

ドル円相場は147円台後半 7月以降は145円台半ばから150円台後半の値動き

ドル円相場(USD/JPY)は3日午後4時57分段階で1ドル=147.42円で取引されている。ブルームバーグによると、ドル円相場は7月8日以降の約3か月間、5円あまりの値幅で推移。この期間中で最も円高が進んだのはFRBが9か月ぶりの利下げを決めた9月17日の145.49円、最も円安が進んだのは日本銀行が政策金利を維持して植田和男総裁が円安を静観する姿勢を示した翌日にあたる8月1日の150.92円だ。

ドル円相場の日足チャートと主な出来事のグラフ

アメリカの政府機関一部閉鎖で経済指標発表されず 与野党対立は継続

ドル円相場では米国の2025年4-6月期GDPの確定値で実質成長率が上方修正された9月25日から26日にかけて1ドル=149円台後半まで円安が進行。米国経済の強さが確認されれば、さらに円安が進む可能性が出ていた。しかし米国では議会の与野党対立の結果、10月以降のつなぎ予算が成立せず、1日から政府機関の一部閉鎖が開始。2日には週次の失業保険関連統計の発表が見送られ、金融市場の注目が集まっていた3日の9月雇用統計も公表が先送りになる見通しだ。

米国議会での与野党対立は解消のめどがたっていない。下院では共和党主導で11月21日までのつなぎ予算案が可決されたが、議事進行に60票以上が必要な上院(定数100)では、53議席で多数派となっている共和党も単独ではつなぎ予算案を可決することができない状況。民主党は2025年末で期限が切れるオバマケアの医療保険料に関する税額控除の延長や、7月成立の減税関連法案に盛り込まれた低所得者向け公的医療保険メディケイドの縮小措置の見直しなどを求めているという。米メディアによると、共和党内には来年の中間選挙を見据えて医療保険制度の修正に応じることを容認する声もあるが、つなぎ予算を成立させた後での協議が大前提になっている。

経済指標の公表の遅れは、ドル円相場の値動きを小さくしそうだ。今回と同様に10月1日から政府機関閉鎖が始まった2013年のケースでは17日までの閉鎖期間中に雇用統計や消費者物価指数(CPI)の公表が後ずれ。ブルームバーグによると、この間のドル円相場の値動きは1ドル=96.57-99.01円の範囲内で、ニューヨーク市場の終値ベースで1円以上の値動きは出なかった。この際は、雇用統計の発表が当初予定の4日から22日へ、CPIの発表が16日から30日へと延期されている。

日銀の利上げ期待は頭打ち 植田総裁は物価上昇圧力低下の可能性にも言及

米国経済の見通しが見極めにくくなっている中、9月の金融政策決定会合後に拡大した日銀の利上げに対する期待は高まり切っていない。ブルームバーグによると、3日午後4時57分の金融市場で見込まれている29、30日の決定会合後の政策金利の水準は0.618%。米国の政府機関閉鎖前日の9月30日には0.648%まで上昇していたが、その後は低下傾向だ。植田和男総裁は10月3日に出席した大阪での経済団体との懇談会でのあいさつでも金融政策の方向性は示さず。今後の点検項目として、海外経済の動向、米国の高関税政策が日本企業の収益や賃金、価格に及ぼす影響、食料品価格の動向の3点を挙げつつ、物価動向については食料品価格の上昇が長期化すれば、「個人消費が下押しされ、物価上昇を押し下げる方向に作用する可能性」にも言及し、ドル円相場は円安方向に動いた。

日銀の政策金利の見通しの推移のグラフ

自民党総裁選挙は高市氏勝利で円安か 林氏の逆転ならサプライズ円高も

一方、米国の経済指標が発表されない中、今後のドル円相場の見通しをめぐっては、4日に投開票される自民党総裁選への注目が一層高まる可能性がある。大手メディアの情勢分析では、先行する小泉進次郎氏を高市氏と林芳正氏が追う展開。3番手の林氏も国会議員票の割合が大きい決選投票へと進めば逆転の目があるともみられている。このうち高市氏は「責任ある積極財政」を掲げ、9月23日の共同記者会見では赤字国債増発について「やむを得ない」と発言。総裁選で勝利した場合には、週明け6日のドル円相場で円安が進むことも想定されそうだ。

ただ、ドル円相場の背景となる日米の長期金利差は縮小傾向が続いており、円高圧力も根強い。ブルームバーグによると、2日終値段階での日米金利差は2.431%ポイントで2022年8月1日(2.397%ポイント)以来、3年2か月ぶりの小ささを更新している。自民党総裁で林氏の逆転勝利があれば、サプライズの要素が強く、1年前の自民党総裁選の決選投票で石破茂首相が高市氏を下した際と同様に、円高が進む可能性もある。

日米の長期金利の差とドル円相場の値動きの推移のグラフ

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