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米国株、FRBの利下げ継続を不安視 S&P500続落 エヌビディアも失速

S&P500は2日続落。FRB内で今後の利下げペースに関する見解の相違があることが不安材料だ。エヌビディアには再び中国リスクが浮上している。

米国株、FRBの利下げ継続を不安視 S&P500続落 エヌビディアも失速 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場で不透明感が強まっている。S&P500種株価指数の17日の終値は2日続落の前日比0.10%安で、最高値の更新はならなかった。17日には米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを決める好材料があったが、FRB内では今後の金融政策に関する意見が割れているもよう。投資家はFRBの継続的な利下げを確信できず、S&P500の上値が抑えられたようだ。また17日には半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の中国市場をめぐるリスクが改めて浮上。エヌビディアを含む大手ハイテク株が冴えない値動きとなっており、やはり先行きへの期待は低調だ。一方では、米国の実体経済には底堅さも感じられるが、物価上昇という難題が解消されたわけではなく、S&P500の今後の見通しをめぐっては、米国経済に関わる材料が出るたびに値下がり圧力が意識されるおそれもありそうだ。

アメリカのS&P500は2日続落の0.10%安 最高値から後退

S&P500(SPX)の17日の終値は6600.35。前日の0.13%安に続く、値下がりとなった。ブルームバーグによると、15日につけた最高値(6615.28)からは0.23%安の水準で、引き続き高値圏で推移している。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

FRBは0.25%利下げを決定 年内利下げはあと2回の見通し

投資家の注目が集まった17日までの連邦公開市場委員会(FOMC)の結果はS&P500にとって好材料だった。FRBは今回のFOMCで、2024年12月以来9か月ぶりとなる0.25%幅での利下げを決定。政策金利を4.00-4.25%(中間値4.125%)とした。またFOMC後に公表された経済見通しでは、2025年末までにあと2回の利下げが行われるとの方向性が示された。FRBの利下げは米国の金利水準の低下につながり、株式投資の相対的な魅力を高める要因となる。

FOMC参加者による政策金利の見通しのグラフ

FOMC内では7人が追加利下げに否定的 パウエル氏「驚くに値しない」

こうした好材料にも関わらず17日のS&P500が下落に終わったのは、今後の利下げ見通しの確度の低さがありそうだ。FRBの経済見通しによると、19人のFOMC参加者のうち7人は年内の追加利下げは必要ないと判断。2人は年内利下げは1回が適切だとの立場だった。残り10人のうち、16日に就任したばかりのスティーブン・マイラン理事とみられる1人がさらに1.25%幅での利下げの必要性を示したほか、9人が2回利下げに相当する0.50%幅での利下げを示唆したため、全体としては2回利下げが有力と解釈できるが、今後の利下げペースに関するFRB内の見方はバラバラに分かれているようだ。

パウエル氏は17日のFOMC後の記者会見で利下げの理由に関連し、7月と8月の雇用統計で就業者数の増加が大きく減速したことを踏まえ、「下振れリスクは明らかに労働市場の側にある」言及。金利水準を下げることで経済活動を支える必要性を強調した。これに対して高い物価上昇率が継続する懸念については「おそらく少し弱まった」としている。とはいえパウエル氏は労働市場の悪化の可能性と物価上昇への警戒を同時に続けなければならない状況に変わりがないとの立場も示しており、こうした異例の状況下でFRB内で利下げペースをめぐる意見が割れていることは「まったく驚くに値しない」としている。

このため17日の金融市場ではFRBの利下げ期待は大きくは膨らまなかった。ブルームバーグによると、17日段階の金融市場では年内2回の追加利下げの確率は78%程度と見込まれている。12月FOMC後の政策金利の水準は3.633%と想定され、現状の政策金利よりも0.492%ポイント低い水準とはいえ、年内の2回利下げが確実視されているとまでは言えなさそうだ。こうした見通しの不透明感がS&P500の値上がりの足を引っ張ったといえる。

金融市場で見込まれるFRBの政策金利の見通しの推移のグラフ

エヌビディアは中国リスクで3日続落 米国経済の底堅さはS&P500への逆風にも 

17日の株式市場ではS&P500への影響度が高い大手ハイテク株の値動きも不振だった。エヌビディアの株価(NVDA)は17日の終値で3日続落の前日比2.62%安。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が17日朝に、中国当局が国内のハイテク企業に対してエヌビディアの人工知能(AI)向け半導体を購入することを禁じたと報じたことが悪材料視された。エヌビディアをめぐっては15日にも、中国当局がエヌビディアの独占禁止法違反を認め、追加調査を行うと報じられている。「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク7社の中ではこのほか、アマゾン・コム(AMZN)が1.04%安、アルファベット(GOOGL)が0.65%安、メタ・プラットフォームズ(META)が0.42%安となっている。

エヌビディア、メタ・プラットフォームズ、アルファベット、マイクロソフト、アマゾン・コム、テスラ、アップルの株価の推移のグラフ

一方、米国経済をめぐっては底堅さも示されている。16日に発表された8月の小売売上高は前月比0.6%増で、ブルームバーグがまとめた直前の市場予想の0.2%増を上回った。自動車と部品を除いたベースでも0.7%増となり、やはり市場予想(0.4%増)を超えている。ただ、米国の経済活動の強さは物価上昇圧力として働く可能性があり、FRBに追加利下げをためらわせる要因になりえる。S&P500の今後の値動きをめぐっては、労働市場の悪化だけではなく、米国経済の強さでも下落圧力が強まるという、厳しい環境が続くことも考えられそうだ。

アメリカの小売売上高の伸び率の推移のグラフ

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