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米国株、急騰期待拡大か S&P500続伸 政府機関閉鎖リスクも浮上

S&P500は最高値更新が視野。1日の経済指標が10月急騰への期待を強める可能性がある。一方、政府機関閉鎖をめぐる緊張感は高まっている。

米国株、急騰期待拡大か S&P500続伸 政府機関閉鎖リスクも浮上 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場に上昇再加速の可能性が出てきた。S&P500種株価指数の29日の終値は前週末比0.26%高。最高値には届かなかったものの、2日続伸を確保している。上値の重さが続いてきた半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の株価も3営業日続伸となり、最高値付近まで戻っている。30日には米国の労働市場の強さを占う経済指標が発表される予定で、10月の急騰への期待も出ている株式市場ではS&P500上昇の材料として受け止められる可能性がありそうだ。ただ、米国経済をめぐっては10月1日以降も重要経済指標の発表が控えており、不確定要素は多い。さらに米国議会における与野党対立は1日以降の政府機関一部閉鎖の可能性を強めており、緊張感も高まってきた。S&P500の今後の見通しをめぐっては、経済指標の結果や議会情勢の進展で、楽観ムードに冷や水がかかるシナリオも残っていそうだ。

アメリカのS&P500は2営業日続伸 最高値から0.49%安まで回復

S&P500(SPX)の29日の終値は6661.21。前週末比0.26%高という小幅な値上がりながら、前週末26日の0.59%高に続く上昇となった。ブルームバーグによると、29日の終値は22日につけた最高値(6693.75)からは0.49%安の水準で、約1週間ぶりの記録更新が視野に入っている。間もなく始まる10月は米国株式市場では急騰が起こりやすい月といえ、投資家の強気が維持されている。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

エヌビディアも最高値に向けて前進 2.05%高で3営業日続伸

また、29日の取引では、S&P500を牽引してきたエヌビディアの値動きにも強気さがみられた。エヌビディアの株価(NVDA)は前週末比2.05%高の181.85ドルで、3営業日続伸。S&P500と同様に22日につけた最高値(183.61ドル)から0.96%安まで戻っている。マグニフィセント・セブンと呼ばれる大手ハイテク7社の中ではアマゾン・コム(AMZN)、テスラ(TSLA)、マイクロソフト(MSFT)も値上がり。一方、アルファベット(GOOGL)が1.01%安、メタ・プラットフォームズ(META)が3営業日続落の0.05%安となるなど、上値の重さも続いている。

マグニフィセントセブンの株価の推移のグラフ

8月の雇用動態調査は求人件数が焦点 投資家の強気ムードでS&P500は上昇か

こうした中、株式市場の関心は労働市場の実体に向かいそうだ。30日午前10時(日本時間30日午後11時)に発表される8月の雇用動態調査(JOLTS)は、非農業部門の求人件数が焦点。ブルームバーグがまとめた市場予想では8月の求人件数は720.0万件となり、前月(718.1万件)からわずかに上昇する見通しとなっている。

8月の求人件数が予想を超えた場合は米国経済の堅調さがS&P500の値上がりにつながる可能性がある。また、予想よりも悪い結果だった場合でも強気が目立つ株式市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通しを裏付ける株高の材料として受け止められることも考えられそうだ。ブルームバーグによると、29日の金融市場で見込まれている12月の連邦公開市場委員会(FOMC)後の政策金利の水準は3.679%で、現状の4.00-4.25%(中間値4.125%)からは0.446%ポイント低い水準。年内に2回の利下げが行われる確率は68%程度と見積もられている。

金融市場で見込まれているFRBの政策金利の水準の推移のグラフ

製造業PMIが期待外れならS&P500には逆風 ADP雇用統計にも注目

ただ、米国経済をめぐっては米サプライマネジメント協会(ISM)が10月1日午前10時(日本時間1日午後11時)に発表する9月の製造業の景況感指数(PMI)への注目度も高い。ブルームバーグがまとめた事前予想では、9月の製造業PMIは49.0と見込まれ、8月(48.7)から景況感がやや上向く見通し。発表される結果が期待外れの弱さを示せば、悪材料とみなされてS&P500を下落させる可能性もありそうだ。また、9月製造業PMIの発表に先立つ、1日午前8時15分(日本時間1日午後9時15分)には民間雇用サービス会社ADPによる9月の全米雇用リポートも発表される。

米国議会の与野党対立は継続 政府機関閉鎖はFRBの利下げ見通しを左右か

さらに米国経済をめぐっては、政府機関一部閉鎖の可能性が強まっていることも、S&P500をめぐる投資家心理を揺らしかねない。米国議会では10月1日以降のつなぎ予算をめぐる与野党対立が解消されておらず、合意のデッドラインが迫ってきている。共和党のドナルド・トランプ大統領は29日、ホワイトハウスで民主党のチャック・シューマー上院院内総務とハキーム・ジェフリーズ下院院内総務と協議したが、前進はみられず。米メディアによると、トランプ氏は下院がすでに可決したつなぎ法案を上院でも速やかに可決するよう要求。民主党側は、2025年末で期限が切れるオバマケアで定められた医療保険料に関する税額控除の延長や、7月に成立したトランプ氏肝いりの減税関連法案に盛り込まれた低所得者向け公的医療保険メディケイドの縮小措置の見直しなどを求めているという。

仮に1日以降に政府機関の一部閉鎖に至れば、労働省が2日に予定している週次の失業保険関連統計や、3日予定の9月雇用統計の発表が見送られる可能性が出てくる。米国経済の実体をめぐる経済指標の公表の遅延が長期化した場合には、株式市場が期待する利下げに関するFRBの判断が遅れるとの不安にもつながりかねない。上下両院で少数派となっている民主党の指導部は、安易に共和党に歩み寄れば党内の強硬派の不満を強めてしまうリスクもある中、政府機関一部閉鎖のリスクを突き付けられる厳しい立場に置かれており、民主党の対応がS&P500の今後の見通しを左右する可能性もありそうだ。


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