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アルファベット、AI投資で減益見通し 29日決算 株価下落の恐れも

アルファベットの1-3月期決算は3年ぶりの減益となる予想。株価下落を招く恐れもあるが、AI事業の総合力という強みは残る。

アルファベット、AI投資で減益見通し 29日決算 株価下落の恐れも 出所:ブルームバーグ

アルファベットが29日に行う2026年1-3月期決算発表は投資家の不満を買う恐れがある。アルファベットの1-3月期決算は、人工知能(AI)ブームを背景として、総収入の成長が加速する見通しである半面、1株当たり利益(EPS)は3年ぶりの減益となると予想されているからだ。これまで積み重ねてきたAI関連投資の副作用が表面化する形で、株価が下落で反応する可能性がある。ただ、アルファベットはAI関連サービスの総合力が高く評価されており、マグニフィセント・セブンの7社の中で株価の上昇率が際立って高い。このためアルファベットが29日に減益決算を発表したとしても、総収入の成長加速が続く限りは、投資家のアルファベットへの期待が根強く残る展開も考えられる。

アルファベットの2026年1-3月期決算は3年ぶりの減益となる見通し

アルファベットはアメリカ東部時間29日午後4時30分(日本時間30日午前5時30分)に決算会見を開く。ブルームバーグのまとめによると、アルファベットの1-3月期に関する事前予想は、総収入が前年同期比18.6%増の1070.01億ドル、1株当たり利益が6.8%減の2.62ドルになると見込まれている。予想通りになれば、総収入の伸び率は5四半期連続で直前の四半期よりも大きくなる見通し。逆に1株当たり利益は2023年1-3月期(5.0%減)以来、3年ぶりの減益決算となりそうだ。アルファベットは直近24回の四半期決算のうち3回で総収入が市場予想を下回った。1株当たり利益では、4回で予想を超えられなかった。

アルファベットの業績の推移のグラフ

アルファベットの株価は前回決算発表からほぼ横ばい 最高値から3.32%安

アルファベットの株価(GOOGL)の21日の終値は332.29ドルで、前回(10-12月期)の決算発表があった2月4日との比較で0.23%安というほぼ横ばいの水準だ。前回決算発表の2日前にあたる2月2日につけた最高値(343.69ドル)からは3.32%安にあたる。イラン戦争の長期化が投資家心理を悪くしていた3月30日につけた直近の安値(273.50ドル)からは21.50%高だ。

アルファベットの株価と予想株価収益率の推移のグラフ

ブルームバーグによると、アルファベットの直近の株価と今後12か月の予想1株当たり利益から算出される株価収益率(PER)は21日段階で25.5倍程度。前回決算発表当日の27.6倍よりも割安となっている。一方、株式市場でのAIブームが本格化した2023年以降の平均値(20.3倍)との比較では割高感が強い。アナリストが提示する目標株価の平均は381ドルで足元の水準よりも14%ほど高い。75人のアナリストのうち68人が買い、7人が維持を勧めている。

1-3月期のクラウド事業の収入は1.5倍見通し 設備投資による収益悪化で株価下落も

アルファベットの総収入の伸びが加速すると予想されている理由は、AIサービスの提供基盤となっているクラウド事業の好調さだ。ブルームバーグがまとめた事前予想では、1-3月期のクラウド事業の収入は前年同期比49.5%増の183.32億ドルになる見通し。AIサービスの需要の強さを追い風にして、前四半期の47.8%増からさらに成長が加速する形だ。またアルファベットの総収入の7割超を稼ぎ出す広告事業も、1-3月期の収入が13.9%増の762億ドルになる見通し。10-12月期の13.6%増から成長が加速すると予想されている。

アルファベットの広告事業とクラウド事業の収入の推移のグラフ

半面、アルファベットがAIサービスへの需要に応えるため設備投資を加速させていることは投資家にとっての不安材料といえる。アルファベットは前回決算発表時、2026年の設備投資額が1750億-1850億ドルの範囲となり、中間値の1800億ドルでみて、前年比96.8%増になるとの見通しを示した。アルファベットの設備投資額は、2025年も74.1%増の急拡大をみせており、上積みが止まらない状況だ。アナト・アシュケナージCFOは、これまで積み重ねてきた設備投資に関連した減価償却費は2026年に、業績面での影響が考えらえる程度に上昇するとしており、1-3月期の1株当たり利益が減益になると見込まれている要因になっていそうだ。29日の発表が市場予想通りの減益決算となれば、株価が下落で反応する恐れがある。

アルファベットはAI関連事業の総合力に強み 減益決算でも株価に底堅さか

ただ、アルファベットはこれまでAI関連事業の総合力が高く評価されてきた。ジェミニに代表されるAIモデルのほか、AIサービスの展開を支えるクラウド事業、クラウド事業に不可欠な高性能半導体の開発まで手掛けていることがアルファベットの強みとして意識されているほか、検索サービスのグーグルや動画配信のYouTube(ユーチューブ)、スマートフォンの基本ソフトであるアンドロイドなどでも多くの顧客を抱えている。アルファベットの株価の21日の終値は半年前の決算発表シーズンにあたる2025年10月末との比較で18.17%高となっており、マグフィフィセント・セブンの7社の中では、メタ・プラットフォームズ(META)の3.16%高などを圧倒する成績を残している。

アルファベット、エヌビディア、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・コム、マイクロソフト、アップル、テスラの株価の推移のグラフ

このためアルファベットの1-3月期が減益決算だったとしても、クラウド事業を原動力とした総収入の成長加速が伴っていれば、投資家の信頼が維持されるとの筋書きも成り立つ。アルファベットの株価は前回決算発表時、2026年の設備投資額の急増見通しが嫌気され、当日(2月4日)の時間外取引では一時、株価が直前の終値比で6%を超える下落に見舞われたが、翌日の下落率は0.54%安に留まった。このため、アルファベットの株価の値動きから、AIサービスの成長性に対する投資家の強気さが感じられる可能性もありそうだ。


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