アルファベット、株価急上昇 大幅増益 設備投資見通し増加は悪材料
アルファベットの1-3月期決算は予想を超える好決算。設備投資の上積み方針は悪材料だが、収益性への自信も感じられる。
アルファベットが29日の取引時間終了後に発表した2026年1-3月期決算は株価上昇を勢いづけた。アルファベットの1-3月期決算は、総収入の成長が加速するとともに、減益が予想されていた1株当たり利益(EPS)でも大幅増を記録。人工知能(AI)サービスの提供基盤となるクラウド事業に加え、広告事業も成長が加速している。一方、アルファベットが決算発表に際し、2026年の設備投資見通しを上方修正し、さらに2027年についても金額を上積みする方向性を示したことは、将来的な利益の圧迫要因になる悪材料だ。ただ、設備投資積み増しによるマイナス影響はクラウド事業の成長でカバーされているとみることも可能で、アルファベットは収益性に自信を示している。アルファベットの株価は29日の時間外取引で直前の終値から7%を超える急騰をみせており、30日の取引でも最高値を超えて株価上昇が勢いづく可能性がありそうだ。
アルファベットの2026年1-3月期決算は予想外の大幅増益
アルファベットの1-3月期決算は総収入が前年同期比21.8%増の1098.96億ドル。伸び率は前四半期(10-12月期)の18.0%増を上回った。総収入の成長加速は5四半期連続だ。総収入の水準はブルームバーグがまとめた直前の市場予想の1070.99億ドルも超えている。また1-3月期の1株当たり利益は81.9%増の5.11ドル。市場予想では6.8%減にあたる2.62ドルが見込まれていたが、予想に反して大幅増益となった形だ。
クラウド事業の収入は63.4%増 AIは広告事業にも押し上げ効果
AIサービスの提供基盤となるクラウド事業の1-3月期の収入は前年同期比63.4%増の200.28億ドル。スンダー・ピチャイCEOは29日の決算会見で、クラウド事業での需要の強さにサービス提供能力が追い付いていない結果、受注残は4600億ドルに達していると言及。「需要に応えることができていれば、クラウド事業の収入はもっと大きくなっていた」と述べた。
またアルファベットの総収入の7割を稼ぎ出す広告事業の1-3月期の収入も前年同期比15.5%増となり、4四半期連続で成長が加速している。検索結果に表示する広告をAIモデルのジェミニで最適化していることなどが好業績につながっているという。ピチャイ氏は、「アルファベットのビジネスのあらゆる部分が活気づいている」と述べた。
2026年の設備投資額を上方修正 2027年も大きく増加へ
一方、アルファベットはクラウド事業の需要に応えるため、設備投資を加速させる方針だ。29日の決算会見では、2026年の設備投資額の見通しとして1800億-1900億ドル(中間値1850億ドル)の範囲を提示。前回決算発表時に示した1750億-1850億ドル(中間値1800億ドル)から50億ドル上積みした。アナト・アシュケナージCFOは決算会見で、2027年の設備投資額についても「大きく増加する」としている。設備投資額の積み増しは将来的な減価償却費の増加につながる利益の圧迫要因だ。1-3月期の設備投資額は前年同期比2.1倍の356.74億ドルだった。
減価償却費の拡大はクラウド事業の成長でカバーか 長期的な収益性向上に自信
ただ、アルファベットの減価償却費の拡大はクラウド事業の成長でカバーできているとみることもできそうだ。1-3月期の減価償却費は64.82億ドルで、前年同期比44.5%増。伸び率は6四半期連続で前四半期を上回っているとはいえ、クラウド事業の収入の伸び率である63%は下回っている。減価償却費のクラウド事業の収入に対する比率は32%で、2四半期連続で前四半期から低下した。
アシュケナージ氏はクラウド事業の営業利益率が32.9%まで上がっていることを指摘したうえで、「クラウド事業の収入の成長と事業の効率的な展開」が収益性アップに貢献しているとした。同時にアシュケナージ氏は、3月にクラウド企業の「Wiz(ウィズ)」を買収したことで、クラウド事業の営業利益率は悪化が見込まれるとも述べたが、長期的な収益性には自信を持っているようだ。
アルファベットの株価は時間外取引で一時7%上昇 最高値更新も
こうした中、アルファベットの株価(GOOGL)は29日の時間外取引で急上昇。ブルームバーグによると、一時、375.20ドルをつけ、直前の終値から7.22%高となった。アルファベットの株価は24日に2月2日以来の最高値を更新し、週初めの27日には350.34ドルまで記録を伸ばしていた。1-3月期の利益面での急成長はアルファベットの株価の割高感を和らげる要因でもあり、30日の取引では最高値を超えて株価が上昇する展開が想定されそうだ。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。