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米国株、関税不安が後退 S&P500反発 企業決算への期待は続くか

S&P500は3営業日ぶりに反発。トランプ関税への反応は限定的で、楽観ムードが強い。10日発表のTSMCの月次の業績にも注目が集まる。

米国株、関税不安が後退 S&P500反発 企業決算への期待は続くか 出所:ブルームバーグ

アメリカの株式市場でドナルド・トランプ大統領の高関税政策への不安が後退している。S&P500種株価指数の9日の終値は前日比0.61%高で、3営業日ぶりの反発。最高値には届かなったものの底堅さを見せた。トランプ氏は9日、ブラジルからの輸入品に50%の関税をかけるとするブラジルあての書簡を公開するなどしたが、投資家の不安は高まらず。逆に、半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の株価が2日連続で最高値を更新するなど、株式市場に明るいムードが広がっている。こうした中、S&P500の今後の見通しをめぐっては、2025年4-6月期の企業決算発表への注目度が高まってきた。日本時間10日午後には半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC)の4-6月期の台湾ドルベースでの総収入が明らかになる予定で、S&P500に対する投資家の楽観が強まる可能性もありそうだ。

アメリカのS&P500は0.61%高 トランプ関税のショック和らぐ

S&P500(SPX)の9日の終値は6263.26。3営業日ぶりの反発で、7月3日の最高値(6279.35)に迫った。ブルームバーグによると、S&P500はトランプ氏が日本や韓国など14か国に8月1日から25-40%の関税を課す方針を示した7日には3連休前比0.79%安となって動揺したが、ショックは続いていないようだ。

S&P500とアメリカの長期金利の推移のグラフ

トランプ氏はブラジルに50%関税を提示 EUは早期の関税協議合意を目指す

トランプ氏は9日には自身のSNSトゥルースソーシャルへの投稿で、ブラジルやフィリピンなど8か国に対する8月1日からの関税率を通知する書簡を公開。ブラジルに対しては50%というこれまでで公表した22か国の中で最も高い税率を示した。トランプ氏はブラジルあての書簡の中で、ブラジル国内で行われているジャイル・ボルソラノ前大統領がクーデター計画などの罪に問われている裁判について「行われるべきではなかった。魔女狩りであり、即時にやめるべきだ」としている。

一方、トランプ氏は欧州連合(EU)や台湾への関税率は公表しておらず、関税協議が進展している可能性がある。英BBCによると、EUの報道官は9日の記者会見で米国との協議での合意について8月1日よりも前の実現を目指しているとし、「今後数日以内の可能性もある」とした。またこれまでに発表された8月1日からの関税率は、ブラジルを除けば4月2日に発表された相互関税の税率から大きな上振れはなく、株式市場に過度な不安は広がっていない。

投資家の不安は2月以来の低水準 エヌビディアは1.80%高で2日連続最高値更新

シカゴ・オプション取引所によると、ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数(VIX)の9日の終値は前日よりも5.18%低い15.94。2月20日(15.66)以来の低さとなっている。VIXはS&P500のオプション取引の動向から算出され、値が大きいほど、今後の値動きが荒くなることへの警戒が強いことを示す。

VIXとS&P500の推移のグラフ

またS&P500への影響度が高い大手ハイテク株の9日の取引では、エヌビディアの株価(NVDA)が前日比1.80%高の162.88ドルとなり、2日連続で最高値を更新。メタ・プラットフォームズ(META)は1.68%高、アマゾン・コム(AMZN)も1.45%高となっている。マグニフィセント・セブンと呼ばれる7銘柄の中では、テスラ(TSLA)を除く6社が値上がりした。

エヌビディア、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、アマゾン・コム、アルファベット、アップル、テスラの株価の推移のグラフ

トランプ関税は企業収益を圧迫か TSMCの6月業績が好調ならS&P500の好材料

こうした中、S&P500の今後の見通しをめぐっては、投資家の楽観ムードが2025年4-6月期の企業決算発表で裏付けられるかが注目されそうだ。これまで発表されてきた米国の物価動向をめぐる経済指標で、高関税にも関わらず物価上昇圧力が強まっていないことは、その分、企業収益が圧迫されている事情を連想させる。また、相互関税が発表された4月以降の見通し不透明感が企業活動を委縮させているおそれも拭えない。

S&P500の上昇を引っ張ってきたエヌビディアなどの半導体株をめぐるムードは、日本時間10日午後2時30分の発表が見込まれるTSMC(TSM)の6月の台湾ドルベースでの総収入でも左右されそうだ。TSMCが好調な5月の総収入を発表した6月10日にはエヌビディアの株価が前日比0.93%高となったほか、クアルコム(QCOM)が2.39%高、半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ(AMAT)が2.34%高となった。S&P500構成銘柄ではないものの、英半導体大手アーム・ホールディングスの株価(ARM)も1.46%高となっていた。

エヌビディア、ブロードコム、アーム・ホールディングスなどの株価の推移のグラフ

ブルームバーグがまとめた事前予想によると、TSMCの4-6月期の総収入は前年同期比37.81%増の9281億台湾ドルになる見込まれている。すでに発表されている4月と5月の総収入は合計で43.9%増となっており、6月も好調が維持されていれば、人工知能(AI)ブーム継続への期待が半導体株やS&P500への追い風になる可能性がありそうだ。

TSMCの月次総収入の推移のグラフ

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