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日経平均、イラン戦争リスク拡大 週次反落 ホルムズ海峡見通し不良

日経平均株価は週次反落。イラン戦争をめぐる楽観と悲観が交錯した。トランプ氏は4日に週明けの攻撃激化を改めて予告しており、急落リスクは根強い。

日経平均、イラン戦争リスク拡大 週次反落 ホルムズ海峡見通し不良 出所:ブルームバーグ

日経平均株価に緊張感が続いている。日経平均株価の3日の終値は1週間前比249.58円安。イスラエルとアメリカが口火を切ったイランとの戦争をめぐる悲観と楽観が交錯する1週間だった。日経平均の牽引役である値がさ半導体株が大きく下落しているほか、海外投資家の日本株売りも逆風になっていそうだ。一方、石油の重要通商ルートであるホルムズ海峡をめぐってはイランとオマーンが安全通行に向けた協議を進めているとも報じられており、日経平均の見通しに光がないわけではない。4月1日の日経平均構成銘柄の入れ替えも値上がり期待をつないでいる。ただ、ホルムズ海峡封鎖の長期化が進めば進むほど日本経済への打撃が大きくなることは確実で、先行きが楽観できないことは明らか。ドナルド・トランプ大統領は4日、週明け6日のイラン攻撃激化を改めて予告しており、戦争リスクの拡大が日経平均を急落させる恐れがありそうだ。

日経平均株価は週次249.58円安 イラン戦争をめぐる思惑が二転三転

日経平均株価(N225)の3日の終値は前日比では660.22円高の5万3123.49円だった。週初めの3月30日と31日は合計2300円超安となって、年初来安値となる5万1063.72円をつけた後、4月1日は2675円高の急騰。さらに翌2日は1276円安となる乱高下ぶりだった。週次での下落(249.58円安)は、前週(3月23-27日週)の0.54円高を挟んだ2週ぶりだ。

日経平均株価の週次の騰落額の推移のグラフ

日経平均の値動きを混乱させたのはイラン戦争をめぐる思惑の目まぐるしい変化だ。週初めの急落はホルムズ海峡封鎖の長期化懸念が悪材料視された結果だったが、4月1日は一転して、米国のドナルド・トランプ大統領が2-3週間以内にイランから撤退すると発言したことが好感された。ところが2日にはトランプ氏のホワイトハウスでの演説が今後2-3週間はイランへの攻撃を激化させるとの内容だったと伝わり、日経平均の急落につながった。

ソフトバンクグループは週次8.54%下落 海外投資家の売り越し拡大

個別株の週次での値動きをみると、日経平均の牽引役である半導体株の不振が鮮明だ。対話型人工知能(AI)サービスChatGPTで知られるオープンAIに出資するソフトバンクグループ(9984)は週次8.54%安となって日経平均を270円下押し。半導体検査装置のアドバンテスト(6857)と半導体製造装置の東京エレクトロン(8035)も週次2%台の下落となって、日経平均の足を引っ張った。

日経平均株価を動かした構成銘柄の寄与度のランキング

また日経平均の不振の背景には海外投資家の日本株売りもありそうだ。日本取引所グループ(JPX)が2日に発表した週次の部門別売買状況によると、海外投資家は前週(3月23-27日)、東京証券取引所と名古屋証券取引所の合計ベースで、日本株を1兆5090億円売り越し。1ドル=140円台まで進んだ円高が重荷となっていた2024年9月9-13日週(1兆5425億円)以来の大きな日本株売りとなった。

日経平均株価と海外投資家の買い越し額の推移のグラフ

イランとオマーンがホルムズ海峡の安全航行をめぐり協議 キオクシアに期待も

一方、日経平均の見通しには、ホルムズ海峡封鎖解除をめぐる、かすかな光もある。イランのタスニム通信によると、イラン外務省高官はロシアメディアでのインタビューで、戦争終結後、イランとオマーンが協調してホルムズ海峡の航行の安全を確保する枠組みを検討していると発言。3日の日経平均株価が上昇したのは、このニュースへの期待が要因だ。

また日経平均には新たな牽引役候補も登場した。4月1日の構成銘柄入れ替えで加わった、メモリ半導体のキオクシアホールディングス(285A)だ。AIブームが過熱する中で品不足が指摘されているメモリ半導体は価格が高騰しており、キオクシアの業績に追い風になると期待されている。株価は2025年の1年間で6.4倍になった後、2026年に入ってから4月3日終値までの約3か月でも2.1倍となった。株価が1%上昇した際に日経平均を押し上げる効果は3日段階で5.13円で、全銘柄中の22番目となっている。

キオクシア、東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンクグループなどの株価の推移のグラフ

ホルムズ海峡封鎖の長期化は日本経済への重荷 イラン戦争激化で日経平均急落も

ただ、ホルムズ海峡封鎖の長期化が日本企業の業績を大きく揺るがす懸念が大きいことは間違いない。イランとオマーンが協議している航行安全確保の枠組みも戦争の終結が大前提で、トランプ氏がイランへの攻撃激化の方針を打ち出す中では、早期の実現は見込めないといえる。日本経済を支える自動車産業の盟主であるトヨタ自動車の株価(7203)は3日までの週次で4.49%安。同時に、原油高が業績の追い風になるとみられてきた石油・天然ガスの採掘を手掛けるINPEX(1605)も週次4.59%安、三菱商事(8058)も4.98%安となっており、一部銘柄に対する楽観も頭打ちになっているようだ。

INPEX、三菱商事、トヨタ自動車などの株価の推移のグラフ

 

トランプ氏は米国東部時間4日午前10時5分、自身のSNSトゥルースソーシャルに「すべての地獄がイランを支配するまで48時間だ」と投稿。3月26日の投稿で、イランの発電所などへの攻撃を猶予するための交渉の期限としていた「米国東部時間4月6日午後8時」が近づいていることを警告した。トランプ氏の強硬姿勢が週明け6日の東京市場の取引での緊張感を高め、日経平均に強い下落圧力がかかる恐れもありそうだ。


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