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日経平均、週明け急落再発リスク 週次横ばい イラン戦争長期化不安

日経平均は週次横ばいを維持したものの、一部銘柄のサプライス的な上昇の影響が大きい。イラン戦争の長期化懸念は週明けも日本株を大きく下押ししそうだ。

日経平均、週明け急落再発リスク 週次横ばい イラン戦争長期化不安 出所:ブルームバーグ

日経平均株価の急落がストップした。日経平均の27日の終値は1週間前比で横ばいとなる5万3000円台半ば。週初めの5万1000円台半ばから回復する値動きで、4週ぶりに下落が止まった。日経平均を構成する全銘柄の6割超が値上がりしており、日本株に対する過度な不安は後退したかにみえる。ただ、日経平均の値上がりは一部銘柄でのサプライズ的な上昇に支えられた面もあり、継続性に心もとなさがあることは確か。また、イスラエルとアメリカによるイラン攻撃後の4週間の値動きをみれば、日本経済を支える自動車産業の株価が総崩れになっており、企業業績への期待はいっそう後退している。投資家心理を揺らしているイランでの戦争には鎮静化の兆しがみえず、米国の株式市場は27日も急落し、日経平均の先物商品も28日朝までの取引で大きく下落した。このため週明け30日以降の日経平均株価の値動きは、急落が再発するリスクが大きいといえそうだ。

日経平均株価は週次横ばい 4週ぶりに値下がりがストップ

日経平均株価(N225)の27日の終値は1週間前よりも0.54円高い(0.00%高)の5万3373.07円。週初めの23日は前週末の米国株の急落を受けて1857.04円安の5万1515.49円まで値下がりしたが、その後は回復する値動きとなった。週次での値上がりは週次2024.57円の上昇で最高値を記録した2月23-27日週以来、4週ぶりだ。ブルームバーグによると、全銘柄の64%にあたる145銘柄が値上がりしており、前週までの日経平均への期待の後退が止まったかにみえる。

日経平均株価と週次の騰落額の推移のグラフ

ソフトバンクグループや東京海上HDがサプライズ急騰 アドバンテストは7.96%安

ただ、個別株の値動きをみると、日経平均の力不足も感じられる。日経平均の堅調さはソフトバンクグループ(9984)が週次10.91%高となって、1社だけで311円の押し上げ効果を生んだことの影響が大きいからだ。ソフトバンクグループの株価は、子会社の英半導体大手アーム・ホールディングス(ARM)が自社製半導体の販売に参入すると発表したことを受け、25日に前日比7.90%高と急騰したが、一過性の動きに終わる可能性もある。また東京海上ホールディングス(8766)が週次24.52%高もの上昇をみせて日経平均を74円押し上げた背景にも、23日の米投資会社バークシャー・ハサウェイとの戦略提携発表というサプライズがあった。

日経平均株価を動かした構成銘柄の寄与額のランキング表

 

逆に、日経平均を牽引してきた半導体検査装置のアドバンテスト(6857)は27日までの週次7.96%安で2万2070円となり、1月21日以来、約2カ月ぶりの安値。2月25日の最高値(2万8615円)からは22.87%安となった。このほか、半導体製造装置のSCREENホールディングス(7735)が週次4.10%安となるなど、ソフトバンクグループを除けば、主要な半導体株は軒並み値下がりしている。

アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループなどの株価の推移のグラフ

自動車株は4週間で軒並み大幅下落 日本企業の業績への期待が後退

またイラン攻撃開始から27日までの4週間の値動きをみると、日本の基幹産業である自動車業界の株価の不振が際立つ。ブルームバーグによると、三菱自動車工業(7211)はこの4週間での下落率が22.07%安で、日経平均構成銘柄の中で、金価格の下落が悪材料視されている住友金属鉱山(5713)の24.93%安に次ぐ2番目の悪さ。いすゞ自動車(7202)や日産自動車(7201)など6社も15%を超える値下がりとなっている。自動車業界はプラスチックの原料であるナフサやアルミニウムの調達の7割を中東に頼っているほか、イラン戦争に伴う物流の乱れも業績悪化につながる恐れがある。

自動車各社の株価下落率のグラフ

 

同時に、日本企業の業績に対する期待もじわじわと後退が進んでいる。ブルームーバーグによると、日経平均構成銘柄の今後12か月の予想1株当たり利益(EPS)は27日段階で約2358円となっており、1週間前との比較で1.70%低くなった。日経平均の水準と予想1株当たり利益の比率を示す、予想株価収益率(PER)は27日段階で22.6倍で、1週間前の22.2倍から割高感が増している。

日経平均先物は28日朝までの取引で2.70%安 週明けの急落リスク拡大

日経平均の今後の見通しのカギをにぎるイラン戦争の行方には鎮静化の動きはみられず、投資家心理を大きく揺らしている。27日の金融市場では原油価格が3年8か月ぶりの高さとなったほか、「有事のドル買い」の結果として、ドル円相場(USD/JPY)は一時、1ドル=160.41円をつけており、2024年7月3日につけた37年半ぶりの円安水準(161.95円)も視野に入ってきた。投資家の不安心理が膨らむ中、S&P500種株価指数(SPX)は27日までの週次で5週続落となっている。

日経平均株価とドル円相場の推移のグラフ

 

こうした中、日経平均の先物商品の価格も日本時間28日朝までの取引で急落。大阪取引所によると、日経225先物(6月限)の28日午前6時の終値は5万1250円で、27日午後5時の水準から2.70%安となっている。

日経平均先物の価格の推移のグラフ

このため週明け30日の日経平均の値動きをめぐっては、下落圧力が強まることが避けられないといえそうだ。米国のドナルド・トランプ大統領がイランに対する融和姿勢をみせない限りは投資家不安が膨らみ続ける展開も考えられ、日経平均が改めて急落するリスクが大きくなっている。


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