日経平均、急落継続見通し 週次3229円安 イラン交戦不安連鎖も
日経平均株価は週次で11か月ぶりの大幅下落。米国の株式市場は6日に急落しており、日本を含めた世界同時株安の恐れも出てきた。
日経平均株価の急落継続が必至の情勢だ。日経平均株価の6日の終値は1週間前比3229.43円安。アメリカとイスラエルによるイラン攻撃を機に、最高値から一気に週次5%超の転落となった。日経平均構成銘柄の9割が値下がりしているほか、中東有事が追い風になるとみられたエネルギー株や海運株も一本調子の値上がりとはいかず、イラン交戦をめぐる見通し不安が強まっている。また日経平均を牽引してきた半導体株も上昇の勢いが失われ、日経平均の復活の道筋は見えてこない。さらに米国の株式市場は6日、2月雇用統計の悪化に原油価格急騰が重なった結果、急落。日経平均の先物商品も7日早朝までの取引で大きく値下がりした。これまで底堅さも感じさせていた米国の株式市場の下落がさらに進めば、世界的な同時株安が意識される可能性もあり、投資家のリスク回避姿勢が日経平均をさらに急落させるリスクが高まっている。
日経平均株価は週次3229円安 相互関税ショック時以来の急落
日経平均株価(N225)の6日の終値は前日比では342.78円高の5万5620.84円。米国のイラン攻撃後初の取引となった2日から4日までの3営業日で合計4604.73円安となった後、5日と6日は合計1375.30円高となり、直前の急落分の29.8%を回復した。とはいえ、週次での下落幅(3229.43円安、5.49%安)は、ドナルド・トランプ大統領の相互関税が世界の株式市場を揺らした2025年3月31日-4月4日週(3339.75円、9.00%安)以来の大きさという急落ぶりだった。
値がさ株がそろって下落 225銘柄中の202銘柄が値下がり
個別株の値動きでは、半導体検査装置のアドバンテスト(6857)が6日までの週次で4.25%安となり、日経平均を304円押し下げた。衣料品大手のファーストリテイリング(9983)を含めた値がさ株がそろって値を下げている。また225銘柄の90%にあたる202銘柄が週次で値下がりしており、前週(2月23-27日週)に193銘柄の値上がりで最高値を更新した勢いが一気に反転した形だ。
また、2023年以降の日経平均を牽引してきた半導体株は、アドバンテスト以外も6日までの週次で大きく値を下げている。半導体製造装置の東京エレクトロン(8035)は週次5.04%安で4週ぶりの反落。SCREENホールディングス(7735)は週次9.27%安となって11週ぶりの下落となった。ChatGPTで知られるオープンAIに出資するソフトバンクグループ(9984)は3週続落の3.99%安だ。6日にはオープンAIがオラクルと進めてきたテキサス州でのデータセンター拡充計画が取りやめになったとも報じられており、今後、人工知能(AI)ブームの継続性への疑念の深まりが日本の半導体株の下落に拍車をかける展開も考えられる。
米国株安で不安連鎖の恐れ 日経平均先物は7日早朝までの取引で急落
さらに週明け9日の日経平均をめぐっては、米国の株式市場が6日に急落にしたことが悪材料になることは避けられない見通し。S&P500種株価指数(SPX)は6日に前日比1.33%安となり、週次でも2.02%安に沈んだ。2月雇用統計が想定外の悪さだったことに加え、原油価格が急騰したことが要因だ。こうした中、大阪取引所での日経平均の先物価格も急落。日本時間7日午前6時の終値で5万4020円となり、6日午後5時段階から2.75%安となった。
米国の株式市場はこれまで、米国とイランの交戦長期化の恐れが緊張感を高めつつも、底堅さも感じさせてきた。S&P500の5日段階での終値は米国のイラン攻撃前日にあたる2月27日終値との比較で0.70%安で、日経平均の6.07%安やドイツのDAXの5.81%安、中国・香港のハンセン指数の4.92%安と比べて、堅調だった。そのS&P500が6日の取引で大きく値下がりしたことは、世界同時株安の恐れを高め、日経平均を含めた世界の株式市場で値動きが不安定化するリスクを強めそうだ。
日経平均には依然割高感 イラン情勢の展開次第で急落リスクの拡大も
日経平均は10月3日の自民党総裁選挙を起点とした高市トレードで大きく値上がりしてきただけに、値下がりの余地の大きさも残っている。ブルームバーグによると、日経平均の水準と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は6日段階で22.5倍。最高値をつけていた2月27日段階での23.8倍からは低下しているが、株式市場でのAIブームが本格化した2023年以降の平均値である20.1倍を大きく上回っている。日経平均の予想PERはトランプ氏の相互関税が悪材料になっていた2025年4月7日には15.5倍にまで下がったこともある。
イラン情勢をめぐっては日本時間8日朝の段階でも緊張感は緩んでいない。ブルームバーグによると、イランのマスウード・ペゼシュキアン大統領は7日の演説で、これまでの隣国への攻撃を謝罪し、イラン軍は「近隣諸国から攻撃を受けない限り、攻撃やミサイル発射を行わないよう」指示を受けたと説明。しかし演説後も近隣国への攻撃が報じられているほか、イラン革命防衛隊の広報担当者は国営テレビに対して、現状の激しい戦争を「少なくとも6か月」は続ける体制が整っていると述べたという。ホルムズ海峡封鎖が解消される見通しがつかない中、イラン情勢は投資家心理をさらに悪化させる恐れもあり、日経平均の急落リスクはますます膨らんでいそうだ。
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